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【結果・レポート】JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦・2部第16節

2025/10/14


 『JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第16節は、10月12日(日)に全6試合が行われた。

 今節は、首位・法政大学が7試合ぶりの黒星を喫する波乱があった。大金星を挙げたのは、これで10試合連続負け無しとなった5位の神奈川大学。後半序盤に挙げた先制点を最後まで守り切って法大を下した。一方、2位の駒澤大学は渡邉幸汰が2得点を挙げて7位・関東学院大学に1-2で快勝。3位の早稲田大学も久米遥太の2得点などで11位・山梨学院大学に4-0で完勝も、首位と2位は勝点4差のため首位から3位までの順位は変わらず。だが法大が敗れたことで首位と2位は勝点1差に、また3位とも1ゲーム差に詰まり、得失点差も僅差。優勝戦線はまたもや混戦模様となってきた。

 中位グループでは、勝点1差刻みの4位・産業能率大学、5位・神大、6位・拓殖大学の3チームがすべて勝利し、こちらも順位は変わらず。4位の産能大は10位・順天堂大学を2-3で下し2連勝。一方、2連敗中の6位・拓大は12位・東京農業大学相手に自慢の攻撃力が爆発し6-1と大勝し3試合ぶりの白星を挙げた。また勝点17で並ぶ8位・立正大学と9位・國學院大學の直接対決は立正大がアディショナルタイムの劇的なゴールを挙げて0-1で勝利し、順位はそのままに國學大との勝点差を広げ、7位・関東大との勝点1差に迫った。

 次節、第17節は10月19日(日)に全6試合が行われる。首位・法政大学が敗れたことで、1位から3位までは1ゲーム差内の混戦模様となった。法大は次節、6得点で3試合ぶりに白星を挙げた拓殖大学と"八王子ダービー"。どちらもボールを丁寧につなぎ、攻撃力が武器のチームだけに見応えのある一戦となるだろう。


2部リーグ第16節 全結果・順位表




マッチレポート


 首位・法政大学敗れる――。ここまでの黒星はわずかに1、リーグ戦中断前から7試合連続負け無しできた首位・法政大学がリーグ後半戦初となる黒星を喫した。大金星を挙げたのは、ここまで9戦無敗の5位・神奈川大学。試合は立ち上がりから、アウェーの神大が主導権を握る展開に。「相手がうちをリスペクトしてくれたことで、ボールを持つことができた」(大森酉三郎監督)という神大は、福島内定の藤田仁朗を中心に、両サイドの渡邉禅、有働嵩常らが躍動。法大のお株を奪うようなボール運びで試合を優位に進めるが、ゴールは割れず0-0で試合を折り返した。前半は押し込まれる時間の多かった法大だが、後半に入ると徐々にリズムを取り戻して攻撃に転じる。しかし55分、神大はGKのキックを渡邉がカットしそのままペナルティーエリアへ。ゴール前に上がっていた藤田に横パスを入れると「左足でファーストタッチをしたが、相手が自分の目の前に来ているのはわかっていたから、キックフェインをしてあとはニアに振り抜くだけ。思い通りの形だった」(藤田)というシュートがゴールネットを揺らし、神大が先制点を挙げる。1点を追う立場となった法大は、その直後に塩田悠人と清水内定・大畑凜生を投入。攻勢に出るが、前半とは一転、守りを強めた神大を崩しきることができない。結局、法大は最後まで神大のゴールを割ることなく0-1で試合終了。「前半は相手の出方を見ながらボールを握って、うまく空いているスペースでボールを受ける、というところは自分たちの戦術どおり」と藤田。ただ「法大は個々のレベルが高く、前半もペナルティーエリア入ると対人が強かったり、というところはあった。だからこそ、数少ないチャンスの中で自分たちがふだんやっているファイナルサードのクオリティーが大事になるし、今日はその部分がよく出せた」。相手によって自分たちの戦術、戦い方を自在に変える柔軟性で、首位・法大から大金星を挙げた神大。目標としていた「3連戦で勝点7」(大森監督)を予言どおり達成し、無敗記録を"10"に伸ばした。



 首位を破る大金星を挙げた神奈川大学と、前節で引き分けたのが2位の駒澤大学だ。前節は2点を先取しながら追いつかれる悔しい試合展開に。その反省を胸に臨んだ7位・関東学院大学の試合では、前半終了間際にハンドの判定で駒大がペナルティーキックを獲得。45+4分、これを渡邉幸汰がきっちりと決めて駒大が先制。1点リードで試合を折り返した。前半は駒大に押し込まれる時間帯の多かった関東大は、後半序盤の57分に3人の選手を一気に交代。油野匠栄、岡田泰輝、大當侑をピッチに送り出すが、なかなか駒大陣地に攻め込むことができない。65分には、関東大のDFからGKへのパスを渡邉がカット。そのまま左足の鮮やかなミドルシュートを突き刺して追加点。0-2とリードを広げた。だがその後は関東大が反撃に移り、81分には油野のミドルシュートのこぼれを岡田生都が押し込んで関東大が1点を返す。終盤が近づくにつれ関東大は猛追。前節の悪夢がよぎる駒大だったが、1点差を最後まで守り切り1-2でタイムアップ。勝利した駒大は首位・法大との勝点差を1ポイントに詰めた。


