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JR東日本カップ2017 第91回関東大学サッカーリーグ戦・2部第17節レポート

2017/10/26
 『JR東日本カップ2017第91回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』2部リーグ第17節は10月14日(土)に6試合が行われた。



◯後期リーグで計16得点を挙げるなど攻撃陣が好調な早稲田大学(勝点33・2位)と、対照的に計4点と自慢の攻撃が振るわない拓殖大学(勝点 24・4位)の一戦。

 拓大キックオフで始まった試合は、電光石火のごとく拓大が先制する展開となった。13番・益子大輝のドリブルから8番・冨田博斗7番・西山大輝と繋ぎ、最後は20番・長尾吉家がシュートを決める。しかし、首位・国士舘大学との差を縮めるためにも負けられない早大は、13分に17番・冨田康平のグラウンダーのパスから7番・相馬勇紀の浮き球を前線に送り、最後は8番・石川大貴が頭で合わせて同点に追いつく。その後は早大がペースを握るも、拓大が数少ないチャンスをモノにした。10番・小島樹が個人技で相手を抜き去り8番・冨田、そして13番・益子に繋ぐと、最後はこの日2点目となる20番・長尾が決めて再び早大からリードを奪う。
 拓大は後半開始後直後の決定機を逃し、試合は次第に早大ペースに。このまま早大が優勢に試合を進めるかと思われた矢先、拓大の10番・小島樹が再び個人技で魅せた。10番・小島はボールを奪うとそのまま相手DFを抜き去りシュートを放つ。GKが一度は弾いたものの、そのボールを20番・長尾が押し込み、ハットトリックとなる3点目を決める。1-3とリードを広げた拓大だったが、試合はそのまま終わらなかった。早大は65分に交代で入った19番・岡田優希が躍動83分には7番・相馬、そして10番・秋山陽介からのグラウンダーのパスを受け、19番・岡田が右足でシュートを突き刺す。さらにアディショナルタイムに突入した試合終了間際の90+3分、クリアボールを拾った10番・秋山がすかさずゴール前にパスを送ると、19番・岡田が角度のないところからシュートを放ち、ゴールネットを揺らしついに3?3の同点に。わずかな残り時間の中、拓大も再びリードを奪うべく最後まで攻めるが、ラストプレーの精度を欠きそのままタイムアップ。早大が終盤に怒涛の追い上げを見せ、両チーム勝点1を分け合った。
 首位・国士大との差を縮めることの出来なかった早大は次節、東海大学と対戦。後期は得点も多いが失点も多く、勝ちきれずに引き分けたのはこれで2試合目。次節こそはきっちり勝点3を獲得したい。一時は2点のリードを奪いながらも追いつかれ、惜しくも後期初勝利を逃す結果となった拓大。次節の神奈川大学戦で、今度こそ勝点3を狙いたい。


◯1部昇格に向けて首位を独創する国士舘大学(勝点39・1位)と、なかなか勝点を積み上げられない神奈川大学(勝点19・8位)の一戦。

 試合は序盤、神大が攻める展開となったがどうしてもチャンスを得点に結び付けられない。逆に21分には、国士大がサイドからスピードのある攻撃を展開。14番・大石竜平が右サイドをドリブルでゴール前まで突破すると、そのまま右足で流し込み、先制点を挙げる。さらにその9分後の30分、国士大は17番・近藤大貴のグラウンダーのパスを7番・荒木翔が受けて左サイドからクロスを上げる。それを14番・大石が頭で合わせて追加点をあげ、2-0で前半が終了した。
 後半に入っても国士大の攻撃は止まらず、51分には4番・花房稔が送ったロングフィードに追いついた7番・荒木翔がドリブルを仕掛け、ゴール前にラストパス。そこに詰めていた14番・大石が右足で流し込み、試合を決定づける3点目。神大もその5分後の56分、ペナルティーエリア内での混戦に競り勝った8番・野澤祐弥がシュートを決めて1点を返して流れを取り戻すが、反撃はここまで。両チーム激しい戦いを展開したものの、神大の反撃は1点に留まり、国士大が連勝を5に伸ばした。
 シュート数は神大と同数の7本ながら、きっちりと得点に結びつけて快勝した国士大。首位を堅持し、昇格への道筋も見えてきた。次節は今節、後期初勝利を収めた日本大学と対戦。現在11位、降格圏からの脱出に苦しむ相手との対戦は緊迫した試合となりそうだ。一方の神大は拓殖大学と対戦。ともに引き分けが多く、勝ちきれていないだけに今度こそ勝点3を獲得したい。


