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JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦・2部第17節マッチレポート

2021/10/01


 『JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第17節は9月26日(日)に全6試合が行われた。


東京国際大学 対 日本大学


 勝点3を獲得し2位以下を突き離したい東京国際大学(勝点30・暫定1位)と、上位浮上のために負けられない日本大学(勝点17・暫定9位)の一戦。

 試合は序盤から東国大がペースを握った。東国大は11番・師岡柊生、8番・落合陸をターゲットにロングボールからチャンスをうかがう。対する日大はそのロングボールをDF勢がきっちり弾き返して、東国大にチャンスを作らせない。互い決定機を作り出せないまま、0-0試合を折り返した。

 後半に入ってからも試合は依然として東国大ペース。前半同様ロングボールを多用して、日大DFの背後のスペースを狙う。対する日大は流れを変えるべく、ハーフタイムに2枚の交代カードを切り、6番・近藤友喜と11番・荻原翼を同時に投入。相手の意表を突くリスタートなどで、たびたび東国大のゴールを脅かしたが、東国大の守備を崩し切るまでにはいたらない。一方の東国大は後半だけで12本、90分を通して16本ものシュートを放ったが、日大DF陣の固い守備の前に得点を決めることはできず、スコアレスで試合終了。勝点1を分け合った。

 2位以下を引き離したかった東国大にとっては、痛恨のスコアレスドロー。日大の5倍以上のシュートを放ちながらも無得点で終わった。2位の東洋大学も引き分けたため、首位の座をキープしているところだが、その勝点差は「1」と厳しい状況だ。




東京学芸大学 対 立教大学


 現在2連敗中。首位争いから離脱しないためにも白星を勝ち取りたい東京学芸大学(勝点26・暫定4位)、と上位進出に向け勝利を目指す立教大学(勝点18・暫定8位)の対戦。

 前期リーグの対戦はスコアレスドローと、ともに堅守が特徴の両チームは最終ラインを主戦場として激しいデュエルを繰り広げる。立教大は9番・宮倉樹里杏にロングボールを供給するも、東学大の守備の要である4番・上加世田達也が幾度となくボールを弾き返し、攻撃の形を作らせない。互いに決定機を作れないまま0-0で試合を折り返す。

 後半に入ると立教大は11番・桐蒼太、17番・関口崇太の両サイドが、高いアジリティーを活かして前線からの守備の強度を高める。膠着状態が続く中、試合は突如動いた。東学大は7番・住田将がドリブル突破で立教大守備陣を崩し、パスをつないだ先の10番・鈴木魁人が落ち着いてゴール左隅に流し込んで先制点を挙げる。その後、立教大は4人の選手交代を行うも攻撃の糸口を掴めないまま試合終了のホイッスルを迎えた。

 上位陣に引き分けが続く中、勝点3を獲得した東学大は3位に浮上。2位の東洋大学を1差、首位の東京国際大学を2差と射程圏内に捉えた。一方、立教大は、2連敗で9位に後退となった。




東海大学 対 産業能率大学


 上位進出を目指し勝点3が欲しい東海大学(勝点22・暫定6位)と、降格圏内を抜け出すためにも2試合ぶりの勝利が欲しい産業能率大学(勝点13・暫定11位)の一戦。

 シンプルにボールを前線に蹴り込む東海大に対し、産能大は丁寧なビルドアップでゴールを目指す。先にチャンスを迎えたのは、前節から2人の選手を入れ替えてこの試合に臨んだ東海大。19番・桑山侃士が前線にボールを送ると、9番・高田悠がこれに反応。産能大DFを振り切ってシュートを放つが、ゴール左に外れてしまう。その後は産能大が徐々にペースをつかみ、30分に左コーナーキックを獲得。東海大の隙をついて5番・池内龍哉がフリーでシュートを放つが、こちらも枠をとらえきれない。前半は両チーム得点に至らず、0-0で試合を折り返した。

 後半に入ると、両チーム勝利に向けて攻撃のギアを上げ始める。62分に東海大は16番・藤井一志を、産能大は7番・川名連介をそれぞれ投入。しかしともに決定的なチャンスを作れず、試合は膠着状態に。しかし77分、産能大が意外な形で試合を動かした。中央で浮き球をうまく収めた9番・菅原龍之助がドリブル突破。左サイドから上がってきた7番・川名がパスを受けてペナルティーエリアへ。ゴール前中央にクロスを送ると、これが東海大DFに当たり、ゴールへと吸い込まれていった。産能大がラッキーな形で先制点を挙げ、スコアは0-1に。1点を追う東海大も、85分には長身FWの35番・伊藤ジョフリーを投入して同点ゴールを狙う。試合終了間際の90+5分、東海大はコーナーキックに3番・長江皓亮がヘディングで合わせるが、これは産能大GK1番・牧野恋音が弾いてゴールならず。そのこぼれ球に25番・鈴木遼が合わせるも、今度は産能大の12番・中澤大翔の決死のカバーでゴールラインを割らせない。試合はこのまま終了し、最後まで猛攻を凌いだ産能大が勝点3を手にした。

