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JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦・1部第4節マッチレポート

2020/10/19


 『JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第4節は、10月14日(水)に延期となっていた1試合が行われた。


順天堂大学 対 慶應義塾大学 @RKUフットボールフィールド


 直近の第12節では終了間際の失点で勝点3を逃し、今節こそは勝点3を獲得したい順天堂大学(勝点14・暫定8位)と、上位に食らいつくために何としても勝利を収めたい慶應義塾大学(勝点15・暫定6位)の一戦。

 両者の勝点差はわずかに1。結果によっては順位が入れ替わる、どちらにとっても負けられない試合だ。しかし立ち上がりは静かな滑り出し。序盤は順大がボールを握る展開が続くが、慶大も得意とするハイプレスで自陣深くまでは攻め込ませない。すると15分、慶大は最終ラインから22番・東山航大が裏にスルーパスを出し、これに34番・川野太壱が反応。中へと折り返すと、最後は36番・齊藤滉がダイレクトで合わせて慶大が先制する。慶大が前半に放ったシュートはこの1本のみだったが、数少ないチャンスをモノにし、順大に先制パンチを繰り出した。その後も試合展開は変わらず、0-1で前半が終了する。

 慶大はハーフタイムに1人、後半開始早々の47分に2人と、3人選手を入れ替えて主導権を握ろうとする。しかし順大は前半と変わらずにボールを支配し、ゴール前でチャンスを作り出す。すると51分、スコアが動く。順大は後方でのビルドアップから中央やや右で18番・大森真吾がパスを受ける。18番・大森の上げたクロスがファーサイドに流れると、7番・杉山直宏が胸でワントラップし左足一閃。強烈なジャンピングボレーは、逆サイドのサイドネットに突き刺さり順大が同点に追いつく。続く57分も順大の攻撃。左サイドから7番・杉山がゴール前へロングフィードを送ると、を抜け出した途中出場の3番・三國スティビアエブスが絶妙なトラップでこれを収め、飛び出してきたGKを制してシュート。3番・三國のスピードを活かした順大が、あっという間に逆転に成功する。その後、慶大は交代選手を中心に相手ゴール前に攻め込むが決定機を作り出せずに試合終了。2-1で逆転勝利を収めた順大は、この勝利で8位から5位に大きくジャンプアップ。一方の慶大は7位と、順位をひとつ落とす結果となった。





 『JR東日本カップ2020 第94回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第4節は筑波大学が加わって11大学参加となり、7月26日(日)に5試合が行われた。


立正大学 対 中央大学 @流通経済大学龍ケ崎フィールド


 今季初勝利の勢いのまま連勝を狙う立正大学(勝点3・暫定9位)と、勝点3で5チームが並ぶ中、勝って頭一つ抜け出したい中央大学(勝点3・暫定8位)の一戦。

 同勝点で並ぶ両チームの対決。まずチャンスを作ったのは中大だった。試合開始早々に、23番・平尾拳士朗が左サイドから仕掛けてクロスをあげる。こぼれ球に反応した9番・高窪健人がダイレクトでシュートを放つが、シュートはクロスバーを大きく越える。次にチャンスを作ったのは立正大。GK1番・深谷圭佑のゴールキックを、13番・坂井剛が頭でそらす。そのボールに反応した22番・鎌田翔太郎がシュートを放つが、これは中大のGK1番・飯吉将通の正面でキャッチ。その後はポゼッションサッカーが持ち味の中大がボールを支配するが、堅い守備を持ち味とする立正大は隙を与えない。両チームとも目立ったチャンスはないまま前半が終了した。

 後半に入っても膠着した状態は続いた。両チーム早い時間帯に交代カードを切ることもなく、両チーム最初の交代カードが切られたのは71分。するとようやく試合が動きはじめる。途中出場の立正大の16番・鳥飼椋平が右サイドをドリブルで駆け上がりクロスを上げると、13番・坂井がダイレクトでシュートを放つ。しかし、これは中大GK1番・飯吉が好セーブ。両チーム交代カードを使ってチャンスを作るが、ともにゴールを決めることができず、スコアレスでタイムアップ。上位に食い込むため勝点3が欲しい両者の対決は、勝点1を分け合う結果となった。

