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JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦・2部第1節マッチレポート

2020/07/08


 7月4日(土)、ついに『JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』2部リーグが開幕した。都県リーグから明治学院大学と神奈川大学が昇格し、1部から降格した流通経済大学と東洋大学を加えた12大学で、昇格ラインの上位2枠を争う。しかし新型コロナウイルスの影響で7チームが開幕時には参加できず4試合が延期に。この日は2試合のみが行われた。


拓殖大学 対 神奈川大学 @RKUフットボールフィールド


 今季こそ1部リーグ昇格を遂げたい拓殖大学(昨季2部リーグ4位)と、2年ぶりに関東リーグに復帰した神奈川大学(昨季神奈川県リーグ1位)の一戦。

 2部リーグ開幕を告げる一戦は、多数のゴールが決まる派手な試合となった。 序盤から試合の主導権を握った拓大は、何度となく神大ゴールへ襲い掛かる。すると11分、8番・奥村晃司が右サイドで相手のクリアボールを拾いクロス。それに7番・髙橋和希が頭で合わせて拓大が先制。その直後の14分には、裏へ抜け出した9番・山中麗央がゴールへ迫ると、こぼれ球を28番・浅倉廉が押し込み早くも追加点を挙げる。期待のルーキー、28番・浅倉の大学初ゴールで点差を広げると、21分には、8番・奥村が左からのコーナーキックを直接ゴールに決めて3点目。「試合前に、風があるから狙ってみたら、みたいに言われていた」(8番・奥村)という狙いどおりのゴール。開始から約20分で、拓大が3点のリードを奪った。1点を返したい神大は前線から激しくプレスをかけるが、なかなかボールを奪うことができない。苦しい展開ながらも前半は5本のシュートを放つが、決定力を欠き3-0で試合を折り返した。

 後半は勢いに乗る拓大のゴールラッシュとなった。53分、町田内定の14番・青木義孝のパスを受けた9番・山中がゴール前へ折り返すと、これが相手プレーヤーにあたりオウンゴールに。63分には神大DFのミスをついてボールを奪うと、最後は13番・長峰祐斗が左足を振りぬく。神大のGK1番・松本大亮はこのシュートを弾ききれず、スコアは5-0に。さらにその5分後の68分には、カウンターのチャンス。一度は相手GKに阻まれるものの、最後は9番・山中が決めて、その差はついに6点に。まだまだ拓大の勢いは止まらず78分、5番・山下諒時から途中出場の17番・小林歩夢に楔のパスが通ると、17番・小林は裏へと抜け出した7番・髙橋へスルーパス。これを受けた7番・髙橋は相手GKをうまくかわして流し込み、この日、自身2点目となるゴールを挙げる。その4分後の82分には16番・鏑木瑞生のパスに抜け出した17番・小林が相手GKと1対1の決定機。冷静に流し込んで8-0とする。対する神大は86分、コーナーキックの混戦からファウルを受け、ペナルティーキックを獲得。キッカーの25番・藤田雄士がゴール中央に豪快に決め、意地の1点を返すが時すでに遅し。拓大は試合終了間際の90分、カウンターのチャンスに16番・鏑木が左足のシュート。これが決まり終わってみれば9-1で試合終了。拓大が力の差を見せつけ、重要な開幕戦で勝ち点3を手にした。

 大量得点で開幕戦勝利を飾った拓大の玉井朗監督は「運良く前半に3点を取れたのがよかった」と試合の入りの良さを評価。開幕までの練習試合はわずか1試合だったが「紅白戦の調子がよかったのでゲーム勘はあったと思う」。高校選手権で優勝を経験したルーキー、28番・浅倉も初ゴールを挙げ、最高の形でデビューを飾るなど前途は遙々。8番・奥村は「今大会は交代枠が5枚になったが、交代した選手すべてがいいレベルでプレーできているのが強み」とコメント。「リーグ戦は勢いが大事」(28番・浅倉)との言葉どおり、次節も好調を維持したいところだ。

 一方9失点と、厳しい関東リーグ復帰戦となった神大。昨年から指揮官に復帰した大森酉三郎監督は、「前から行くでもなく、後ろをしっかり守るでもない」とチームの中途半端さを指摘。「相手にとっては攻撃の形をとれるいい状態にさせてしまったのかな」と肩を落とした。前回、神大を率いた時には1部リーグ昇格も経験したが「勢いで上がった。組織的に盤石だったかというとそうではない」ときっぱり。それだけに今年はしっかりとした体制づくりが課題とし、今日の試合を「あそこからいろいろと勉強させてもらった、といえるゲームにしていきたい」と悔しさをにじませた。