 シュート数は東海大が10に対し、産能大は3。より多くのシュートを放ち、チャンスを作っていた東海大にとっては悔しい敗戦となった。一方の産能大は、残留に向け大きな勝点3。10位に浮上し、自動降格圏内を脱すると同時に、11位・専修大学に1ゲーム差をつけて引き離した。


日本体育大学 対 専修大学


 1部リーグ昇格圏内に食い込むために3試合ぶりの勝利を目指す日本体育大学(勝点25・暫定5位)と、2部リーグ残留に向け2か月振りのリーグ戦を戦う専修大学(勝点13・暫定10位)の一戦。

 ファーストシュートは専大の19番・村重尋也が放ち、専大は試合開始から積極的に主導権を握ろうと試みる。しかし先にチャンスを作ったのは日体大だった。13分、左サイドを11番・大曽根広汰が個人技で突破し、右足を振りぬいたがゴールネットを揺らすことはできない。しかし、このプレーから流れを掴んだ日体大は31分、先程もチャンスを演出した11番・大曽根が左サイドからクロスを上げる。そこに走りこんできたのが右サイドバックの6番・土佐陸翼。うまく左足で合わせるとし、そのままゴールへと流し込み、日体大が先制する。前半のうちに追いつきたい専大は39分、コーナーキックの流れから32番・高月創太が左サイドからクロスを上げる。それを26番・樋口大輝が頭で合わせるが、惜しくも枠をとらえることができない。結局日体大が1点リードのまま、1-0で試合を折り返した。

 後半に入ると専大は積極的な選手交代で流れを変えようと試みる。すると68分、途中出場の33番・本田彪のクロスボールに、ファーサイドの26番・樋口が頭で合わせる。しかしシュートはポストを直撃し、同点弾とはならない。
ともにチャンスを作れず、このまま試合終了かと思われた90分に、再びスコアが動いた。日体大は途中出場の1年生、38番・佐藤恵介が左サイドでボールを受けると、自らドリブルで仕掛けてカットイン。豪快に右足を振り抜き、ダメ押しのゴールを突き刺す。日体大が2-0と専大を突き放した。専大は最後までゴールを狙い、26番・樋口が左サイドから抜け出してシュートを放つが、これは日体大GK21番・中島遼太郎がセーブ。ほどなくしてタイムアップとなり、日体大が2-0の完勝を収めた。

 最後まで集中力を切らさなかった日体大は昇格に向け貴重な勝点3を獲得。4位ながら首位・東国大まで1ゲーム差に迫った。一方の専大は厳しい敗戦。自動降格圏の11位に後退することとなった。


関東学院大学 対 神奈川大学


 4連勝で上位グループ入りを目指す関東学院大学(勝点20・暫定7位)と、2部リーグ残留に向けてもう1試合も落とせない神奈川大学(勝点6・暫定12位)の一戦。

 ボールをつないでくる神大に対し、関学大はじっくりと守りながら9番・村上悠緋をターゲットにロングボールで背後を狙うという展開となった。最初のチャンスは4分。神大は9番・石原大樹が上げたクロスを関学大DFが弾き、こぼれ球を大外から入ってきた7番・石橋翼がダイレクトでシュート。しかしこれは枠の左側に逸れ、神大は開始早々のビッグチャンスを活かすことができなかった。対する関学大は10分、前線からのハイプレスで神大からボールを奪取すると、一気にディフェンスラインの背後にスルーパスを送る。これに抜け出した11番・大友千裕が右足でシュート。しかし神大のGK、21番・秋山隆成がファインセーブでゴールを阻む。だがこの攻撃で勢いに乗った関学大は13分、神大GK秋山のパスを13番・土井紅貴がインターセプト。9番・村上にラストパスを出すが、キーパーとの一対一を制して放ったシュートはわずかにゴールの右外へ。チャンスはありながらもゴールを決められず、0-0で前半を終了した。