 立正大の杉田守監督は「貴重な勝点1を取れたと考えている」と、前向きなコメント。「中大さんにボールをもたれることはわかっていたので、そこをどうにかカットして我々の武器である速い攻撃ができないかと考えていた」という。ゴールこそ生まれなかったが「最後まで粘り強く守れた」ことを評価。「リーグ戦なので勝点を積み上げることが重要」とチームの戦いぶりを評価した。
 対する中大の佐藤健監督は「立正大の戦い方はわかっていたので、サイドを使って攻めたいと思っていた」と狙いを語り「8割がたうまくいっていたのだが、フィニッシュがうまくいかなかった」と、ラストプレーの精度が欠けたことを課題とした。前節は明治大学に逆転負けを喫したが「悲観するほどの内容ではなかった」という。ただ「勝つためにはギアをもっともっと上げないと」との課題も。さらなるギアチェンジで、次節に臨む。




明治大学 対 筑波大学 @流通経済大学龍ケ崎フィールド


 開幕から3連勝と最高の滑り出しを見せている明治大学(勝点9・暫定1位)と、この試合が今季リーグ初戦となる筑波大学(勝点0・暫定12位)の一戦。

 まず試合の流れを掴んだのは明大。11番・佐藤凌我を中心に積極的にシュートを放つ。何度となく決定的な場面を作る明大だが、1年生ながら筑波大のゴールを守る、30番・髙山汐生のファインセーブに阻まれる。それでも43分、明大の猛攻がついに実を結ぶ。6番・住永翔の裏へのスルーパスに10番・小柏剛が左サイドから抜け出しゴール前にスルーパス。最後は11番・佐藤がワンタッチで落ち着いてゴールに流し込み、明大が先制。そのまま明大の1点リードで前半を終える。

 前半はシュート0本と見せ場を作れなかった筑波大は、ハーフタイムに9番・小林幹と1年生でこれがリーグ戦デビューとなる27番・瀬良俊太の、ふたりの前線の選手を投入。流れを変えようとするが、後半も依然として明大ペースとなる。48分、18番・杉浦文哉のコーナーキックをファーサイドの3番・佐藤瑶太が頭で落とし、最後は中央で待ち構えていた20番・藤原悠汰のヘディングシュートが決まり、明大が追加点を挙げる。その後は筑波大も反撃を見せるが、それを凌いだ明大はアディショナルタイムの90+4分、前線から激しいプレスをかけてボールを奪った33番・木村卓斗のスルーパスから、途中出場の12番・岡庭愁人が右足で押し込み、ダメ押しの3点目。3-0と明大が力の差を見せつけた。3試合連続3ゴールと絶好調な攻撃陣に加え、開幕戦以来の無失点勝利と守備陣も奮闘。栗田大輔監督は「3-0となるまで気を抜くな。ひっくり返される試合だぞ、と言い続けた」という。相手が筑波大ということに加え「前節、いらない失点をした」ことによる反省で一瞬たりとも気を抜かず、無失点試合を成し遂げた。次節、同じく全勝中の早稲田大学と対戦。しかし栗田監督は「相手がどうかというより、先週の明治より今週の明治のほうがよくなっているということだけを気にしている」ときっぱり。「スピードも攻撃も(開幕戦の)駒大戦より今日の筑波大戦の明治のほうが上。階段を1段1段上がるように、よくなっていけたら」とさらなる先を見据えた。

 一方、悔しいスタートとなった筑波大。小井土正亮監督は「今日、現実を突きつけられた。そういう試合」とコメント。「率直にこれが今の両チームの力の差。この試合が基準。ここを忘れずにやるしかない」と、再スタートからの奮起を誓った。




