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JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦・2部第19節マッチレポート

2021/10/14


 『JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第19節は、10月10日(日)に全6試合が行われた。


東京国際大学 対 東京学芸大学


 前節も勝利を挙げて2連勝と波に乗る、首位・東京国際大学(勝点37・暫定1位)と、1部リーグ自動昇格圏内入りを目指して勝点を積み重ねたい東京学芸大学(勝点32・暫定3位)の一戦は、試合開始直後から目が離せない展開となった。

 まずは3分、東国大は27番・熊坂光希が左サイドからのクロスを入れるが、これは東学大のDFが頭で跳ね返す。しかし、このクリアボールに東国大の2番・石川竣祐が素早く反応。ペナルティーエリア外からダイレクトで強烈なミドルシュートを放つ。伸びのあるボールは、東学大のGK1番・栗原巧太郎の手を弾き、そこに駆け込んできた11番・師岡柊生が押し込んで東国大が先制する。早い時間に追いつきたい東学大は攻勢を強め、6分、ペナルティーエリア付近でボール受けた11番・河田稜太が見事なドリブルでペナルティーエリア内に侵入。右足を振り抜くが、これはサイドネットを揺らすに留まった。一進一退の攻防戦が続く中、29分には東国大がフリーキックを獲得。10番・有水亮が入れたボールに、17番・板倉健太が頭で合わせるがわずかにゴール左に逸れて追加点ならず。結局、得点は動かずに1-0で前半は終了した。

 後半立ち上がりの47分、東国大はコーナーキックを獲得すると、3番・山原康太郎がクロスに合わせてヘディングシュートを放つ。しかし、東学大は体を張った守りで追加点を許さない。ピンチを防いだ東学大は64分、ペナルティーアーク付近でパスを受けた7番・住田将が、ディフェンスラインの裏に抜け出した10番・鈴木魁人へ浮き球のパスを送る。東国大のGK、21番・林祥太郎はこれに反応するも一歩及ばず、ペナルティーエリア内で10番・鈴木を倒してしまう。このファウルは一度流されたものの、改めてペナルティーキックの判定となり、東学大が絶好のチャンスを獲得。これを7番・住田が冷静にゴール左へ決めて、試合は振り出しに戻った。その後は試合終盤まで、両チーム多くの決定機を迎えたがゴールには至らず1-1で試合終了。

 1部リーグ昇格のため勝点3にこだわりたい両チームだったが、勝点1を分け合う結果となった。東国大は未だ後期リーグ負けなしと強さを見せるが、ここで昇格に向けて足踏み状態に。一方、東学大は自動昇格のため上位との差を縮めるチャンスを掴むことができなかった。


関東学院大学 対 専修大学


 前節は快勝を収め、今節も確実に勝点3を獲得したい関東学院大学(勝点26・暫定6位)と、こちらも最下位の神奈川大学に快勝して連勝を狙う専修大学(勝点16・暫定10位)の一戦。

 ファーストシュートは2分だった。専大が速攻を仕掛けると、17番・澤頭元希のパスから最後は12番・浦川流輝亜がシュートを放つが、これはGKに弾かれてしまう。続く3分にも前節リーグ戦初先発、初ゴールを挙げた33番・本田彪が裏に抜け出してフィニッシュまで持ち込むものの枠を捉えきれず。専大が序盤から果敢な姿勢を見せる。しかし関学大も徐々にリズムを掴み始め、8番・狩野海晟と9番・村上悠緋の2トップをターゲットに、サイドから攻撃を展開。だが関学大が前半に放ったシュートは29分の14番・栁陸斗のヘディングシュートのみ。専大も前半終盤に立て続けのシュートがオフサイドの判定を受けるなどゴールが遠く、スコアレスで前半を終える。

 後半も膠着状態が続いた。両チーム積極的に選手交代を図り、チャンスをうかがうがシュートまで持ち込めない。専大は前半から途中出場の10番・加野赳瑠がこの日最多の3本のシュートを放ったがすべて不発。関学大も途中出場の15番・橋本丈が切れ味抜群のドリブルで仕掛けるが、ゴールには結びつかない。対する守備陣は、専大は2番・加藤慎太郎が気迫溢れるディフェンスでチームを鼓舞して関学大のシュートを計3本に抑える。関学大は2番・野末学が足をつって交代するまで走り続け、献身的なプレーを見せた。結局、試合はスコアが動かないまま0-0でタイムアップ。