○後期5連勝中と勢いが止まらない中央大学(勝点30・3位)と、前節で引き分け、なかなか残留争いから抜け出せない立正大学(勝点18・9位)の一戦。

 前半、立ち上がりは立正大ペースで試合が進む。細かいパスで攻撃のリズムをつくり中大のゴールを目指す立正大と、高い位置でボールを細かくつなぐ中大。両チーム拮抗した展開となり、無得点のまま前半は終了。
 試合は後半に動いた。60分、中大は5番・須藤岳晟が右サイドへとボールを展開。それに反応した2番・安在達弥がクロスを上げると、最後は20番・野口竜彦が頭で合わせて先制点を挙げる。しかし立正大も64分、9番・関岡亮太のパスを受けた3番・鈴木順也が決めて同点とする。さらに立正大は、62分に28番・小川大智、77分に7番・佐藤悠輝、87分に10番・山口晃大を続けて投入し、追加点を狙う。残り時間が10分を切ると、両チームともに激しくゴールへ向かうが点にいたらず、このまま試合終了かと思われた90+3分に再び試合が動いた。アディショナルタイム突入して3分後、中大は右サイドから中央へとパスが入り、9番・大橋祐紀がシュート。これは立正大のGKの1番・中村慧が一度はセーブするものの、そのこぼれ球を中大20番・野口が押し込み、この日2点目となる勝ち越し点。のゴールが決勝点となり試合は2-1で中大が勝利した。
 ついに6連勝となった中大は次節、東京農業大学と対戦。首位・国士舘大学と引き分けるなど、上位に強く油断のならない相手だ。一方、負けて残留争いから抜け出せなかった立正大は次節、朝鮮大学校との下位決戦。残留争いから抜け出すために、ここで勝って朝鮮大との勝点差を広げたい。


〇後期未だ勝ち星のない東京学芸大学(勝点18・6位)と、最下位で後がない朝鮮大学校(勝点8・12位)の一戦。

 調子が今一つ上がらない大学同士の対戦は、朝鮮大学校のキックオフで始まった。前半は優位に試合を進めていた朝鮮大だったが、東学大GKの1番・木村真が好セーブを連発しなかなか点を決めることはできない。そして迎えた35分、一瞬の隙をついた東学大がチャンスを掴んだ。中央を10番・岸寛太がドリブルして自らシュートを放つ。これは朝鮮大GKが一度は弾いたものの、そのこぼれ球をすかさず7番・色摩雄貴が詰めてゴール。東学大が先制点を挙げる。しかし、このゴールにつながるプレーに対し、副審が一度オフサイドを示したことで朝鮮大の金鐘達監督が確認を要求。その中で、監督が退席処分を言い渡される結果となり、朝鮮大は前半の残り10分と後半の45分を、監督不在のままの戦うことを強いられることになった。
 後半に入っても両チームは激しい攻防戦を繰り広げ、緊迫した試合が続く。どちらに転んでもおかしくない展開の中、次の得点を挙げたのは東学大だった。85分、10番・岸がファーサイドをめがけて右足を振り抜くと、美しい弧を描いたシュートが決まり追加点。東学大が2-0と差を広げる。朝鮮大も中盤から積極的にシュートを放つなどしてゴールを狙うが、得点まではいたらず、2-0で東学大が勝利をおさめた。
 この勝利で、東学大はうれしい後期初白星。後期リーグ戦も残り半分を切ったが、次節の青山学院大学に勝利し、上位を目指して波に乗りたい。対する朝鮮大は崖っぷちの勝点8で最下位から浮上することはできず。次節は立正大学との下位直接決戦の大一番を控える。


