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JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦・2部第17節マッチレポート

2022/10/15
 『JR東日本カップ2022 第96回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第17節は、10月11日(火)に全6試合が行われた。


産業能率大学 1-2 慶應義塾大学


 混戦状態の上位争いの中、史上初の1部リーグ昇格のために1戦も落とすことができない産業能率大学(勝点27・4位)と、参入プレーオフ圏内との差を広げるためにも勝点3が欲しい慶應義塾大学(勝点20・8位)との一戦。

 産能大は、前節負傷交代した6番・小野寺亮太に変えて精度の高いキックをもつ25番・相馬陸来を先発起用。一方の慶大は、前節からスタメンを大きく変更して今節に臨む。開始早々スコアを動かしたのは慶大。7分、中央で35番・清水皇貴が相手のボールをカットし、左サイドの16番・塩貝亮太へパス。パスを受けた16番・塩貝は、ドリブルで相手をかわし、産能大GK21番・櫻井駿がやや前がかりになっているのを確認すると、ロングシュートを放つ。このシュートが産能大GK、21番・櫻井の頭上を越え、ゴールネットに吸い込まれる。早い時間に先制した慶大がそのまま攻め込む展開が続く。続いて17分、慶大GK21番・根津拓斗からのロングキックに37番・栁瀬文矢が裏に抜け出すも、これは産能大28番・佐久間翔士がファウルで止める。際どいファウルだったが、主審はイエローカードを提示。このファウルで慶大は直接フリーキックを獲得するが、産能大の決死のセーブで得点にはならず。しかし、その後も慶大の猛攻は続き、21分に再び慶大のスコアが動く。慶大は左コーナーキックを獲得すると、7番・山本献からのクロスに5番・牧野晋作が頭で合わせ、リードを2点に広げる。対する産能大は41分、右コーナーキックを獲得すると、ショートコーナーを選択。25番・相馬から13番・松森堅誠へと繋ぎ、再び、25番・相馬へ。ボールを受けた25番・相馬は、ダイレクトで中央へ浮き球を送り、このボールに9番・菅原龍之助が頭で合わせる。産能大が慶大との差を1点に縮めて前半を終えた。

 後半、先に交代カードを切ったのは産能大だった。警告を受けた28番・佐久間に変えて、4番・栗林純を投入。産能大は、最終ラインからロングボールでのサイドチェンジを多用し、慶大DFを揺さぶる。一方の慶大は、裏へのボールを簡単にクリアし、確実に拾って、カウンターを狙う。立ち上がりから互いに相手陣内へボールを運ぶものの、決定機を生むことはできない。スコアは動かぬまま時間だけが過ぎた84分、産能大は途中出場の10番・城定幹大が右サイドをドリブルで抜け出すと、そのままペナルティーエリア内に侵入して中央の14番・猪狩祐真に浮き球パスを配給。14番・猪狩は、フリーで合わせるが、シュートに力はなくGKの真正面へ。後半は産能大が押し込む展開が続いたが、慶大の堅い守備を前に、ゴールネットを揺らすことはできず。前半の2点を守り切った慶大が前期リーグと同様1-2で勝利を収めた。

 リーグ戦再開から3戦で未だ勝利なしと足踏み状態の産能大。2位・日本大学、3位・東海大学がともに敗れたため勝点差は開かなかったが、首位の日本体育大学とは2ゲーム離されることとなった。対する慶大は、上位チームに食らいつくための貴重な勝点3を獲得した。


中央大学 3-2 東海大学


 昇格圏内進出に向けてもう一試合も落とせない中央大学(勝点23・5位)と、首位に勝点3差と迫り2部リーグ優勝も射程圏内の東海大学(勝点27・3位)の一戦。

 中大は試合開始から最終ラインでボールを繋ぎ、得意のパスワークから試合を組み立てる。対する東海大はロングボールを多用し、相手陣内でのロングスローなどでチャンスを演出。試合は、両者対極の戦術がぶつかり合う展開となった。最初にスコアを動かしたのは東海大。27分、コーナーキックのチャンスを得ると、7番・西山拓実の精度の高い左足のキックから、3番・吾妻駈が頭で合わせて先制点を挙げる。勢いに乗った東海大は、立て続けにロングボールを前線に送り込んで相手ゴールに迫るが、中大も全試合フル出場を続ける3番・牛澤健を中心とする守備陣が奮闘。東海大に追加点を許さない。すると35分、中大に絶好の機会が訪れる。16番・湯谷杏史のスルーパスに9番・勝浦太郎が抜け出し、フリーでシュートを放つ。一度は相手GKに阻まれるものの、再度右足を振り抜いて同点ゴールを決める。試合が振り出しに戻った後は、両チーム一進一退の攻防が続き1-1で前半が終了。