 上位にくいつきたい関学大、残留争いから抜け出したい専大ともに、痛い引き分けとなった。だが、無失点の抑えたことをプラスとし、次節以降に繋げたい。


日本体育大学 対 東洋大学


 前節、劇的な試合運びで勝点を得た日本体育大学(勝点29・暫定4位)と、1部リーグ昇格に向けて、首位を追随する東洋大学(勝点34・暫定2位)の一戦。

 昇格争い真っ只中の両チームの対戦。試合は開始直後から、上位対決特有の緊張感がある展開が続いた。序盤は互いにリスクを冒さずに、ロングボールを多用。日体大は、18番・成田安里と29番・望月謙の身体能力の高さを生かそうと、縦に早い攻撃を仕掛ける。一方、東洋大は序盤こそノーリスクなプレーが目立ったものの、徐々に10番・山下勇希や17番・瀬畠義成らがショートパスを活用してリズムを作っていく。しかし、両チームゴール前までボールを運べず、中盤エリアでの激しい攻防が続く。東洋大の16番・室井彗佑が惜しいシュートを放つと、日体大は、11番・大曽根広汰が鋭いドリブル突破で東洋大守備陣に切り込んでいく。ともにチャンスは作り出しながらも得点には至らず、スコアレスで前半を終える。

 後半は、開始直後から試合が動いた。キックオフと同時に日体大は「奇襲」を仕掛ける。ロングボールで一気に敵陣深くに攻め込むと、11番・大曽根が左サイドでボールを受ける。そこから4人の相手DFをドリブルでかわしてシュート。これがゴール右隅に決まり、日体大が先制点を挙げる。その後は東洋大がボールを保持し、日体大がカウンターを狙うという構図で試合が進んだ。東洋大は、7番・横山塁がポスト直撃の惜しいシュートを放つなど、チャンスを作るが得点には結びつかない。互いに選手交代で試合の流れを変えようと試みた矢先の75分、日体大にチャンスが訪れる。左サイドから37番・横須賀郁哉がクロスを上げると、そのこぼれ球に交代出場の6番・土佐陸翼が反応。鮮やかなボレーシュートがゴール左隅に突き刺さり、日体大が2-0とリードを広げる。積極的な選手交代が功を奏す形となった日体大だが、この得点の直後に東洋大にもチャンスが訪れる。76分、東洋大は左サイドでフリーキックを獲得。キッカーの7番・横山が蹴った柔らかいボールに、5番・大森大地が反応。ヘディングで押し込み、1点差に詰め寄る。最後まで激しい試合展開となったが、その後はスコアが動くことなく2-1で試合終了。

 日体大が自動昇格圏内まで勝点2差に迫る大きな一勝を得た。一方の東洋大は、勝点を落として足踏み状態に。首位・東京国際大学との勝点差も4に開いた。


東海大学 対 神奈川大学


 2部リーグ残留を確実なものにするためにも勝利が欲しい東海大学(勝点22・暫定7位)と、2部リーグ残留には勝点3が絶対条件となる神奈川大学(勝点6・暫定12位)の一戦。

 試合は、キックオフ直後から東海大のペースで進んだ。東海大は強度の高いハイプレスを仕掛け、8番・杉山祐輝や今季初スタメンとなる10番・本多翔太郎らが積極的にゴールに迫る。対する神大も、11番・佐藤未勇の背後に抜け出すランニングや、17番・田畑麟のドリブルから徐々にチャンスを作り出す。両チーム拮抗した戦いを繰り広げる中、スコアが動いたのは前半終了間際だった。41分、東海大は9番・高田悠のクロスに8番・杉山が走り込むが、シュートは相手DFにクリアされる。しかし、これを6番・坂本翔が拾うと、相手DFをかわして強烈なシュート。これが神大GK、31番・佐藤達也の手をかすめてゴールポストを叩くと、そのこぼれ球に8番・杉山が反応。左足で冷静に押し込み東海大が貴重な先制点をもぎとる。前半は、東海大が1点をリードして、試合を折り返した。

 後半に入ると前半とは一転、神大がペースを握る。53分、神大はコーナーキックから17番・田畑がフリーでヘディングシュートを放つ。ゴールに吸い込まれるかと思われたシュートは、しかし東海大の10番・本多がゴールライン際で決死のクリア。すると東海大は71分、ゴールを決めた8番・杉山に代えて26番・井出唯楓を投入。攻守に高さを加える。後がない神大は75分までに4人の交代選手を使って勝負に出るが、スコアは動かず1-0のまま試合終了。

 終了間際まで粘り強い守備をみせた東海大が、1点を守り抜いて2部リーグ残留に向けて貴重な勝点3を手にした。一方、神大は、今節の敗戦により神奈川県リーグへの降格が決定。関東2部リーグでの2シーズン目を迎えた今季は、開幕戦こそ勝利を掴んだものの、その後は勝利が遠く、19試合を終えてわずか一勝という状況で降格を迎える結果となった。