法政大学 対 専修大学 @流通経済大学フットボールフィールド


 9番・平山駿の3試合連続ゴールも、1勝1敗1分けと勢いに乗り切れない法政大学(勝点4・暫定3位)と、1試合少ない状況の中、勝点3の5位につける専修大学(勝点3・暫定5位)の一戦。

 今季はコンスタントに得点を取り続けている両チームらしく、試合は派手なゴールの奪い合いになった。立ち上がりは専大がやや押し気味で試合を進め、専大は7番・鈴木龍之介を中心に、今季初出場の法大GK1番・中野小次郎が立ちはだかる法大ゴールに迫る。試合が動いたのは27分。ペナルティーエリア手前の中央付近で、専大がフリーキックを獲得。7番・鈴木が直接狙ったシュートはそのままゴール右に吸い込まれ、専大が先制する。しかし、法大もすかさず反撃を開始。29分、今節リーグ戦初出場を果たした法大ルーキー、24番・モヨマルコム強志が右サイドからクロスをあげる。そのこぼれ球に反応した17番・田中和樹がゴールに押し込み、法大が試合を振り出しに戻した。すると今度は専大に得点のチャンスが訪れる。31分、専大はペナルティーキックを獲得すると、これを7番・鈴木がゴール中央に落ち着いて沈め、再びリードを奪う。結局、前半は専大が1点リードして終了した。

 流れを変えたい法大は、ハーフタイムに6番・佐野皓平と8番・今泉富を投入。すると後半は法大がペースを掴む。62分、法大は途中出場の6番・佐野が浮き球のパスを供給すると、パスを受けた20番・佐藤大樹が左足で合わせてシュート。これが決まり、法大が再び専大に追いつく。そして,このゴールを皮切りに法大のゴールラッシュが始まる。68分には24番・モヨのクロスに7番・竹本大輝が折り返し、最後は9番・平山が落ち着いて決めて逆転に成功した。77分にも24番・モヨのクロスから20番・佐藤が頭で合わせて4点目。さらに81分、5番・宮部大己が中盤でボールを奪うと、20番・佐藤にパスを供給。スペースに走りこんだ8番・今泉がこのボールをゴールに流し込み、ダメ押しの5点目を挙げた。逆転を許した専大の後半のシュート数は1本のみ。完全に押し込まれる展開となってしまった。

 法大は9番・平山の4試合連続のゴールを含む5得点で快勝。後半の交代起用が功を奏し、一気に専大を突き放すことに成功した。一方専大は先制に成功するも、その後に大量失点。守備に課題を残す結果となった。


駒澤大学 対 国士舘大学 @流通経済大学フットボールフィールド


 3試合を終えて未だ勝利なし、何としても勝点が欲しい駒澤大学(勝点0・暫定12位)と連勝を狙う国士舘大学(勝点3・暫定6位)の一戦。

 試合は開始早々、国士大の10番・松岡大智が豪快なシュートを放つが、これは惜しくも枠の外。立ち上がりからの国士大の攻勢に守備の時間が続いていた駒大だったが10分、6番・真下瑞都のロングスローが起点となり、7番・荒木駿太がシュート性のある強いパス。これを29番・宮崎鴻がダイレクトで流し込み、駒大が先制点を決める。追いつきたい国士大だったが、駒大守備陣を崩すことができないまま1-0と駒大リードで前半は終了した。

 1点のビハインドで後半を迎えた国士大は51分、左サイドバックの2番・西本卓申のクロスに11番・梶谷政仁が頭で合わせゴール。同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。拮抗した攻防戦を繰り広げる両チームだったが、70分を過ぎると怒涛のゴールラッシュが始まる。まずは72分、駒大7番・荒木がドリブルで持ちこみクロスをあげる。これを19番・村上弘有がスルー、そして10番・薬真寺孝弥がダイレクトで流し込みゴール。駒大が再びリードを奪う。このままでは終われない国士大は76分、10番・松岡がクロスボールに対して足で合わせるもクロスバーを直撃。しかし、跳ね返ったボールを9番・新井晴樹が押し込み、またもや駒大に追いつく。互いに勝ち越したい85分、駒大の9番・矢崎一輝のミドルシュートは国士大GK1番・田代琉我が防ぐも、こぼれ球に反応した18番・土信田悠生が押し込み、駒大がみたび勝ち越しに成功する。だが国士大も最後まで粘り強くゴールを狙う。終了間際の89分、国士大9番・新井のクロスボールを24番・有田稜がダイビングヘッドでゴールに飛び込み、こちらも3度目の同点弾。勝ち越しを目指して果敢に攻め続けた両チームだったが、決着はつかず3-3でタイムアップ。勝点1を分け合う結果となった。