 後半開始早々にチャンスを迎えたのは中大だった。49分、8番・豊田歩のコーナーキックを4番・加納直樹が頭で逸らし、逆サイドにいた16番・湯谷が右足で合わせて逆転に成功する。さらに中大は57分、またしても8番・豊田が起点となって右サイドからグラウンダーのクロスを上げ、走り込んできた16番・湯谷がシュート。これを東海大ディフェンダーがクリアしきれず、オウンゴールに。中大がリードを2点差に広げる。攻勢に出たい東海大は61分、得意のロングスローをペナルティーエリア内に放り込み、クリアボールを拾った7番・西山が豪快なミドルシュートを突き刺してスコアを3-2とする。自動昇格圏内への進出を懸けた試合は、終盤まで激しい攻防戦が繰り広げられた。最後までボールを保持し続けようとする中大に対し、フリーキックとスローインを中心とするセットプレーで猛攻を仕掛ける東海大。だが、東海大は集中した守りでゴールを死守する中大守備陣の牙城を崩せず、3-2で試合終了。

 勝ちきれない試合が続いていた中大だったが、上位対決の大一番で逆転勝利を収め、待望の勝点3を獲得した。順位は5位と変わらないが、3位・4位に勝点1差に迫る。一方、東海大はこの敗戦で首位・日本体育大学と2ゲーム差が開く結果に。2部リーグ優勝が遠のく痛恨の黒星となった。




日本体育大学 5-3 青山学院大学


 現在4連勝中と、優勝に向け波に乗る日本体育大学(勝点30・1位)と、2戦連続引き分けで今節こそは白星を挙げたい青山学院大学(勝点13・9位)との一戦。

 立ち上がりから青学大ゴールに迫る日体大は、開始から15分のうちにシュート5本を放つ猛攻を仕掛ける。しかし、青学大の堅い守備を前に得点を挙げることができない。すると22分、青学大は2番・田中颯太が放ったシュートのこぼれ球を、7番・佐々木達也が拾って10番・比留間輝にパス。10番・比留間が放ったダイレクトシュートは、弧を描くようにしてそのままゴールへと吸い込まれる。先制点を挙げた青学大は続く35分、パスカットから7番・佐々木がペナルティーエリアまでボールを運び、14番・木下翼へ。14番・木下はワントラップし、コースを見ながら狙いすましたシュートを決めて、青学大が日体大を突き放す。しかしその後スコアは動かず、青学大が2点をリードしたまま試合を折り返した。

 だが、この試合は後半にさらなる盛り上がりを見せることとなる。日体大は後半開始から攻勢を強めて反撃を開始。52分、10番・三浦颯太はセカンドボールを回収すると、ボールを18番・松原海斗へ。18番・松原はカットインで相手陣内に侵入すると、右足で外巻きのシュートを放つ。ボールはワンバウンドしながらも相手GKの横をすり抜け、日体大が1点を返す。日体大は直後の53分にも、8番・東郷翼が相手のパスをカットしてペナルティーエリア手前までボールを運ぶ。パスを受けた9番・土佐陸翼は、相手DFをかわして左足のシュートをゴールに突き刺し、日体大が同点に追いつく。さらに57分、18番・松原は9番・土佐からのスルーパスを受けると、カットインから外巻きのシュートでゴール右隅のネットを揺らす。18番・松原が、まるで1点目のリプレイを見ているかのようなシュートで、この日2点目となるゴールを決める。わずか5分間で逆転に成功した日体大だが、まだまだ攻撃の手を緩めない。64分には10番・三浦からのボールに、9番・土佐が飛び込んでヘディングシュート。これはクロスバーを叩くものの、その後の混戦から39番・吉原翔大が押し込んで4点目。対する青学大はカウンターを中心に日体大ゴールに迫る。すると72分、7番・佐々木からのボールを14番・木下がドリブルで運び、30番・森夲空斗にパス。これをフリーで受けた30番・森夲が冷静にゴールへと流し込み、スコアを4-3に。青学大が1点差に迫る。しかし79分、青学大はまたもや突き放されることになる。相手のパスミスを拾った29番・桝田凌我がペナルティーエリアまでボールを運び、37番・篠田大輝にパス。37番・篠田はワントラップから強烈なシュートを突き刺し、日体大は試合を決定づける5点目を挙げる。日体大はこのあともプレスを緩めずに青学大を圧倒し、追加点を許すことなく試合終了。