流通経済大学 対 東京国際大学 @RKUフットボールフィールド


 降格の雪辱を晴らすべく2部リーグ優勝を目指す流通経済大学(昨季1部リーグ11位)と、昨季は昇格争いに絡めず苦戦を強いられた東京国際大学(昨季2部リーグ7位)の一戦。

 ともに2年前までは1部リーグに在籍していたチーム同士の対戦。立ち上がりからボールを保持し、後方から繋いでいく流経大に対し、東国大はブロックを敷いてチャンスを窺う。すると10分、流経大は左サイドの空いたスペースに流れた8番・仙波大志がゴール前へグラウンダーのボールを送る。それをペナルティーエリア内にいた9番・加藤千尋がワンタッチでボールを落とすと、23番・齊藤聖七が右足一閃。豪快にゴール左隅へ突き刺す。「空いていたから打っただけ。狙ったシュートではない」(23番・齊藤)と言うものの、流経大が幸先のいいゴールで先制点を挙げた。対する東国大も直後の14分にチャンス。20番・福島健太が低い位置でボールを受けると、そのままディフェンスラインの裏にロングボールを放つ。このパスに11番・師岡柊生が反応。裏へと抜け出すと、前に飛び出してきた流経大GK1番・鹿野修平をうまくかわし、左足で流し込む。東国大がすぐさま同点に追いついき、試合は振り出しに戻った。その後は流経大が主導権を握るも、東国大の激しく寄せるディフェンスを前に、なかなか得点のチャンスを生み出すことができない。41分には浦和内定の10番・伊藤敦樹のスルーパスを受け、5番・宮本優太がクロス。走り込んできた8番・仙波がダイレクトで合わせるも、これはわずかに枠の右。流経大は前半に7本ものシュートを放つが追加点には至らず、1-1で前半を折り返す。

 後半、先に動いたのは主導権を握っていた流経大だった。63分、13番・佐々木旭がカットインからシュートを放つと、相手GKがはじいたこぼれ球を11番・満田誠が押し込んで勝ち越し点を挙げる。しかし東国大も82分に決定機。7番・宇高魁人が高い位置でボールを奪うとドリブルで駆け上がるが、相手DFとGKに阻まれてチャンスをものにすることができない。それでも84分、カウンターから13番・落合陸が裏のスペースへロングボールを送ると、これを受けた11番・師岡が相手DFをかわして左足を振りぬく。このシュートが決まり、スコアは2-2に。東国大が再び試合を振り出しに戻した。だが89分、流経大は途中出場の18番・熊澤和希の鋭いスルーパスが東国大のブロックをすり抜ける。最後は23番・齊藤がゴールネットを揺らし、この日2点目となるゴール。「FWの選手が諦めたら点は取れない。自分は出ている限り狙い続ける」という23番・齊藤のこの点が決勝点となり、粘り強く戦う東国大を三度突き放した流経大が、3-2で初戦を制した。

 流経大の中野雄二監督は「内容はともあれ勝点3をとれてほっとした」と安堵の表情。「あれだけ守備的な相手に対して、パスワークで切り崩して3点を取れたのはさすが」とその戦いぶりを評価し「こういう試合でも最後勝ち切るというのは、いろいろな形で自信になったと思う」と、"勝点3"以上に得るものがあったとした。

 一方、目の前で"勝点2"を失った東国大の前田秀樹監督は「戦略的には良かったのだけど」と苦笑い。「リトリートして相手にスペースを与えない。押し込まれるのは承知のうえ。攻めさせて、裏をとる」という狙いどおりの試合運びになったが、終盤に守備の選手が足をつるなどのアクシデントに見舞われた。「あれが痛かった。勝てば自信がついたし、引き分けでもよかった。でもサッカーってその5分が怖いところ」と前田監督。しかし「あの流経大さんとやって2点取れた。これは大きい」とも。「負けたけど、よしと自信をつけることのできたゲームだったと思う」と、前を向いた。




 次節は7月11日(土)に拓殖大学対東京国際大学、流通経済大学対日本大学の2試合が行われる。東洋大学、日本体育大学、関東学院大学、産業能率大学、青山学院大学、立教大学、明治学院大学は新型コロナウイルス感染症の影響で不参加のため、該当する対戦カードは延期に。その関係上、神奈川大学は今節お休みに。逆に日本大学は、第2節が待望の開幕戦となる。2試合ともYoutubeの関東大学サッカー連盟公式チャンネルでライブ配信予定だ。熱いゲームを自宅で観戦しよう。
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