桐蔭横浜大学 対 早稲田大学 @流通経済大学フットボールフィールド


 2試合逆転負けを喫している桐蔭横浜大学(勝点3・暫定7位)と、対照的に2試合連続で逆転勝ちを収めている早稲田大学(勝点6・暫定2位)の一戦。

 立ち上がりはともにチャンスを作れなかった両チームだが、30分を過ぎるとようやく試合が動き出す。33分、早大の24番・西堂久俊が収めたボールを9番・梁賢柱がゴール前まで運び、キーパーと1対1のビッグチャンス。フリーでシュートを放つが、桐蔭大GKの1番・早坂勇希が立ちはだかり、ゴールを死守する。前半は早大がペースを握り、多くのチャンスを作るもののスコアレスで終了した。

 後半開始早々のチャンスは47分。桐蔭大はゴール正面でフリーキックのチャンスを得るが、6番・橘田健人のキックは早大GK1番・山田晃士が落ち着いて外へと弾き出す。するとここから流れは一気に早大へ。52分、早大は10番・加藤拓己がキープしたボールを、4番・鍬先祐弥が受けて桐蔭大DFのファウルを誘い、ペナルティーキックを獲得。これを9番・梁がゴール左へと蹴り込み、早大が先制する。早大は61分にも30番・小倉陽太があげたグラウンダーのクロスに、走り込んだ9番・梁が右足で合わせてネットを揺らし追加点をゲット。さらに68分、早大は2番・阿部隼人のコーナーキックを5番・杉山耕二が打点の高いヘディングシュートで叩き込んで3点目。わずか15分強の間に3点のリードを奪い、桐蔭大を一気に突き放した。また守備では22番・監物拓歩を中心に落ち着いてロングボールを跳ね返し、ゴールには近づけさせない。さらに攻勢を強める早大は80分、2番・阿部が相手DFのクリアミスを拾い、芸術的なループシュートを決めて4-0に。さらに2分後の82分にはゴール前で細かくパスを繋ぎ、最後は途中出場の19番・田部井悠の強烈なシュートでダメ押しの5点目。後半は早大のワンサイドゲームとなり、5-0の大量得点で早大が3勝目を挙げた。

 攻めては大量5得点、守っては無失点と完璧なスタッツを残した早大は次節、明治大学との首位攻防戦に挑む。一方の桐蔭大は今季複数得点の試合がなく、4試合で9失点と攻守に課題を残した。




 次節の第5節は8月1日(土)に6試合が行われる。15:00から法政大学と駒澤大学、中央大学と慶應義塾大学、桐蔭横浜大学と順天堂大学の試合が行われ、17:30から明治大学と早稲田大学、筑波大学と専修大学、立正大学と国士舘大学がそれぞれ対戦する。

 次節、順大が参戦することで1部リーグはついに全チームが揃うこととなる。順大は初戦から昨季2位の桐蔭大との対戦となる。今季はなかなか勝ちきれず苦しむ桐蔭大に、順大がどう戦うか期待がかかる。また次節の注目は何といっても明大と早大の全勝同士の対決だろう。早大は今節5得点で快勝したうえ、昨季は明大の連勝を止めている。"最強・明治"にとって、あまり相性のよくない相手だ。はたして"全勝"がストップするのはどちらのチームか。今後の優勝争いを占う大事な一戦になるだろう。
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