 大量5得点で勝利した日体大はこれで5連勝。2位以下3チームがすべて敗れたことで勝点4差以上が開き、首位争いから頭一つ抜けることとなった。一方の青学大は2点を先制するも、後半でまさかの5失点。再び降格圏の10位に後退する結果となった。


日本大学 0-4 立正大学


 現在リーグ戦6連勝中と好調な日本大学(勝点29・2位)と、上位進出に向けてここが正念場。何としても勝利を掴み取りたい立正大学(勝点23・6位)の一戦。

 試合は立ち上がりから、立正大が日大のディフェンスラインにロングボールを配給して押し込む展開となる。7分、立正大は11番・鳥飼椋平がディフェンスラインの背後に抜け出して強烈なシュートを放つ。これは相手GKが弾くものの、こぼれ球を19番・多田圭佑が押し込んで立正大が先制する。その後も立正大はボールを保持して日大ゴールへと迫るが、なかなか追加点を挙げることができない。同点に追いつきたい日大は26分、5番・近藤友喜と8番・長澤壮竜の連携で右サイドを崩すと、抜け出した8番・長澤がシュートを放つ。だが、立正大GK1番・杉本光希が好反応で得点を与えない。日大はさらに30分、右サイドを制した5番・近藤のクロスに7番・橋田尚希が合わせるが、シュートは枠を捉え切れず。すると、このまま前半終了かと思われた41分、立正大がコーナーキックを獲得。3番・吉田新のキックを4番・井上竜太が左足で合わせて追加点。立正大がリードを2点に広げて試合を折り返した。

 後半も立ち上がりから試合が動いた。50分、立正大は3番・吉田のコーナーキックから14番・吉野陽翔がヘディングで合わせてスコアを0-3に。勢いに乗る立正大は直後の51分、14番・吉野が相手GKのパスをカット。フリーの19番・多田にボールを送ると、19番・多田は右足で冷静にゴール右隅に流し込み、ダメ押しの4点目を挙げる。立正大はさらに65分、3番・吉田のフリーキックから4番・井上が合わせるが、これは枠を捉えることができない。試合の流れを変えたい日大は68分、前線でボールを奪うと8番・長澤がシュートを放つ。77分にも、2番・藤村祐世のクロスに途中出場の10番・梶谷涼人が頭で合わせるが、立正大GK1番・杉本の牙城を崩すには至らない。その後も日大は立正大ゴールへ迫るものの、ゴールを割ることはできずに0-4で試合終了。

 立正大は3連勝を達成。順位は変わらず6位ながらも、5位とは勝点で並び、3・4位とは勝点1差。さらに2位の日本大学とは1ゲーム差と、1部リーグ昇格圏内を射程圏内に捉えた。その意味でも、昇格に向けて弾みのある勝利といっていいだろう。一方、日大の連勝は6でストップ。順位こそ落とさなかったものの足踏み状態となり、首位・日本体育大学との勝点差を広げる結果となった。




関東学院大学 3-1 城西大学


 前節、上位グループの産業能率大学に勝利し、1部リーグ昇格争いに向けて弾みをつけた関東学院大学(勝点22・7位)と、2部リーグ残留争い、そして最下位から早く抜け出したい城西大(勝点11位・12位)の一戦。

