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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・2部第16節マッチレポート

2022/10/13


 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第16節は、10月8日(土)に全6試合が行われた。


立正大学 4-2 城西大学


 1部リーグ昇格に向け、もう一戦も落とすことができない立正大(勝点20・6位)と、降格圏から向け出すために勝点を積み上げたい城西大(勝点11・12位)の一戦。

 この試合は前半から大きくスコアが動いた。まずは4分、立正大は14番・吉野陽翔が32番・辻俊哉にグラウンダーのロングパスを送る。それに勢いよく走り込んだのが19番・多田圭佑。難しい体勢ながらもうまく合わせて1-0とする。その後しばらくは拮抗した展開となったが、30分に立正大が追加点。3番・吉田新のコーナーキックは一度GKに弾かれるものの、いち早くこぼれ球に反応した33番・西田結平が頭で押し込み2-0とする。このまま立正大ペースになるかと思われたが、城西大もすぐさま反撃を開始。直後の31分、城西大の11番・磯貝飛那大が相手陣地真ん中辺りから狙いすましたクロスを入れる。すると、そのボールがそのままゴールに吸いこまれ、城西大が1点を返した。城西大の反撃はまだ終わらない。41分、7番・森高玲は左サイドとボールを受けると、ファーサイドにクロスボールを上げる。そのボールに18番・吉川元輝が反応。右足で合わせてゴールに押し込み、ついにスコアを2-2とする。前半は両チームの攻撃陣が躍動し、同点で折り返す形となった。

 だが後半、先に試合を動かしたのはまたもや立正大だった。59分、7番・青島太一がパスを受け、後半から出場の35番・山本大輝に繋ぐ。さらにオーバーラップしてきた3番・吉田がクロスを上げると、このボールに再び7番・青島が頭で合わせ、勝ち越しの3点目を叩き込む。攻撃の糸口を見つけたい城西大だが、立正大の守備を崩し切ることができない。すると77分、立正大は33番・西田からの裏へのロングパスに19番・多田が反応。難しいボールを収めると11番・鳥飼椋平に繋ぎ、これを11番・鳥飼が落ち着いて決めて勝負あり。城西大は後半なかなかシュートまで持ち込むことができず、後半に2点を追加した立正大が4-2で勝利を収めた。

 立正大はこの勝利で勝点を23に伸ばし、5位・中央大学と勝点で並んだ。上位グループを射程圏内に捉え、1部リーグ復帰に望みを繋げた。城西大は、一度は追いつく奮闘を見せていただけに悔しい敗戦。今節も最下位脱出を果たせなかった。




産業能率大学 1-2 関東学院大学


 前期で関東学院大学に敗れて以降、リーグ戦5試合負けなしの産業能率大学(勝点27・2位)と、ここで勝点3を得て上位進出へ希望を繋ぎたい関東学院大学(勝点19・8位)との一戦。

 立ち上がりからペースを握ったのは関東大。8分、左サイドのコーナーキックから7番・岩元ルナが折り返し、5番・長澤シバタファリが頭で合わせるが、これはクロスバーを直撃。さらに10分、7番・岩元がDF4番・藤本裕也のスルーパスに抜け出してクロスを上げる。これに8番・木下海斗が合わせるが、産能大GK21番・櫻井駿に防がれてしまう。反撃に出たい産能大は両サイドハーフの2番・鳥海昴と22番・藤吉玲依が再三クロスをあげるが、精彩を欠きチャンスには繋がらない。それでも15分には、右サイドの22番・藤吉のクロスが流れたところに、2番・鳥海が右足を合わせるがシュートは枠の外。ようやく試合が動いたのは21分。関東大は右サイドの5番・長澤の縦パスを、6番・小沼樹輝がフリックで23番・伊藤雄教へ。23番・伊藤は相手DFをかわし、鋭いシュートをゴールに突き刺して関東大が先制する。その後も関東大ペースで試合は進み1-0の関東大リードで試合を折り返した。

