『JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦』3部リーグ第4節は、4月26日(土)に2試合、27日(日)に2試合が行われた。なお、1部リーグ、2部リーグは天皇杯地域予選のため26日、27日に試合は実施されていない。
今節最注目の一戦、前節に初黒星を喫した首位・城西大学と、唯一の無敗チーム・2位・中央学院大学の試合は中央学院大ホームで行われた。勝点1差、首位の座を巡る直接対決は両チーム一歩も引かない激しいゴールの奪い合いとなった。先手を取ったのは城西大。開始早々の4分、城西大は鈴木嵐のロングパスに宮田優が抜け出し、ワンバウンドしたボールを冷静にコントロール。鮮やかなループシュートでネットを揺らす。城西大は18分にもロングスローからチャンスを作り、最後は関野碧海が押し込んで追加点。城西大が2点をリードして試合を折り返した。
しかし後半に入ると、勝てば首位奪取となる中央学院大が反撃を開始。中央学院大は後半の頭から大塚勇斗をピッチに送り出すと、この起用がズバリ的中。後半序盤の52分にロングスローを起点に大塚が決めて1点を返すと、67分にも大塚の連続ゴールで城西大に追いつく。さらに75分、中央学院大は玉置侑が左サイドを突破しペナルティーエリアにカットイン。そのまま左足を振り抜いて3点目を挙げて逆転に成功する。だがその4分後の79分、フリーキックの流れから城西大・馬場卓未が蹴り込んで今度は城西大が同点に追いつく。雨足が強くなる中、シーソーゲームに終止符が打たれたのはアディショナルタイムに突入した90+1分。相手のクリアボールを拾った城西大・松村迅が、ゴール右隅に狙いすました左足のシュートを決めて勝負あり。3-4で接戦を制した城西大が首位の座を守りきった。
26日(土)に行われたもう1試合、専修大学と東京学芸大学の一戦も接戦となった。第2節以来白星のない専修大だったが、31分にコーナーキックからチャンスを作ると戸田大翔が地を這うようなシュートを決めて先制する。しかしその後は決めきれず、ハーフタイムに道白優斗と那須奏輔のふたりを一気に投入して追加点を狙う。だが、次にゴールネットを揺らしたのは東京学芸大。後半開始早々の49分、相手のパスミスを拾って左サイドを切り崩すと、最後は半田祥真がシュートを突き刺して同点に。対する専修大もその5分後に、交代出場の那須がミドルシュートを放ち2-1と勝ち越す。すると東京学芸大は77分、遠藤凜太郎がGKの頭上を越すシュートを決めて再び試合を振り出しに戻した。このままドロー決着かと思われた試合は、アディショナルタイムに劇的な展開を迎える。90+1分、専修大はスルーパスに抜け出した那須が右サイドを駆け上がりゴール前にクロス。これを道白が決めて専修大が勝ち越し点。後半から投入の2人が絡む形で決勝点を挙げ、専修大が待望の2勝目を収めた。一方、東京学芸大は終了目前で勝点1を失う形となった。
翌27日(日)に行われた4試合では、4位に後退していた明治学院大学が前節の初黒星を払拭する勝利で再び2位に浮上した。ホーム・共栄大学との試合は激しく攻守が入れ替わる展開に。それでも明治学院大は15分、渡辺創太が斎藤陽太のスルーパスに反応。ドライブシュートを共栄大ゴールに叩き込んで先制する。しかしは両チームGKの活躍もあり、その後は追加点なく0-1のまま突入。すると60分、共栄大は石川幸稀が倒されてペナルティーキックを獲得。これを大槻聡良が沈めて同点に追いつく。だが明治学院大は82分、早川旬のパスを受けた寺田真紘が右足を振り抜いて追加点。明治学院大が1-2で勝利し、勝点を首位と2差の10に伸ばした。
前節に2勝目を挙げて3位に躍進した作新学院大学だが、今節は未だ勝利のない10位・亜細亜大学に苦戦した。作新学院大は20分、ハンドの判定でペナルティーキックを獲得。亜細亜大はこれを小池莉玖が決めて亜細亜大が先制する。亜細亜大は37分にも、小池が豪快にシュートを叩き込んで追加点。0-2で試合を折り返した。さらに亜細亜大は後半開始早々の48分、大山比呂がフリーキックを直接沈めて0-3と作新学院大を突き放す。作新学院大も59分、オウンゴールで1点を返すが反撃はこの1点に留まり1-3で試合終了。亜細亜大が待望の初勝利を収めて9位に。一方の作新学院大は3位から7位に大きく後退する痛恨の敗戦となった。
残る2試合はどちらも引き分けとなり、勝点1を分け合うこととなった。
前節で初黒星を喫し5位・立教大学はホームに東京経済大学を迎えて対戦。試合は立教大が優勢に進めながらも決めきれず、0-0のまま後半も最終盤へ。スコアレスドローで終わるかと思われた試合が動いたのは90分。東京経済大はフリーキックからチャンスを作ると最後は宮岡拓海がミドルシュートを放ち先制する。対する立教大はアディショナルタイムの90+3分、右サイドからのクロスを古里健人が頭で折り返し、それを水野将人が頭で叩き込んでゴール。同点に追いつくが、試合はほどなくしてタイムアップ。1-1のドロー決着となった。
国際武道大学と青山学院大学の試合は、どちらも決め手のないまま90分が終了。アディショナルタイムには負傷した国際武道大GK・三浦宙の搬出のため試合が中断するトラブルがあったが、再開後も両チームゴールを割ることなくスコアレスドローのまま試合終了となった。
1位と2位の直接対決は、城西大が接戦を制して首位を堅持。明治学院大学、専修大学が勝利したことにより、中央学院大は2位から5位に転落。かわりに明治学院大が2位に、専修大が3位に浮上した。とはいえ、3位から6位までは勝点8で並ぶ混戦模様。次節の結果次第では、また大きな順位変動がありそうだ。
※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。
3部リーグ第5節 全結果・順位表