TOP > ニュース一覧 > ニュース

【結果・レポート】JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦・2部第2節

2024/04/16


 『JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦』【2部リーグ】は4月14日(日)に全6試合が行われた。


2部リーグ第2節 全結果・順位表





2部リーグ第2節まとめ


 まだ2節を消化したに過ぎないとはいえ、シーズン前にこの順位を予想していた人は少ないだろう。まさに"波乱"といえるのが、今季の2部リーグだ。


 第2節にして唯一の全勝チームとして単独首位に立ったのは、昨年3位の山梨学院大学だ。昨年1部の法政大学をホームに迎えての試合は序盤から動いた。13分、山学大は中田開人のパスに岡澤韻生が抜け出したところを倒されてペナルティーキックを獲得。これを中田がゴール左に決めて山学大が先制する。しかし21分、今度は山学大がハンドの判定を受けてペナルティーキックを献上。法大は青木俊輔がゴール右隅に沈めて同点に追いついた。その後は両チーム一進一退のまま試合は終盤に突入。すると80分、山学大は交代出場の吉長由翔がゴール前でクロスを受けヘディングシュート。ポストに弾かれたボールを押し込むが、これも相手DFがクリア。しかしそのこぼれ球を中田が拾いネットを揺らし、ついに山学大が勝ち越し点をあげる。これが決勝点となり山学大が2連勝で首位を堅持。一方、法大はこれで2連敗。まさかの最下位に沈むこととなった。



 接戦となったのが昨年4位の立正大学と、今季2部に復帰した慶應義塾大学の対戦。慶大は前節ハットトリックの塩貝健人が特別指定選手として横浜F・マリノスの試合に出場していたため、塩貝を欠く形でこの試合を迎えた。先制点は11分、思わぬ展開から生まれた。立正大は低い位置で慶大からボールを奪うと、山本大輝が前線に残っていた多田圭佑にスルーパスを入れる。慶大はGKが大きく前に出ていたため、多田の放ったシュートになすすべなく失点を喫してしまう。しかし1-0で折り返した後半の60分、慶大はフリーキックの流れから山口紘生が頭で決めて同点に追いつく。だが立正大もその4分後に多田がこの試合2点目となるゴールを決めて再びリードを奪った。シーソーゲームの様を呈してきた試合は71分、今度は慶大がカウンターから追加点。再び試合を振り出しに戻し2-2のままタイムアップ。勝点1を分け合い、ともに上位グループに残った。

 ともに初戦を引き分けた立教大学と産業能率大学の対戦は、産能大が数少ないチャンスをモノにして今季初勝利。前半はなかなかチャンスを作れなかった産能大だが、55分に相手DFとGKの連係ミスをつくと、こぼれ球を松森堅誠が押し込んでゴール。これが決勝点となり、勝点を4に積み上げた産能大は3位に浮上した。



 黒星スタートながら今節に初勝利を挙げたのが、日本体育大学、城西大学、拓殖大学の3チーム。前節はアディショナルタイムの失点で惜敗を喫した日体大は、引き分けスタートとなった早稲田大学と対戦。試合は38分、ゴール前をパスワークで崩した早大が本保奏希の左足シュートで先制。しかし日体大も前半終了間際の45分、早大のゴールキックを奪った岡崎大志郎がドリブルで独走。冷静にシュートを沈めて同点に追いつく。日体大はその2分後にもGKのパスミスを奪った小澤亮太がそのまま決めて2-1に。日体大が逆転に成功して試合を折り返した。さらに日体大は後半、篠田大輝が2ゴールを加えて4-1と早大を突き放す。早大も90+5分、ペナルティーキックを獲得すると駒沢直哉自身が決めて1点を返すが反撃はここまで。4得点を挙げた日体大が、4-2で初勝利を収めた。




 ともに昨年は3部リーグ所属の"昇格組"、神奈川大学と城西大学の試合は激しいゴールの奪い合いとなった。最初に動いたのは城西大。22分、土田康太のコーナーキックを福元竣が頭で叩き込んで先制。しかし神大もすぐに追いつき、6分後には、こちらもコーナーキックの流れから田畑麟が蹴り込んで1-1で試合を折り返した。後半に入ってもそれぞれ1点ずつを追加し、2-2のまま試合はアディショナルタイムに突入。引き分けで終わるかと思われたが、90+1分、城西大は交代出場の馬場卓未が相手のクリアボールをカット。ゴール前に供給したパスを受けた佐藤遼が、右足シュートを突き刺して勝負あり。アディショナルタイムの劇的なゴールで、城西大が"昇格組"対決を制した。
 目前で勝点とホーム初勝利を逃した神大の大森酉三郎監督は「勝ちたいといって勝てるリーグではないし、強いチームもたくさんいる」としながらも「十分戦っていける手応えはあるし、負けても選手が下を向かないようにしていきたい」とコメント。前節は1部から降格したばかりの法政大学に大金星を挙げたが「法政さんはタレント集団。たまたまウチのシュートが入ったけれど、決定権は向こうのほうが多かった」という。それでも「今日の試合も含め、去年なら走り負けたり球際で迫力負けしていた部分が改善してきたというか、少し戦えるようになったかな、というイメージはある」と前を向いた。一方、劇的な今季初勝利を収めた城西大の東海林毅監督は「前節もパフォーマンスは悪くなかったし、今日もいつもどおりやろうと」と試合を振り返る。しかし、前節の失点も含めての“トラウマ"になっているという「セットプレーでやられたというのが、まだ整備しきれていないところ。これが今の実力でいうか」と課題をあげた。2度追いつかれる展開となったが「守勢に回るとまだ耐えきれない。そういう強さはまだない」ときっぱり。それでも「攻めの姿勢が出ればいいプレー、結果につなげられる」とも。「1つ1つが挑戦。このリーグは何が起こるかわからなし、まったく計算できないのでできることをやっていくだけ」と、気を引き締めた。




 前節、慶大にあと一歩及ばず敗れた拓殖大学は順天堂大学と対戦。試合は序盤から動いた。6分、拓大は吉原優輝のコーナーキック神山友陽が頭で合わせて先制。拓大は38分にも、こぼれ球に詰めた三浦敏邦が2試合連続ゴールを決めて追加点を挙げる。対する順大は最後までゴールネットを揺らすことなく2-0で試合終了。拓大がホームで今季初勝利を挙げた。



 第2節の結果、全勝チームは唯一、山梨学院大学のみに。去年は1部参入プレーオフに敗れて昇格ならなかった山学大だが、今季は開幕から好調なところを見せている。2位以下は、1勝1分の勝点4グループで慶應義塾大学、産業能率大学、立正大学の勝点4グループが僅差で並ぶ。その後は1勝グループと続くが、気になるのは未だ勝利のない9位以下のチームだ。10位には早稲田大学、11位には順天堂大学と、かつては1部リーグ、そして全国大会で優勝経験のある強豪・古豪チームが並ぶ。また、現在唯一の連敗チームとなっているのが最下位の法政大学。上田綺世(フェイエノールト)の母校で、全国大会の常連校の法大が10年ぶりの2部リーグで苦しんでいる。思いもよらない"下位ラインナップ"となったが、ここからどう巻き返すのか。第3節は、天皇杯地域予選を挟んで4月28日(日)に開催される。
チケット情報
試合映像配信予定
リーグ戦・各節レポート
プロ内定者一覧
はじめての大学サッカー
2024年度新入部員一覧
主将副将一覧
プログラム通販
スペースバー1
メディアの皆様へ
スカウトの皆様へ
スペースバー2
Instagram