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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・1部第9節マッチレポート

2022/07/04



 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第9節は、7月2日(土)に、延期分の1試合が行われた。


桐蔭横浜大学 3-1 東京国際大学


 直近の試合で拓殖大学との接戦を制し、さらなる上位進出を目指す桐蔭横浜大学(勝点16・暫定5位)と、首位奪還のためにも勝点3が欲しい東京国際大学(勝点21・暫定2位)との一戦。

 試合は、東国大がペースを握る展開で進んだ。その流れにのり、最初にビッグチャンスを迎えたのは東国大。27分、ディフェンスラインからのロングボールに9番・佐川洸介が競り勝ち、こぼれたボールを14番・吉田桂介がダイレクトでボレーシュート。しかし、シュートはわずか左に外れる。対する桐蔭大は30分、左サイドから10番・水野颯太、22番・田中大生、14番・白輪地敬大が流れるようなパスワークで崩し、最後は10番・水野が冷静にネットに流し込む。桐蔭大は、この試合のチーム初シュートを先制点に繋げた。そして桐蔭大が1点をリードのまま、試合を折り返す。

 後半も東国大が積極的にゴールに向かう展開が続く。49分には、2番・石川竣祐のロングボールに反応した11番・師岡柊生が裏へ抜け出すが、桐蔭大GK1番・北村海チディの身を挺した飛び出しにブロックされる。東国大は続く60分、19番・八木橋俊介の右コーナーキックから10番・落合陸がヘディングで合わせるが、これも桐蔭大GK1番・北村がファインセーブでゴールを死守。東国大は、なかなかゴールを決めることができない。そんな中、桐蔭大は62分に9番・山田新と16番・左部開斗を投入し、流れを変えようとする。するとその直後の64分、自陣からのロングボールを受けた15番・楠大樹がハーフウェーライン付近から相手DFを一気にドリブルで抜き去り、そのままゴールに流し込み追加点をマーク。さらに66分、9番・山田が8番・山内日向汰とのワンツーで抜け出し、最後は左足でゴールネットを揺らす。交代策が見事にはまった桐蔭大が一気にリードを3点に広げる。このままでは終われない東国大は終了間際の89分、自陣からのロングボールを途中出場の25番・橋辺海智が空中で競り勝ち、ディフェンスラインの裏に抜け出した11番・師岡が冷静にネットを揺らす。意地を見せた東国大だったが、反撃はここまで。桐蔭大が3-1で勝利し、上位進出に弾みを付けた。




 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【前期】』1部リーグ第9節は6月11日(土)に、延期の1試合をのぞく5試合が行われた。

早稲田大学 3-1 順天堂大学 @味の素フィールド西が丘


 勝点3を獲得し、最下位からの脱したい早稲田大学(勝点4・暫定12位)と、直近4試合勝ちなしという状況からの立て直しを図る順天堂大学(勝点7・暫定9位)。悪い流れを変えるためにも今節の勝利を渇望するチーム同士の一戦。

 試合は開始早々から早大が主導権を握る展開となった。2分、早大2番・森璃太のグラウンダーのクロスに7番・安斎颯馬が反応。ペナルティーエリア内でシュートを放つが、これは僅かに枠を外れる。だが早大の猛攻は止まらず、9分には2番・森のコーナーキックを9番・奥田陽琉が頭で合わせる。一度は順大GK21番・廣濱顕哉に弾かれたものの、こぼれ球を拾った6番・平松柚佑がシュート。早大が、早い時間帯に先制点を挙げる。順大もキャプテンの17番・寺山翼がロングシュートを放つ場面はあったものの、前半は終始早大ペースで進み、1-0で試合を折り返した。

 流れを変えたい順大は、ハーフタイムにDF2人を一気に交代。27番・高貫太瑛と40番・井上太聖をピッチに送り出した。そして迎えた後半、順大は狙い通り徐々に勢いを取り戻し、早大ゴールに迫り始める。すると74分、25番・清水勇貴がゴール前でシュートを放つ。これは早大GK1番・ヒル袈依廉に弾かれるが、ゴール前は混戦に。こぼれたボールを11番・小林里駆が冷静に流しこみ、順大が同点ゴールを決めて試合は振り出しに戻る。試合はそのまま順大ペースになるかと思われたが、早大が反撃に出る。82分、右サイドを突破した11番・西堂久俊が味方とのワンツーパスで抜けると、そのまま左足を振り抜き鋭いシュートを放つ。ボールはゴール左隅に突き刺さり、早大が追加点を挙げ再びリードを奪う。これで流れに乗った早大は、試合終了間際の89分、36番・山市秀翔のパスを受けた17番・駒沢直哉が角度のないところからゴールを決め、勝利を決定づける3点目を獲得する。
試合は3-1で終了し、早大は待望の今季初勝利。ついに勝点3を獲得した。順位も最下位から3つ上げて暫定9位となり、この後の連戦に向けて弾みをつけた。一方の順大はここ4試合で3度目となる1-3というスコアでの敗戦。ついに降格圏内の暫定11位に沈むこととなった。


