『JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第9節は、5月25日(日)に4試合が行われた。「順天堂大学vs駒澤大学」「山梨学院大学vs法政大学」の2試合は、法政大学、順天堂大学の天皇杯出場のため延期となっている。
前節で初黒星を喫し、首位の座を法政大学に奪取されてしまった2位・早稲田大学。法政大学や駒澤大学といったライバルたちの試合が延期となっている今節は勝利し、先手をとっておきたいところ。しかし、10位・関東学院大学との試合は、ホームの関東学院大学が開始早々に先制点を挙げる。関東学院大は3分、永井英次が左サイドを切り崩し、最後は野嶋圭人が押し込んでゴールネットを揺らす。勢いに乗りたい関東学院大だったが、その後は早稲田大が主導権を握り、25分には鈴木大翔の左からのクロスに久米遥太がゴール前に飛び込む。これが関東学院大のオウンゴールを誘発しスコアは1-1に。後半に入ると、早稲田大が関東学院大を圧倒。68分、相手のクリアボールを拾った山市秀翔がゴール前にクロス。これをファーサイドの久米がゴールに突き刺し、早稲田大が逆転に成功する。早稲田大は80分にもコーナーキックからのこぼれ球を谷村峻が決めて1-3とリードを広げる。関東学院大も終了間際の90分、黒澤光成のグラウンダーのクロスを佐藤未来也が右足で合わせて1点を返すが、時すでに遅し。2-3で早稲田大が勝利し、暫定ながら再び首位の座を取り戻した。
4位の産業能率大学も上位グループが"お休み"中に順位を上げた。産業能率大学はアウェーで12位・東京農業大学と対戦。試合は立ち上がりから産業能率大学が東京農業大学を圧倒するが、どうしてもゴールを割ることができない。ようやく東京農業大ゴールをこじ開けたのは、終盤に差し掛かった79分。重松康平の左からのクロスに小湊隆太郎が豪快なヘディングシュートをゴールに叩き込む。産業能率大は終了間際の88分にも重松が左サイドからペナルティーエリアにカットイン。グラウンダーのクロスに今度は若林大翔が右足で合わせて追加点。重松の2アシストで2点を挙げた産業能率大が0-2で勝利を収めた。これで3連勝の産業能率大学は、勝点2差の3位・駒澤大学の試合が延期となっているため駒澤大を抜いて暫定3位に浮上。消化試合に2試合の差があるものの、2位・法政大学とも勝点19で並んだ。
5位・國學院大學はホームに9位・神奈川大学を迎えて対戦。試合は、前節3試合ぶりの勝利を挙げて勢いに乗る神奈川大が優位に進める。しかし、どちらも決めきれずスコアレスのまま終盤に突入。スコアレスドローで終わるかと思われたが、神奈川大は84分、宗次柊磨のスルーパスに高村桜輝が反応。相手DFを振り切ってペナルティーエリアに侵入すると、ニアにシュートを決めて先制点を挙げる。このゴールが決勝点となり、神奈川大が0-1で2勝利。同勝点で並ぶ、延期試合の順天堂大学を抜いて8位に浮上した。
勝点3差の6位・立正大学と7位・拓殖大学の直接対決。拓殖大ホームながら会場は立正大グラウンドという変則的な運営となったこの試合、立ち上がりは立正大が拓殖大を圧倒。何度となく拓殖大ゴールに迫ると、22分には寺田海成のフリーキックを田端琉聖が落とし、最後は渡邊啓佳がループシュートを決めて立正大が先制する。だが序盤は押し込まれていた拓殖大も、少しずつボールを保持してチャンスを作り始める。すると、ペナルティーエリア内に切れ込んだ山口輝星が倒されてペナルティーキックを獲得。29分、これを吉原優輝が沈めて拓殖大が同点に追いつく。後半に入ると拓殖大はテンポのよいパスワークで立正大のディフェンスラインを崩し始める。60分、拓殖大は川村舞弥がドリブルで中央突破を図り、ゴール前で山口にパス。これを山口が冷静に決めて逆転に成功。さらにその3分後、またもや川村が右サイドから突破を図り和田力也にスルーパス。抜け出した和田がDFふたりを振り切ってシュートを放ち3点目。拓殖大が3-1と立正大を引き離すと、その後は危なげない試合運びでリードを死守。4試合ぶりの白星を挙げた。この結果、勝点12で並んだ両チームだが得失点差で立正大が上回ったため順位は変わらず。5位・國學院大とは勝点1差、8位・神奈川大とは勝点2差と、中位グループが混戦模様となってきた。
※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。
2部リーグ第9節 全結果・順位表