 後半もペースを握ったのは関東大。関東大は62分に3トップを総入れ替えして前線をリフレッシュ。すると68分、10番・狩野海晟が右サイドから切り込んでチャンスを演出。こぼれたボールを途中出場の9番・村上悠緋が拾い、相手をかわしてシュートを放つ。これがゴールニア上を射抜き、関東大が追加点を挙げる。首位奪取、そして1部リーグ昇格のためにも勝利が必要な産能大は86分、10番・城定幹大の右コーナーキックから28番・佐久間翔士が頭で合わせ1点を返すが、反撃はここまで。産能大が追いつくことはできず1-2で試合終了。

 前期と同様に1-2で関東大に敗れた産能大は順位を4位まで落とす結果に。首位・日本体育大学とは勝点3差が開き、1部リーグ昇格に向けてはあまりにも痛い敗戦となった。一方、勝った関東大は順位を1つ上げて7位に。5位、6位に勝点1に迫る大きな勝利となった。


慶應義塾大学 1-1 青山学院大学


 前節では両大学ともに勝点1の痛み分けになった慶應義塾大学(勝点19・7位)と青山学院大学(勝点12・11位)の一戦。

 開始直後から果敢にゴールを目指す両チーム。慶大はセットプレーからチャンスを作るが、青学大も守護神の21番・千綿友を中心とした堅い守備でゴールを死守。ともになかなかシュートまで持ち込めず、得点に至ることなく0-0で前半終了。

 後半開始後もなかなか試合は動かなかったが、60分に青学大の2番・田中颯太が負傷交代。青学大は13番・新玉瑛琉を投入する。このタイミングで慶大も20番・内藤豪を投入。するとその直後、ついに試合の均衡が崩れる。61分、慶大はスローインから10番・齊藤滉が縦に突破を図る。ゴール前に上げたクロスを16番・塩貝亮太が落ち着いて右足でゴールに流し込み、慶大が先制。流れを変えたい青学大は67分に25番・鈴木大策、73分に10番・比留間輝を投入。そして79分、今度は青学大にチャンスが訪れる。5番・鈴直樹のコーナーキックは、慶大キーパー前に落ちてゴール前は混戦に。これを6番・安西響が気合いで押し込み、青学大が試合を振り出しに戻した。だが、このまま試合は動くことなく1-1の引き分けで試合終了。

 慶大、青学大ともに2試合連続で勝点1を重ねるに留まった。慶大は順位をひとつ下げて8位となった一方、青学大は9位に浮上するなど、明暗が分かれる結果に。次節こそは両チーム、勝点3をとって順位をさらに盤石なものにしたい。


中央大学 1-2 日本大学


 3年ぶりの1部リーグ昇格に向けて勝点3が欲しい中央大学(勝点23・5位)と、リーグ戦5連勝と波に乗る日本大学(勝点26・3位)の一戦。

 前半の立ち上がり、中大は後ろからテンポ良くボールを動かして相手ゴールへと迫る。対する日大は、連動した守備で中大の攻撃に対応する。最初にチャンスを作ったのは中大。13分、中大はディフェンスラインの背後に抜け出した7番・田邉光平のクロスに、18番・星野創輝が飛び込むがボールに合わせることができない。一方の日大も14分、前線からプレッシャーをかけて15番・植木颯がボールを奪取。14番・西山蓮平へボールを送るが、14番・西山のシュートは枠を捉えることができない。前半は拮抗した展開が続き、スコアレスで試合を折り返した。

