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【結果・レポート】JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦・2部第12節

2025/09/24



 約3ケ月半ぶりに再開した『JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦』。2部リーグ第12節は、9月20日(土)に2試合、21日(日)に4試合が行われた。


 首位・法政大学がその攻撃力を爆発させた。リーグ後半戦を占ううえで大事な一戦となる再開初戦のこの試合で、法大は最下位に沈む山梨学院大学と対戦。立ち上がりからアグレッシブな攻撃を仕掛けた法大だが、山学大の粘り強い守備を前に攻めあぐねる。しかし36分、コーナーキックから峯野倖がヘディングシュートで先制点を叩き込むと、その2分後には左から放った浅野直希のシュートがオウンゴールを誘発。終了間際の43分にも、相手GKのクリアボールを拾った島田春人が、そのままGKの背後を狙うワンバウンドシュートを決めて3-0に。10分足らずの間に法大が3点を挙げて試合を折り返した。
 後半に入っても法大の勢いは止まらず、開始早々の50分には塩田悠人のコーナーキックを薬師田澪が右足で合わせて4点目。その後も試合を優位に進めた法大は73分にオウンゴールでダメ押しの5点目をマーク。山学大もその1分後に小野暉のゴールで意地の1点を返すが、4点の差はあまりにも大きかった。法大はアディショナルタイムの90+1分にも小湊絆がループシュートを決め6-1でフィニッシュ。大量6ゴールを決め、2位との勝点3差をキープしたまま首位を堅持した。




 首位・法大を勝点3差で追う2位の早稲田大学は7位の立正大学とアウェーで対戦。前日の試合で首位・法大が大勝を収めており、引き離されないためにも早大は勝利が必要。だが、序盤はなかなか決定機につなげることができない。それでも34分、伊藤稜介のロングキックを起点に攻撃を仕掛けると、高橋作和が落としたボールを鈴木大翔、伊藤猛志とつなぎ、再び鈴木へ。最後は鈴木のパスに抜け出した久米遥太が左足を振り抜いてゴール。先制点を挙げた早大は前半終了間際の45+1分にも、森田大智が狙いすましたシュートを決めて追加点。早大が0-2とリードして前半を終えた。2点を追う立正大は後半の頭から鈴木隼を投入して守備を修正、巻き返しを図る。終盤の85分に、笠井冠晟がボールを奪うと原壮志が倒れ込みながらもキープ。山田理矩につなぎ、交代出場・阿部日夏太のシュートがゴールネットを揺らした。1点差に詰め寄った立正大だったが、早大は終了間際の90+1分、柏木陽良がフリーキックを直接決めて3点目。再び立正大を突き放し、そのまま1-3で勝利した。白星でリーグ後半戦のスタートを切った早大は、首位・法大と勝点3差のまま2位をキープ。敗れた立正大は順位をひとつ下げ、8位に後退した。



 ともに夏の全国大会・総理大臣杯に出場した3位・駒澤大学と4位の産業能率大学。勝点2差の直接対決は、産能大ホームで行われた。前半は産能大がやや優位に試合を進めるも、先制点を挙げたのは総理大臣杯でベスト4の成績を残した駒大だった。37分、駒大は亀井大和がロングスローでゴール前にボールを入れると、三浦翔遼人がこれを頭でそらし、最後は後藤康介が蹴り込んでゴールネットを揺らす。しかし、その後はどちらも決めきれず、試合はアディショナルタイムに突入。すると90+3分、産能大は中盤やや右の位置でフリーキックを獲得。保竹駿斗がゴール前に蹴り入れたボールを丸山 スレイマン 寿潤が頭で合わせ、産能大が土壇場で同点に追いつく。これで引き分けかと思われたが、駒大は最後まで諦めなかった。終了間際の90+7分、カウンターを仕掛けた産能大から後藤がボールを奪い一気に前線へ。江川楓、石川大也とパスをつなぎ、石川がシュートを放つがこれ産能大GKがブロック。しかしこぼれ球を糸賀大翼が押し込んで追加点。直後に長い笛が鳴り、試合終了。ラストプレーで劇的な勝ち越し点を挙げた駒大が1-2で勝利し、3位をキープ。と同時に2位・早稲田大学との勝点1差もキープした。