明治大学 0-1 法政大学 @味の素フィールド西が丘


 前節で快勝し、ついに首位・東京国際大学と勝点で並んだ明治大学(勝点19・暫定2位)と、ここからの連戦を負けなしで乗り切り、勝点を積み上げたい法政大学(勝点10・暫定7位)の一戦。

 前半はともに堅い守備で相手の攻撃を阻み、拮抗した展開が繰り広げられた。それでも法大は21分、14番・萩野滉大がヘディングシュートを放つが、明大のGK1番・遠藤雅己の安定したセーブでゴールならず。両チーム互いに譲らず、試合を0-0で折り返した。

 後半に入り、最初にチャンスを握ったのは法大だった。48分、16番・今野息吹がシュートを放つが、これは惜しくも枠の外。すると今度は明大にチャンス。だが51分、14番・熊取谷一星のシュートは、法大GK21番・近藤壱成に阻まれてしまう。一進一退の攻防戦、その均衡を破ったのは法大だった。57分、6番・佐野陸人のスルーパスに、22番・久保征一郎が反応して左足一閃。値千金のゴールを付き祭、法大が先制点を挙げる。同点に追いつきたい明大だったが、法大は5番・落合毅人、20番・白井陽貴のプロ内定コンビを中心に安定した守備で明大の攻撃をブロック。試合は法大が先制点を守り抜き、0-1でタイムアップ。

 この日は東京国際大学の試合が延期となり、明大は引き分け以上で首位となったが、首位を奪うことはできず。一方の法大はリーグ優勝に向けて大きな勝点3を手に入れた。


駒澤大学 0-2 筑波大学 @ひたちなか市総合運動公園陸上競技場


 この試合に勝利し、下位争いから抜け出したい駒澤大学(勝点5・暫定11位)と、2連勝で上位グループに食い込みたい筑波大学(勝点9・暫定8位)との一戦。

 試合開始早々にチャンスを得たのは駒大だった。5分、4番・鷹啄トラビスのロングスローは、筑波大DFに跳ね返されるが、このボールに8番・小島心都が反応。ダイレクトで豪快なシュートを放つ。ボールは惜しくも枠を外れるが、駒大がいい入りを見せた。だがその直後の6分、今度は筑波大がチャンスを作る。3番・鈴木瑞生のスローインを受けた8番・竹内崇人が、駒大DFの裏を取るパスを入れる。そこへ抜け出した9番・庄司夢ノ介が個人技でGKをかわし、落ち着いてボールを流して込み先制点。さらに筑波大は16分にも決定機を迎える。8番・竹内が中盤でボールをキープ。パスを受けた9番・庄司がサイドをえぐって時間を作る。最後に、ゴール前で再びパスを受けた8番・竹内が落ち着いて決め、筑波大が追加点。点差を2点に広げる。追いつきたい駒大も34分、相手DFのパスミスに反応した14番・高橋優斗がGKと一対一の場面を迎えるが、シュートは惜しくもゴール左へ流れる。結局、駒大は追いつくことができないまま前半が終えた。

 後半になると、2点を追う駒大が徐々に主導権を握り始める。59分、右サイドの35番・後藤康介からクロスが上がるが、相手DFのクリアミスを33番・小林栞太が拾ってシュートを放つ。これは惜しくも枠外となったが、駒大が押し込む時間が続く。だが筑波大も64分、テンポよくボールを回して相手DFのプレスをはがすと、ボールは左サイドの2番・三浦雅人へ。2版・三浦は自らゴール前までドリブルで持ち込んでシュートを放つが、駒大GK1番・深澤颯人が止めてゴールならず。駒大は、77分にこの試合1番のチャンス。5番・相澤佑哉が中へ放り込んだボールを、19番・松本ケンチザンカが反らし、これに反応した35番・後藤がフリーでヘディングシュートを放つ。しかしGKのカバーに入っていた筑波大3番・鈴木がクリアして駒大のゴールを阻止する。後半には多くのチャンスを作り出した駒大だったが、決めきれずに無得点のまま試合終了。

 前半の2点を守り切った筑波大が0-2で勝利し、2連勝を収めた。一方、駒大はこの敗戦で最下位に転落。あまりにも痛い黒星となった。


3 拓殖大学 1-1 東洋大学


 今節の勝利で3位の東洋大に追いつきたい拓殖大学(暫定4位・勝点12)と、良い流れのまま首位グループとの勝点差を縮めたい東洋大学(暫定3位・勝点15)の一戦。

 試合開始序盤は拮抗した展開となったが、先に大きなチャンスを迎えたのは東洋大だった。10分、右サイドで16番・田頭亮太が相手の裏をとるスルーパスを出すと、それに反応した9番・室井彗佑が中にクロスを上げる。中央で7番・伊藤惠亮が合わせるが、惜しくもゴールならず。一方の拓大も13分にチャンス。自陣でのパス回しから、ボールは左サイドの36番・高畠捷を経由して中央の10番・日野翔太へ。パスを受けた10番・日野はミドルシュートを放つが、東洋大GK1番・川上康平がセーブ。両チーム、なかなか決めきることができない。試合が動いたのは21分。東洋大は16番・田頭が右サイドで7番・伊藤のスルーパスに反応。上げたクロスに6番・瀨畠義成が右足で合わせてゴール。東洋大が先制点を上げる。追う拓大は32分、14番・浅倉廉がパスワークからスルーパス。これに反応した18番・三浦敏邦が強烈なシュートを放つが、惜しくもゴールにはならず。その後も両チームゴールに迫るが得点には繋がらず、東洋大リードのまま0-1で前半が終了した。