 後半はタイトな展開となり、両チームなかなかチャンスを作ることができない。神大は67分、スピードとアジリティーが武器の32番・馬場琢未を投入してサイドの活性化を図る。すると投入直後の67分に、32番・馬場がいきなりチャンスを演出。3番・安松元気からパスを受けると、そのまま右サイドを突破しクロスを挙げる。しかし10番・白川浩人が右足で合わせシュートは枠の上に大きく外れてしまい、またもやゴールとはならず。関学大は86分にも、16番・藤本裕也のクロスを9番・村上がペナルティーエリア中央で納め、反転から振り向きざまのシュート。だが、これも枠の右に外れてしまう。何度となく決定機を逸し0-0で終了と思われたが、終了間際の90+2分、ついにスコアが動く。関学大の15番・橋本丈のコーナーキックが神大のDFの足に当たり、それを拾った10番・木下海斗が左足でフリック。ボールはそのままゴールに吸い込まれて関学大が劇的な先制点。これが決勝点となり、1-0で関学大の勝利を収めた。

 接戦を制した関学大は、4連勝で6位に浮上。上位グループにはまだ1ゲーム差以上あるものの、9月に入ってから負けなしの好調さで今後の“台風の目”となりそうだ。敗れた神大は3連敗で今季13敗目。2部リーグ残留に向けて痛恨の惜敗となった。


中央大学 対 東洋大学


 前節で連敗をストップし、再び首位争いに加わりたい中央大学(勝点26・暫定3位)と、後期リーグはここまで4戦全勝と勢いに乗る東洋大学(勝点29・暫定2位)の一戦。

 2位と3位の直接対決。立ち上がりは、4連勝と好調の東洋大がペースを握った。最終ラインからボールを繋いでくる中大に対し、東洋大は冷静に守備ブロックを構えて相手にチャンスを与えない。東洋大は9分、高い位置でボールを奪うとショートカウンターのチャンス。9番・佐々木銀士とのワンツーから7番・横山塁が抜け出してシュートを放つが、枠を捉えきれず先制点とはならない。一方の中大も徐々に主導権を握り返す。33番・星野創輝のポストプレーやGKの1番・坪井湧也の正確なロングパスから流れを引き戻し始める。10分には10番・髙岸憲伸からのスルーパスに33番・星野が抜け出し、GKと一対一の決定機を迎える。しかし東洋大の4番・神山京右のカバーリングと、GK1番・青木祐太の好守に阻まれてゴールとはならない。拮抗した展開の中、互いに少ないチャンスを活かしきれず、スコアレスで前半を終えた。

 後半は、時計の針が進むにつれて激しく攻守が入れ替わる展開となった。先にチャンスを迎えたのは東洋大。51分、中大のパスミスを奪うと、そのままパスを繋いでペナルティーエリア内に侵入。最後は10番・山下勇希のシュートまで持ち込むものの、シュートは僅かに枠の上に。対する中大は63分に22番・有田恵人、67分には11番・鈴木翔太を投入。両サイドにスピードやドリブルが強みの選手を配置し、カウンターに迫力を持たせる。しかし幾度となく両サイドからチャンスを生み出すものの、クロスを味方に合わせることができない。中大は終盤の85分にゴール前でフリーキックを獲得。10番・髙岸はゴール左隅を狙ったが、東洋大GK、1番・青木の好セーブに阻まれてこれもゴールとはならず。互いに最後まで攻め合うもスコアは動かず、0-0で試合終了。

 中大は連勝とはならず5位に後退。東洋大は勝てば首位浮上だったものの、引き分けに終わり連勝が4でストップした。



 次節の第18節は、10月3日(日)の11:00から専修大学と神奈川大学、東洋大学と立教大学が対戦。14:00からは関東学院大学と産業能率大学、中央大学と日本体育大学、東京学芸大学と日本大学、東京国際大学と東海大学の試合が行われる。新型コロナウイルスの影響から、全ての試合が会場非公開のリモートマッチで行われる。

 活動停止中だった専大がリーグ戦に戻り、久々に2部リーグの全試合が行われた今節。現在、暫定ながら1部リーグ昇格圏内を走る東国大と東洋大がそれぞれ引き分け、この2チームを追う東学大と日体大がともに勝利したことにより、勝点4差の中に5チームがひしめき合う状態になった。中大は東洋大に引き分けて順位を落としたものの、まだまだ上位を狙える位置についている。関学大は第13節から4連勝と好調で、6位に順位を上げた。また県リーグ降格圏内に沈んでいた産能大は、試合終盤のオウンゴールにより勝利し、第10節以来となる降格圏内の脱出に成功した。一方、長らく最下位に沈む神大は今節も敗戦し、関東リーグ残留が危ぶまれる状態となった。

 リーグ戦も終盤へと差し掛かりさらに上位と下位が混戦状態になっている。1部リーグ昇格に向けて一歩抜け出すチームは現れるのか。混戦状態の2部リーグから目が離せない。
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