 試合は、序盤から関東大が主導権を握る展開となった。最初のチャンスは8分。関東大はコーナーキックを獲得すると、10番・狩野海晟がニアへ鋭いボールを送る。2番・野末学が頭で逸らしたボールがそのままゴールネットを揺らし、関東大が先制点を挙げる。関東大は続く10分にもコーナーキックのチャンス。キッカーは再び10番・狩野。15番・橋本丈に送られたパスは、ダイレクトでゴール前へ。このクロスに、7番・岩元ルナが右足で合わせて追加点をあげる。開始早々立て続けにゴールを許した城西大だったが、徐々にリズムを掴み、10番・浅賀凱斗、11番・磯貝飛那大を中心に攻撃を組み立てる。だが、この攻撃は関東大DF陣が立て続けにシャットアウト。2-0で関東大リードのまま試合を折り返した。

 後半は前半と打って変わり、城西大ペースで試合が進んだ。しかし、前へと急ぐ城西大の隙を関東大が突く。58分、関東大はカウンターでゴール前にボールを運び、13番・土井紅貴から6番・小沼樹輝、10番・狩野とスムーズにボールが渡る。そして10番・狩野から23番・伊藤雄教へラストパス。これを23番・伊藤がゴールへと流し込んで3-0に。リードを3点に広げる。しかし、すぐさま城西大も反撃に転じる。失点直後の59分、右サイドから18番・吉川元輝がヘディングで浮き球のパスを入れると、関東大DFがこれをクリアミス。こぼれたところに走り込んだ14番・原山祐里が、左足のシュートをゴールネットに突き刺す。城西大が1点を返し、関東大との点差を縮める。その後も試合は城西大ペースで試合が進むが、関東大も安定した守備で追加点を許さない。関東大はさらなる追加点を得るべく、64分に横浜・Fマリノス内定の9番・村上悠緋を投入。攻撃の立て直しを図るが、城西大もこれを阻止。逆に試合終了間際の91分には、城西大の29番・佐藤遼がペナルティーエリア内で倒されてペナルティーキックを獲得。だがキッカーの11番・磯貝が放ったシュートはゴール左へと流れ、追加点とはならない。その後は両チーム、ゴールを割ることなく3-1で試合終了。目まぐるしい展開となったこの試合は関東大が勝利を飾った。

 関東大は順位こそ変わらないものの勝点を25に伸ばし、1部リーグ昇格圏内の上位グループとの勝点差を縮めた。一方、城西大は今節も後期リーグ初白星ならず。最下位から抜け出すことは叶わなかった。


明治学院大学 1-0 東京学芸大学


 ともに降格圏内にある両チーム。参入プレーオフ出場圏内を脱すべく勝利を渇望する明治学院大学(勝点12・10位)と、勝点を積み重ね自動降格圏内から抜け出したい東京学芸大学(勝点12・11位)の一戦。

 勝点が並ぶ両チームにとって、今節は2部リーグ残留をかけた天王山の戦い。ともに絶対に負けられない試合の立ち上がり、先にペースを握ったのは東学大だった。開始直後のコーナーキックや、インターセプトからのショートカウンターなどで何度となく明学大ゴールに迫り、惜しい場面を作りながらも得点には至らない。対する明学大もセットプレーから徐々に流れを掴むが、スコアを動かせないまま試合を折り返す。

 均衡が破られたのは後半開始直後の50分。東学大は自陣内センターサークル付近でボールを奪取するものの、明学大も8番・渡辺創太がこぼれ球を拾い、少し運んでから縦にパスを入れる。これを受けた11番・保土原大貴が左足でゴールに流し込み、明学大が先制点を挙げる。明学大は続く57分にもチャンスを迎えるが、これは東学大のGK、1番・栗原巧太郎がファインセーブで追加点を阻止。何としても追いつきたい東学大は攻勢を強め、21番・長澤康汰のシュートがバーに直撃するなどの惜しいシーンも。だが、どうしても明学大ゴールをこじ開けることはできない。明学大リードのまま、試合はアディショナルタイムに突入。そこでも東学大は猛攻を仕掛けるが、明学大DFの決死の守備を破ることは叶わず、1-0でタイムアップ。

 1点を守り抜いた明学大が2部リーグ残留に向けて大きな勝点3を獲得。勝点を15に伸ばし、ついに降格圏外の9位へと浮上した。一方、敗北した東学大は3部リーグ降格が目の前に迫りくる厳しい状況となった。




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