 1点をリードする東洋大は後半開始早々の50分、相手DFのクリアミスを見逃さなかった9番・室井がボールを奪取。そのままゴールに向かいシュートを放つが、これはゴール右端に外れてしまう。だが、直後の53分に拓大がコーナーキックからチャンスをつかむと、その後は一気に拓大の猛攻が始まる。74分には鮮やかなパスワークから拓大の34番・木村俊太がペナルティーエリア内に抜け出し、ファールを受けてペナルティーキックを獲得。これを6番・山下諒時が冷静に決め、拓大が同点に追いつく。その後は両チームが激しい攻防戦を繰り広げるが、ともに追加点を得ることができず1-1で試合終了。ともに勝点3を狙う3位と4位の直接対決は、勝点1を分け合う結果にとなった。


流通経済大学 0-5 国士舘大学


 直近4試合で負けなしと、徐々に調子が上がってきた流通経済大学(勝点7・暫定10位)と、連敗から脱出するため、今節こそ負けられない国士舘大学(勝点10・暫定6位)の一戦。

 試合は開始早々動いた。6分、流経大はDFの23番・田口空我が自陣右サイドでインターセプト。ボールを前に運ぼうとするが、タッチが大きくなってしまう。すると、これを見逃さなかった国士大の15番・綱島悠斗がボールを奪取。相手GKが前に出ているのを確認し、すかさずロングシュートを放つ。ボールは綺麗な放物線を描き、そのままゴールに吸い込まれていった。早い時間帯に先制した国士大は、そのまま攻勢を強める。22分、ピッチ中央から9番・高橋尚紀がロングパスを前線に入れると、8番・東條敦輝がこれを冷静に収めて右足を振り抜き追加点。国士大はさらに27分、中盤でボールを奪ってカウンターを仕掛けると、最後は14番・布施谷翔がゴールネットを揺らして3-0に。続く36分には、ペナルティーエリア内の混戦から7番・飯島蓮が押し込んで4点目。国士大は前半終了間際にもペナルティーキックを獲得するが、これは流経大GK31番・彼島優が意地のセーブを見せてゴールならず。それでも国士大は攻撃陣全員がシュートを放ち、前半だけで4得点をマーク。0ー4と大差をつけて前半を終えた。

 流れを変えたい流経大はハーフタイムに交代カード2枚を一気に使い、36番・松戸瑛登、27番・松永颯汰を投入。しかし流れは変わらず、なかなかチャンスを作ることができない。そんな中、またしても点を決めたのは国士大。63分、スローインの流れからペナルティーエリアに侵入すると、2番・岩井龍翔司のパスを受けた20番・弓場堅真が左足を振り抜きゴール。国士大がダメ押し5点目を奪い、ついにスコアを0-5とする。その後、流経大は多彩なロングスローが自慢の42番・吉田俊輔を投入。攻撃のバリエーションを増やすが、得点には繋がらない。試合終了間際のインターセプトからの決定機も、国士大GK1番・飯田雅浩のビッグセーブに阻まれてゴールならず。0-5のまま試合が終了した。

 5点を挙げて快勝の国士大は連敗脱出に成功。一方の流経大は4試合ぶりの敗戦を喫し、降格圏の11位に後退となった。



 延期のため東京国際大学の試合がなく、勝点で並ぶ2位・明治大学の動向が注目された第9節。だが結果は法政大学が明大に勝利し、明大の首位奪取はならなかった。一方、待望の初勝利を挙げたのが早稲田大学。1部リーグ12大学中唯一の未勝利チームとなっていたが、開幕戦から約2ケ月、ようやく勝点3を獲得し9位に浮上した。得点不足に苦しんでいただけに3点を奪っての勝利も好材料だ。その早大の代わりに最下位に転落したのは、筑波大学に0-2で完敗を喫した駒澤大学。また流通経済大学も国士舘大学に0-5と大敗し、11位に後退した。

 次節、首位・東京国際大学は、ともに今年2部リーグから昇格し、上位争いを繰り広げている東洋大学と対戦。今度こそ白星を挙げて首位に立ちたい明治大学は、下位争いから抜け出したい流通経済大学と対戦する。中位グループを見ると、4位から8位までの5チームは、勝点がほぼ変わらない大混戦。どのチームも勝利して上位争いに食い込んでいきたいところだ。はたして初勝利を掴んだ9位・早稲田大学は、ここから勢いを取り戻せるのか。リーグ戦も折り返し地点が近づいてきたが、未だひとつの勝利が順位を大きく変動させる状況だ。白熱する1部リーグの戦いを見逃すな。
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