中央大学 対 日本大学


 1部リーグ昇格に望みをつなぐため勝点3が欲しい中央大学(勝点28・暫定5位)と、残留に向けて勝点をひとつでも積み上げたい日本大学(勝点18・暫定9位)の一戦。

 序盤から主導権を握ったのは中大。22分、中大は相手DFからのこぼれ球に反応した15番・小島偉央が豪快なシュートを放つが、これは惜しくも枠の外。得点には至らなかった。対する日大は6番・近藤友喜のロングスローで相手ゴールに迫るが、中大は5番・和田悠汰を中心とした堅固な守備でこれを跳ね返す。その後は中大が攻勢を強めるが、日大もGK1番・山内康太の好セーブに阻まれて得点にはつながらず。スコアレスで試合を折り返した。

 後半も中大がペースを握るが、日大も連動した守備でチャンスをうかがう。日大は55分、前線からのプレッシャーからボールを奪取。19番・千葉隆希が自らシュートに持ち込むが、これは中大GK21番・石川碧人がファインセーブ。なかなかスコアは動かない。拮抗した状況を打開したい中大は、68分に33番・星野創輝、74分に22番・有田恵人を立て続けに投入。するとこの交代がゲームを動かす。76分、8番・山﨑希一のドリブル突破から33番・星野に縦パスが入ると、33番・星野は巧みにボールをキープし、振り向きざまに右足でシュート。これがゴールに突き刺さり、中大が待望の先制点を決める。さらに84分には、22番・有田の浮き球パスを、途中出場の29番・大窟陽平が豪快なボレーシュート。ボールはゴールネットに吸い込まれ、中大がさらにリードを広げた。2点のビハインドを追う日大は終了間際の90分+3分、5番・山崎舜介のパスに10番・長澤壮竜が抜け出してクロスを上げる。これに6番・近藤がダイビングヘッドを突き刺し、1点差に縮めるがここで試合終了。

 中大は昇格に望みをつなげる勝点3を獲得。一方、日大は残留に向け手痛い敗戦となった。




立教大学 対 産業能率大学


 前節は2位・東洋大に引き分ける大健闘で勝点1を積み上げ、2部リーグ残留に向けて一歩前進した立教大学(勝点19・暫定8位)と、対称的に前節で敗れもう一戦も落とせない産業能率大学(勝点16・暫定11位)。2部リーグ残留に向けた、どちらも負けられない一戦。

 序盤、試合を支配したのは産能大だった。3番・矢口聖真からの正確なロングフィードを9番・菅原龍之助が収めると、立教大陣内へ攻め込む。対する立教大もGKの23番・村田耀が中心となり、固い守備でこれに対応。すると守備からリズムをつくった立教大は後ろからボールを丁寧に繋ぎ、エースの9番・宮倉樹里杏にボールを集める。一進一退の攻防が続く中、前半はともに得点機を作れずにスコアレスで試合を折り返した。

 後半も前半同様拮抗した展開に。産能大は6番・山崎広大が果敢な攻め上がりでシュートを放つが、枠を捉えることはできない。立教大もカウンターから11番・桐蒼太、9番・宮倉がフリーでシュートに持ち込むものの、ゴールを捉えることができない。試合終盤、産能大はロングスローからチャンスを迎えるが、立教大のDF、21番・久保庭良太が体を張った守備でピンチを防ぐ。だが立教大のショートカウンターも、産能大GK、21番・渥美拓也が決死の飛び出しで防がれてしまう。最後まで均衡は破られず、0-0でタイムアップともに関東2部リーグ残留のために勝点3が欲しかった試合だが、勝点1を積み重ねるに留まる、悔しい引き分けとなった。



 今節は2試合が上位の直接対決となった。暫定首位の東国大は暫定3位の東学大と対戦。この一戦が引き分けに終わったのに対し、暫定4位の日体大は暫定2位の東洋大に勝利を収めた。この結果、2位の東洋大から5位の中大までが勝点差1ずつでつながるという、混戦模様となった。
 一方、関東リーグ残留を争う下位グループの対戦も、両者一歩も引かない接戦となった。立教大と産能大、上位グループを狙う関学大と降格圏から脱したい専大の一戦はともにスコアレスドローで痛み分け。その一方で、暫定7位の東海大は先制点を守りきって神大に勝利。この結果、神大の2018年以来となる神奈川県リーグへの降格が決定した。

 次節の第20節は、10月16日(土)の10:30から日本体育大学と日本大学、11:00から中央大学と専修大学、13:30から立教大学と関東学院大学の試合が行われる。また14:00からは東京国際大学と神奈川大学、東京学芸大学と産業能率大学、16:30から東洋大学と東海大学がそれぞれ対戦。新型コロナウイルスの影響から全ての試合が会場非公開のリモートマッチで行われる。

 神大の神奈川県リーグへの降格が決まり、首位・東国大が順調に勝点を積み重ねて優勝を射程圏内にとらえるなど、混戦ながらもリーグ戦も終盤の様相を呈してきた。間に挟まれる延期試合、そして次節の結果次第では東国大の優勝、そして1部リーグ昇格が決定する。はたして東国大は次節で歓喜の時を迎えるのか、そして混戦となった2位以下の昇格争いは……! 次節の結果を刮目して待て!

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