 前節は5試合ぶりの黒星を喫した3位・早稲田大学は、対称的に前節9試合ぶりの勝利を挙げた11位・山梨学院大学と対戦。試合は早い時間帯に動いた。前半10分過ぎ、早大は伊藤稜介のアーリークロスに抜け出した伊藤猛志が倒されてペナルティーキックを獲得。12分、これを伊藤猛志が自身で決めて早大が先制する。早大はその3分後、細かいパス回しで相手の守備を崩すと、ゴール前に抜け出した伊藤猛志がシュート。これは相手GKに弾かれるものの、逆サイドに詰めていた久米遥太が頭で押し込んで追加点。早大が2点をリードして前半を終えた。後半に入ると山学大が攻勢を強めて早大を攻め立てるが、ゴールまでは至らない。64分には山学大のGK・小櫃政儀が負傷退場するアクシデントも。スコアが動いたのは、山学大GK・岸野瑛太が投入された直後の65分だった。早大は中盤左サイドでボールを奪うと、高橋作和がドリブル突破でペナルティーエリアへ。すかさず前線に上がってきた鈴木大翔にパスを入れると、鈴木は逆サイドに浮き球のクロス。これを久米が頭で合わせて3点目。久米のこの試合2点目となるゴールで早大が3-0と山学大を突き放した。その後も早大は堅固な守りで山学大の反撃を抑えると、アディショナルタイムの90+2分には途中出場の秋山虎之亮が鋭いミドルシュートを突き刺してダメ押しの4点目。ほどなく試合終了の長い笛が鳴り、早大が4-0で完勝。首位・法政大学との差を1ゲームに縮めた。



 前節4位に浮上した産業能率大学と、前節8試合ぶりに白星を挙げた10位・順天堂大学。連勝を狙う両チームの試合は、開始早々にスコアが動いた。産能大は5分、最終ラインからのロングパスに右サイドの松森堅誠が反応。落としたボールを池松聖那が収めて持ち上がり、ゴール前にパス。これを森谷一斗がスルー、その背後に抜け出した土岐泰斗がシュートを放ち産能大が先制点を挙げる。しかしその後は一進一退の攻防戦が続き、両チームゴールを決めきれない。すると29分過ぎ、順大は今井啓太のスルーパスに抜け出した齊藤慈斗が倒されてペナルティーキックを獲得。31分、これを齊藤自身がゴール左下に決めて順大が同点に追いついた。このゴールで勢いに乗った順大が産能大ゴールに迫るが、産能大も前半終了間際の45分、太田翔真の右コーナーキックを山口諒真が頭で合わせて追加点。産能大が1-2と再び勝ち越して試合を折り返した。後半は1点を追う順大が主導権を握るが、追加点を挙げたのは産能大。61分、産能大は落ち着いたボール回しで攻撃を組み立てると、森谷のパスに松森が抜け出す。パスを受けた松森は相手DFを切り返しでかわすと、体勢を崩しながらも左足のシュートをゴールネットに突き刺す。1-3と順大を突き放した産能大だったが、順大も最後まで粘り強く攻め続け、81分には途中出場の田口輝一がミドルシュートを決めて2-3に。1点差に詰め寄るがあと1点が遠く、2-3のまま試合終了。産能大が2連勝を収めた。



 リーグ戦再開直後は2試合で10ゴールを挙げるなど高い攻撃力を見せた6位・拓殖大学。ここ2試合は連敗を喫したものの、12位・東京農業大学との試合はまたもや拓大の攻撃力が爆発する結果となった。ゴールショーの始まったのは15分。拓大は土谷飛雅からのパスを受けた和田力也がドリブルで中央突破。そのままミドルシュートを突き刺して先制する。21分には川村舞弥が負傷交代するアクシデントがあったものの、その後も試合は拓大が主導権を握る展開に。40分には得点ランキングトップの松村拓実が、中盤でボールを奪い一気に前線へ。20メートル超の位置から鮮やかなミドルシュートを決めてスコアを2-0とする。だがその3分後には、東農大・室田賀久が右サイドでボールを奪って中央へ。ペナルティーエリア手前から放った左足のシュートは、ワンバウンドしてそのままゴールへ。東農大が1点を返し、2-1で前半は終了した。
 だが後半に入っても拓大の勢いは止まらない。開始早々の46分、拓大は素早いパスワークで左サイドから攻め上がると、中央を駆け上がった高畠捷が右足を振り抜いて3点目。再びリードを2点差に広げると、その後も東農大を圧倒。63分には松村が右から入れたパスを山口輝星が蹴り込んで4点目を挙げると、その1分後にはG大阪内定・吉原優輝のロングパスを松村が収め、個人技でDFをかわしながらゴール前へ。最後はGKの頭上を越すループシュートで、自身はこの試合2ゴール目となるダメ押しの5点目を決める。4点差をつけても拓大は最後まで攻撃の手を緩めない。終了間際の89分、拓大は土屋が上げたクロスを途中出場の佐々木小太朗が頭で合わせてフィニッシュ。大量6ゴールを決めた拓大が6-1で東農大を下し、3試合ぶりとなる白星を挙げた。



 同勝点で並ぶ8位・立正大学は9位・國學院大學と直接対決。試合は前半、アウェーの立正大が攻撃を仕掛けるものの攻めあぐね、両チーム無得点のまま後半を迎えた。後半にはともに攻勢を強め、一進一退ながらも相手ゴールに迫るが、どうしても決めきることができない。試合は0-0のままアディショナルタイムに突入。スコアレスドローで終わるかと思われた90+1分、ついにスコアが動いた。立正大は並木雄飛がカットしたボールに藤枝内定・中村優斗が反応。ゴール前に抜け出すと、切り返してDFをかわし右足を振り抜いてゴールネットを揺らした。土壇場で挙げたこのゴールが決勝点となり、試合は立正大が0-1で勝利。勝点を20に伸ばし7位・関東学院大を勝点1差の射程圏内に捉えた。


※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。
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