 後半も立ち上がりから中大がボールを保持し、主導権を握る。だが試合を動かしたのは日大だった。55分、日大は9番・熊倉弘達が左サイドを突破。前線に上がってきた11番・千葉隆希にマイナスのパスを通す。これを受けた11番・千葉のクロスボールは、7番・橋田尚希には合わなかったものの、ファーに走り込んでいた14番・西山が右足で合わせて日大が先制する。その後も日大の勢いは止まらず、64分にはコーナーキックを獲得。8番・長澤壮竜の右からのキックを、途中出場の5番・近藤友喜が逸らし、最後は3番・青木駿人がヘディングシュートでゴールネットを揺らし、リードを2点に広げる。しかし、中大もすぐさま攻勢に出る。76分、途中出場の15番・鈴木翔太からのパスが通り、9番・勝浦太郎がペナルティーエリア内に抜け出す。そこに飛び込んだ11番・山﨑希一がシュートは相手GKに防がれたものの、こぼれ球に13番・有田恵人が反応。押し込んだボールが決まり、スコアを2-1とする。その後は中大ペースとなり日大ゴールに迫るが、スコアは動かず試合終了。1部リーグ昇格を目指す両チームの一戦は、2点を先取した日大に軍配が上がった。

 日大の勢いは止まらず、この勝利でついに6連勝。産業能率大学が敗れたため2位に浮上し、首位・日本体育大学との勝点差もわずかに1と迫った。一方の中大は順位こそ変わらないものの、4位・産能大との勝点差が4と開く結果に。6位・立正大学にも同勝点で並ばれるなど、昇格に向けてこれ以上は負けられない状況に追い込まれた。




日本体育大学 3-0 明治学院大学 @千葉県総合スポーツセンター東総運動場陸上競技場


 前節で勝利し、一躍首位に躍り出た日本体育大学(勝点27・1位)と、2部リーグ残留に向けてもう負けることのできない明治学院大学(勝点12・9位)の一戦。

 開始早々、明学大が右サイドでフリーキックを獲得。素早いリスタートから11番・保土原大貴がシュートを放つが、これは枠を外れてゴールならず。試合は、次第に日体大がリズムを掴み始める。日体大は12分、39番・吉原翔大がペナルティーエリア内でフリーの38番・赤井ウェズリー景太へパスを通す。38番・赤井のシュートは相手DFに阻まれるが、こぼれ球を拾った13番・山根優汰が右足でシュート。ゴール左隅に流し込み、日体大が先制する。日体大は続く14分、ペナルティーエリア内でボールを受けた38番・赤井がシュートを放つが、これは明学大にディフェンスに阻まれて追加点ならず。しかしこの後、日体大が一気に攻撃を畳み掛ける。16分には、18番・松原海斗が左サイドでボールを受け、ドリブルで相手をかわしてペナルティーエリア内に侵入。放ったシュートは右側のゴールポストにあたり、そのままゴールに吸い込まれる。日体大が追加点を挙げスコアを2-0とした。その後は両チームチャンスを作ることができずに、2-0で試合を折り返す。

 後半も日体大ペースで試合は進んだ。53分には相手DFのクリアボールを拾った、日体大の9番・土佐陸翼がミドルシュート。これはポストに当たり得点とはならなかったものの、日体大が立て続けに攻撃を仕掛ける。すると58分、9番・土佐の対角線のフィードに、36番・横須賀郁弥が反応。ドリブルでペナルティーエリア付近まで進み、クロスを上げる。これをゴール前中央に走りこんだ39番・吉原がダイビングヘッドで叩き込み、日体大が3点目をマーク。その後は日体大が危なげない試合運びで主導権を握るが、追加点を挙げることはできず3-0で試合終了。

 終始ペースを握った日体大が手堅く勝利し、首位をキープした。一方の明学大は日体大守備陣を崩すことができず、後半に放ったシュートは0本。青山学院大学が勝点1を積み上げたことで順位も10位に後退し、残留が遠のく敗戦となった。




東海大学 5-0 東京学芸大学 @千葉県総合スポーツセンター東総運動場陸上競技場


 14年ぶりの1部リーグ昇格に向け、勝って上位に食らいつきたい東海大学(勝点24・4位)と、2部リーグ残留に向け、何としてでも勝点を積み上げたい東京学芸大学(勝点12・10位)の一戦。