 中断前は直近の3試合で10得点を挙げ、3連勝で勢いに乗る4位・拓殖大学。再開初戦となるこの試合でもその勢いは衰えず、対称的に直近3連敗と厳しい状況にある10位・國學院大學に大量ゴールで大勝した。拓大ゴールショーの始まりは14分。コーナーキックからのこぼれ球を松村拓実が蹴り込んで先制点を挙げると、その5分後にも松村が落としたボールを右から侵入した佐々木小太朗が豪快に蹴り込んで追加点。スコアを2-0とした。だがその後は両チーム一進一退の攻防戦に。状況が大きく動いたのは43分。前線に抜け出した拓大の選手を倒した國學大・長谷川幸蔵が一発レッドで退場に。國學大は残り時間を10人で戦うこととなった。國學大はすぐさま森次結哉、内海碧斗のふたりを投入して修正を図るが、その影響は後半開始直後に現れた。48分、拓大は吉原優輝のシュートで1点を追加すると、その3分後にもコーナーキックからのこぼれ球を拾った土谷飛雅が、ペナルティーエリアの外から鮮やかなミドルシュートを決めて4点目。拓大があっという間に4-0と國學大を突き放した。その後も試合は拓大が支配。終盤の82分にも吉成優のパスを受けた松村がボレーシュートを突き刺して、この試合2ゴール目をマーク。拓大は最後まで攻撃の手を緩めず、アディショナルタイムの90+4分には、交代したばかりの岡本岳が吉原のコーナーキックを頭で合わせ6点目を決めてフィニッシュ。4連勝を収めた拓大が産業能率大学を抜いて4位に浮上した。退場者を出し、かつ6失点の大敗を喫した國學大は順位をひとつ落として降格圏の10位へ。こちらは4連敗と厳しい状況に追い込まれた。



 一時は降格圏に沈みながらもリーグ中断前は3連勝と勢いを取り戻してきた8位・関東学院大学。首位・法政大学に唯一の黒星をつけた11位・東京農業大学をホームに迎えての一戦は、前半に大きくスコアが動いた。まずは19分、関東大の德田佑真が右からペナルティーエリア内にカットインしたところを倒されてペナルティーキックを獲得。これを佐藤未来也がゴール左に沈めて関東大が先制する。関東大は29分にも、ハーフウェーライン手前でボールをキープした野嶋圭人がドリブルで中央突破。鮮やかなミドルシュートをゴール右上に突き刺してリードを2点に広げた。さらに前半終了間際の44分、相手のクリアボールを拾ってパスをつなげ、最後は瀧澤天が決め3-0と東農大を突き放して前半を終了した。3点のビハインドを追った東農大は後半の頭から平澤諒珂、山本葵、56分には石川遥翔を投入。早めの交代で試合の流れを変えようとするが、なかなかシュートまで持ち込めず3-0のまま試合終了。関東大が中断前から続く連勝を4に伸ばし、8位から6位に順位を上げた。

 中断前は5戦負け無しと好調な6位・神奈川大学は10位の順天堂大学と対戦。前半は順大が主導権を握り、序盤の9分に今井啓太が鮮やかなミドルシュートを突き刺して先制。しかし神大も26分、福島内定・藤田仁朗のスルーパスに抜け出した山本颯太が、ゴール右隅にシュートを決めて同点に追いつく。だがその6分後、ペナルティーエリア内で相手GKのパスミスを拾った順大・井上真成がゴールを決めて再び勝ち越し。1-2と順大がリードして前半を終えた。後半は前半とは一転し、神大が主導権を握り順大ゴールに攻め込む展開に。順大も粘り強い守りでこれに対応するが、終盤の85分にスコアが動く。神大は福岡内定・前田快のスローインからチャンスを作ると、武笠隼季が落としたボールを細田優陽が押し込んで2点目をマーク。試合を振り出しに戻した。アディショナルタイムの90+2分には、神戸内定・順大の入江羚介が2回目の警告で退場になるが、順大も最後まで守り続け2-2のドロー決着。4月に行われた順大ホームの同カードでは、2点を先行する順大に、神大が終了間際に追いつき2-2で引き分けたが、神大ホームのこの試合も2-2と、2戦連続でのドローとなった。


 上位3チームはリーグ後半戦の初戦を白星で飾り、順位・勝点差に変わりなし。一方、3位・4位の直接対決で敗れた産業能率大学は4位に、代わりに6-0と大勝を収め4連勝と好調な拓殖大学が3位に順位を上げた。同じく4連勝の関東学院大学も8位から6位に大きく浮上。一方、自動降格圏の11位・東京農業大学と12位・山梨学院大学はともに後半戦も黒星スタートとなった。勝点が一桁台なのは両チームのみで、10位とは3ゲーム近く離れている。降格圏を抜け出すには残る10試合、ひとつも落とせないだろう。
 9月28日(日)に行われる次節の13節では首位・法政大学と2位・早稲田大学が直接対決。法大が勝てば2位以下との差を広げて独走態勢に。早大が勝てば首位と勝点で並ぶ。法大が今節6得点と大差で勝利したため、得失点差で上回るのは難しいだろうが、早大にとっては首位奪還につながる大切な"シックスポイントマッチ"となる。勝つのは法大か早大か――。注目の一戦だ。


※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。


2部リーグ第12節 全結果・順位表


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