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　『JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第7節は、5月11日(日)に4試合が行われた。「順天堂大学vs山梨学院大学」「神奈川大学vs法政大学」の2試合は、法政大学、順天堂大学の天皇杯地域予選決勝出場のため延期となっている。


　ここまで同勝点で並走してきた首位・法政大学と2位・早稲田大学だが、ついにその均衡が破られた。法政大の試合が天皇杯東京都予選出場のため延期となる中、早稲田大は5位の國學院大學とアウェーで対戦。試合は立ち上がりから早稲田大が主導権を握るも、なかなかゴールをこじ開けることができない。しかし32分、早稲田大の右サイドバック・佐々木奈琉が右サイドを駆け上がり低い弾道のクロスを入れると、中盤から上がってきた柏木陽良が左足を振り抜く。これが決まり、早稲田大が先制する。後半に入ると早稲田大はさらに勢いを増し、後半序盤の55分に伊藤稜介の左からのクロスに鈴木大翔が合わせて2試合連続ゴール。その2分後には、柏木が右サイドで相手を引き付けて出した浮き球のパスを高橋作和がゴール左隅に突き刺して3点目。國學院大もその直後の60分に森次結哉、吉田崇幸のふたりを投入して流れを変えようとするが、早稲田大も63分に森田大智と久米遥太をピッチに送り出す。すると5分後の68分、交代直後の森田が個人技で相手をかわし、狙い済ましたシュートを放ちダメ押しの4点目。その後は國學院大が早稲田大ゴールに攻め込むものの、最後までゴールを割ることなく0-4で試合終了。早稲田大が2連勝、そして3試合連続無失点で暫定首位に立った。



　3位・駒澤大と6位・立正大の試合は、駒澤大が3点を先取する展開となった。駒澤大は17分、後藤康介が厳しいプレスをかけて立正大からボールを奪取。左サイドから入れたクロスに渡邉幸汰が頭で合わせて先制する。前半終盤の42分にも、GK亀井一起のロングキックを起点にボールをつなぎ、木村匡吾のクロスに今井拓人がヘディングシュートを叩き込んで追加点。0-2で前半を終了した。後半に入っても駒澤大の勢いは止まらず、51分には奥野奨太のロングパスを今井がトラップで収め、そのままDFをふりきってゴール右隅にシュートを放ち3点目を決める。だが立正大も57分、中村優斗が鮮やかな切り返しでペナルティーエリアに侵入。左から上げたクロスを渡邊啓佳が頭で合わせて1点を返した。ここから反撃に出たい立正大だったが、駒澤大は68分、GKの弾いたボールを髙橋修斗が蹴り込んで試合を決定づける4点目をマーク。再びリードを3点差に戻した。ホームの意地を見せたい立正大は80分、渡邊の右からのクロスを藤浪宏樹が頭で押し込んで追加点を挙げるが、同点とするには遠く2-4で試合終了。駒澤大が2連勝で3位をキープ、首位グループとの勝点差を詰めた。



　前節は2位・早稲田大との直接に敗れて4位に後退した産業能率大学。同じく前節は黒星の関東学院大学をホームに迎えての試合は、後半にスコアが動いた。前半から主導権を握っていた産業能率大は後半序盤の55分、桃原泰河からのマイナスのパスを受けた保竹駿斗が、ミドルシュートを豪快に突き刺して先制する。産業能率大はその10分後にも決定機。小湊隆太郎の右からのロングパスを佐竹祥太が正確なトラップで収めると、そのままコントロールショットを放ち追加点。試合は2-0のまま終了し産業能率大が勝利。3位・駒澤大を勝点2差でピタリと追う。



　前節の山梨学院大学との"未勝利チーム対決"に敗れ、12チーム中唯一の未勝利チームとなってしまった東京農業大学。ホームに7位・拓殖大学を迎えての試合は、立ち上がりから拓殖大が主導権を握る展開に。しかし東京農業大は18分、拓殖大の一瞬の隙をついてボールを奪うと中條歩が左サイドからペナルティーエリアまで一気に突破。逆サイドに入れたクロスを平澤諒珂が蹴り込んで東京農業大が先制する。東京農業大はその3分後にも、カウンターからチャンスを作り、最後は中條が鮮やかなドライブシュートを決めて追加点。劣勢な状況にあった東京農業大が2点を先取して前半を終了した。しかし拓殖大も後半開始早々の48分、和田力也がドリブルで前線までボールを運びパス。これを受けた松村拓実が右足を振り抜き1点を返すと、その4分後には松村のマイナスのパスを受けた川村舞弥が技ありのシュートで追加点。あっという間に試合を振り出しに戻した。しかし、その後は拓殖大学が優勢に試合を進めながらも決め手に欠き、追加点のないまま2-2で試合終了。東京農業大は前節同様2点のリードを守りきれずに終わったが、引き分けたことで初の勝点を獲得した。


　首位・法政大の試合が延期となったことで、今節に勝利した2位の早稲田大が勝点3を積み上げて暫定首位に浮上した。しかしその他に順位の変動はなく、今節は上位チームが着々と勝点を積み上げるに留まった。次節の第8節は全6試合が行われる予定だが、現状では消化試合がチームによっては2試合の差がついている状況だ。延期試合を残しているチームにとって、このことが吉と出るか凶と出るか。今後の動向に注目したい。


※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。

2部リーグ第7節　全結果・順位表