 試合は、序盤から東海大が主導権を握った。まずは3分、7番・西山拓実の精度の高いコーナーキックを17番・桑山侃士が頭で合わせて先制。東海大が幸先の良いスタートを切る。続く13分、東海大はペナルティーエリア手前で7番・西山が競り勝ち、こぼれ球を9番・藤井一志が振り向きざまにシュート。約20メートルはあろうという距離から放ったシュートは、ゴール左隅に吸い込まれて東海大が2-0とリードを広げる。前節同様、開始早々の失点となってしまった東学大だが、9番・竹内海斗を中心に最終ラインから攻撃を組み立てる。それでも東海大の勢いは止まらない。前半アディショナルタイムには、東海大GK1番・佐藤史騎の飛距離のあるロングキックを10番・杉山祐輝が競り、相手DFのクリアボールを10番・杉山自らが回収。そのままゴール右隅に狙いすましたシュートを決めて、東海大が3点をリード。さらに被シュート0に抑える圧倒的な内容で、試合を折り返した。

 後半に入っても東海大は攻撃の手を緩めない。63分、またしてもGK1番・佐藤のロングボールが起点となり、セカンドボールを9番・藤井が収める。9番・藤井は右サイドで仕掛け、相手を1人抜いてクロスを上げる。これをファーサイドにフリーで走り込んだ17番・桑山が押し込んで4点目を獲得。対する東学大は、70分に11番・井上颯太、16番・古関凌生、29番・五十嵐功の3人を一気に投入する。さらに76分には18番・立山大祐、83分にルーキーの25番・吉田来綺を立て続けに投入して攻撃を活性化させるが、東海大の堅守に阻まれてゴール前までボールを運ぶことができない。そんな中、86分には東海大が追撃に出る。7番・西山からパスを受けた8番・堤太陽が、DF2人に囲まれながらも鋭いターンで相手を置き去りに。17番・桑山に縦パスを通すと、17番・桑山は上手く反転して左足一閃。これがゴール右隅に決まり、東海大が5点目を決めて勝負あり。17番・桑山はハットトリックに成功する。東学大は89分、11番・井上がこぼれ球に反応して右足を振り抜くも、ボールは枠の上。東学大は後半アディショナルタイムにも決定機を迎える。11番・井上が相手陣地でセカンドボールを回収し、フリーの中央、10番・後藤にパス。10番・後藤は左足で狙いすましたシュートを放つが、これは東海大のGK1番・佐藤がビッグセーブ。東学大はこの後のコーナーキックも東海大に弾き返され、得点を挙げることができないまま試合終了。

 5得点を挙げた東海大は3位に浮上。首位・日本体育大学に1ゲーム差と迫り、1部リーグ昇格に弾みをつけた。一方の東学大は、前節に続く大量失点での敗戦となり、順位をひとつ下げて11位に。自動降格圏に沈むこととなり、厳しい状況に追い込まれた。





 日本体育大学が明治学院大学に快勝して首位を堅持する一方、2位の産業能率大学が関東学院大学に敗れて一気に4位に後退するなど、2部リーグの上位グループは混戦模様だ。一方で、急上昇を見せているのが日本大学。中央大学を下して今節でついにリーグ6連勝。順位も2位となり、ついに首位・日体大を勝点1差にまで追い詰めた。東海大学も5発快勝し、順位をひとつ上げて3位に。とはいえ、首位・日体大から4位・産能大までは1ゲーム差。どのチームも油断のならない状況にある。
 2部リーグ残留に向けて奮闘する下位グループは、今節も厳しい戦いを強いられた。そんな中、11位の青山学院大学は慶應義塾大学と引き分けて勝点1を積み上げて9位に。降格圏からの脱出に成功したが、こちらも10位との勝点差は1とまだまだ今後の展開はわからない。

 次節は、どのチームも中2日と厳しいスケジュールで戦うことになる。その中で勝ち抜き、昇格を、そして残留を手にするのはどのチームか。
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