『JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦』1部リーグ第7節は、5月10日(土)に2試合、11日(日)に1試合が行われた。「流通経済大学vs日本体育大学」「東海大学vs筑波大学」「明治大学vs日本大学」の3試合は、流通経済大学、筑波大学、明治大学の天皇杯地域予選決勝出場のため延期となっている。
奇しくも上位3チームの試合が揃って延期となった中、4位の国士舘大学が暫定ながら首位に躍り出た。10位・慶應義塾大学のホームで行われた試合、国士舘大は開始早々の2分、田中祉同の左からのクロスを本間凜が頭で合わせる。得点ランキングトップ・本間の4試合連続ゴールが、ゴールショー幕開きの合図となった。国士舘大はその7分後、田中が入れたクロスが大きくバウンド。そのボールを処理しようと前に出た相手GKを、本間がかわしてボールを頭で押し込む。本間の連続ゴールで国士舘大が2-0とリードを広げた。
対する慶應義塾大は24分に早川太晟を投入してディフェンスラインの立て直しを図るが、国士舘大の勢いは止まらない。後半序盤の48分には、前に出ていたGKとDFのルーズなパス回しを見逃さなかった本間がすかさずボールを奪取。そのまま無人のゴールに向かう本間を、慶應義塾大DF・早川が後ろからのファウルで止めようとする。早川はこのプレーで退場となり、国士舘大はペナルティーエリアすぐ外でフリーキックを獲得。54分、これを田中が直接決めて追加点。慶應義塾大はひとり少ない状態で3点のビハインドを負うこととなった。
数的優位に立った国士舘大は、60分にも田中の右コーナーキックを菅澤凱が頭で合わせて4点目。75分には、皆川春輝のスルーパスに沖村大也が反応。そのままゴールに流し込み、途中出場組でダメ押しの5点目を挙げる。慶應義塾大もその後、何度か国士舘大ゴールに攻め込むが決めきれず0-5で試合終了。国士舘大が本間の4試合連続ゴール、田中の1得点3アシストの活躍で慶應義塾大に完勝した。
前節に待望の2勝目を挙げた8位の東洋大学は、11位・東京国際大学をホームに迎えて対戦。連勝で勢いに乗りたい東洋大だったが、先手を取ったのは未だ1勝に留まっている東京国際大だった。19分、スローインを起点にボールを前線に運んだ東京国際大は、古谷柊介が足立陽とのワンツーからゴール前に抜け出してゴール右隅に先制点を決める。東京国際大は36分、濵﨑聡馬が負傷で交代というトラブルに見舞われるものの、前半終了間際の45分に齋藤晴が鮮やかなミドルシュートを決めて追加点。0-2で試合を折り返した。後半に巻き返しを図りたい東洋大だったが、東京国際大の守備を崩すまでには至らず、ゴールネットを揺らすことのないままタイムアップ。2点のリードを守りきった東京国際大が2勝目を挙げて9位に浮上した。
未だ勝利のない12位・桐蔭横浜大学は、前節2敗目を喫した6位の中央大学と対戦。立ち上がりから一進一退の攻防戦が繰り広げる中、先にチャンスを掴んだのは桐蔭横浜大だった。20分、中央大のパスを奪取した浦和レッズ内定・肥田野蓮治が前線にスルーパス。杉本英誉がこれに抜け出し、ペナルティーエリア右外からシュートを放つ。ボールはGKに弾かれるものの、ワンバウンドしたこぼれ球を肥田野がゴールに叩きつけて先制点を挙げる。1点を追う中央大は後半の頭から坂本勘汰と淵上涼太のふたりを一気に投入して攻勢を強めるが、桐蔭横浜大の集中した守備を最後まで崩しきれず1-0でタイムアップ。桐蔭横浜大が待望の初勝利を挙げ、同勝点ながら慶應義塾大を得失点差で上回って10位に浮上した。
暫定ながら首位に動きのあった第7節。次節は通常どおり全6試合が行われる予定だが、このまま国士舘大が連勝を5に伸ばし、暫定首位をキープするのか。はたま筑波大、日本体育大、明治大がその座を奪うのか。上位グループの熱戦とともに、得点ランクトップ・本間の5試合連続ゴールにも期待がかかる。また、桐蔭横浜大が待望の初勝利を挙げて最下位を脱出。11位は同勝点の慶應義塾大、最下位は天皇杯予選のため今節試合のなかった流通経済大となった。
※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。
1部リーグ第7節 全結果・順位表