○3試合勝ちなしの青山学院大学(勝点19・7位)と、前節、後期初勝利を収めた東海大学(勝点17・10位)の一戦。

 勝敗次第で、順位が入れ替わる勝点2差チーム同士の一戦は、波乱の展開となった。試合は立ち上がりから青学大ペースで進んだ。24分、青学大は中央でボールを持った16番・大竹颯から右サイドの10番・小泉佳穂とつがうと、ペナルティーエリアにグラウンダーのボールを送る。それを11番・小田寛貴が合わせ、青学大が先制。さらに前半終盤の41分、左サイドでボールを持った8番・瀬川泰樹が起点となり、中央の16番・大竹を経由してボールは24番・久保田成悟へ。24番・久保田は、左足でシュートを放ち追加点。2-0とリードを広げる。一方の東海大はペナルティーキックを失敗したことが響き、前半のシュートはわずか1本。攻め手を見いだせないまま前半が終了する。
 後半は青学大がゴールラッシュ。すでに2-0とリードしていた青学大だったが、後半は次々と追加点を重ね、試合を決定づけた。まずは55分、オーバーラップした13番・椿健太郎が、14番・尾ノ上幸生に横パスを送ると、ボールを受けた14番・尾ノ上が右足を振り抜き3点目。完全に主導権を握った青学大はその3分後の58分、11番・小田が、カットインをして、シュートを打つ。このシュートは東海大GK12番・千本松徹が弾いたものの、こぼれ球を13番・椿が押し込み、青学大が4点目を決める。64分には13番・椿が左サイドをドリブルで駆け上がり、8番・瀬川にパス。8番・瀬川は、そのまま右足でシュートを突き刺し、ついに5点目をマーク。それでも青学大のゴールドラッシュは止まらなかった。試合も終盤に差し掛かった81分、10番・小泉から24番・久保田にパスがつながると、24番・久保田は、11番・小田に縦パスを入れる。これを受けた11番・小田は、冷静に右足でゴールに流し込み、青学大が6点目。また85分には、中央でボールを持った19番・坂本裕樹が、右サイドにいた10番・小泉に斜め方向のスルーパス。10番・小泉は、中央にいた8番・瀬川にボールを預けると、そのまま8番・瀬川が右足でゴールを決め7点目。最後まで攻撃の手を緩めない青学大は終了間際の90+1分、13番・椿がドリブルで右サイドに流れながらオーバーラップ。パスを受けた10番・小泉は、そのまま左足でゴールに流し込み、ついに8点目をマーク。圧倒的な青学大の得点力を前に、東海大は為す術なく失点を重ね、結局8-0という大差で青学大が勝利した。
 8得点するなど、攻撃陣が爆発した青学大。ここ数試合は勝ちきれない試合が続いていたが、最後の最後まで手を緩めずゴールを狙い、大差の勝利を引き寄せた。次節は東京学芸大学と対戦、この勢いのまま連勝を狙いたい。一方、守備陣が崩壊し、前節の後期初勝利の喜びも一気に冷める大量失点での完敗を喫した東海大。次節は2位・早稲田大学との対戦となるだけに、守備の早急な立て直しが必須だ。


○後期リーグ無敗の東京農業大学(勝点24・5位)と、後期リーグ未勝利の日本大学(勝点12・11位)。対称的なチームの一戦。

 前半は、お互いに攻め合い、一進一退の攻防が繰り広げられながらも、集中したディフェンスで得点を許さず、0-0で前半が終了した。
 後半、日大は4番・梓慶行のロングボールを起点に攻撃を組み立てる。一方の東農大22番・安藤一哉を中心に日大ゴールを脅かす。均衡が破られたのは55分だった。日大はコーナーキックのチャンスを獲得。キッカーの8番・川野勝裕がペナルティーエリア内にボールを入れると、14番・谷川大が頭で合わせて日大が先制する。ここから試合は日大ペースに。同点に追いつきたい東農大はすかさず、58分に35番・橋本拓哉に変えて14番・中野椋太を投入。流れを変えようとするがなかなかチャンスを作れない。逆に72分には、日大に決定機が訪れる。19番・吉永大志が入れた縦パスに、9番・金子拓郎が反応。ドリブルでゴール前まで運ぶと、オーバーラップしてきた14番・谷川へとパス。ボールを受けた14番・谷川は、左足でゴールを決め、東農大を引き離す追加点をマーク。一方、東農大は、シュートまで持ち込むも得点を決められず、2-0のまま試合が終了した。
 後期リーグ初めての黒星を喫した東農大。次節は後期リーグ全勝中の中央大学と対戦するだけに、もう一度気を引き締めて次節を迎えたい。昇格するためには、文字通りこれが最後のチャンス。もう負けられない一閃だ。一方、後期初勝利を収めた日大。11位・東海大との勝点も2ポイントとなり、降格圏脱出まではあと少し。次節の対戦相手は首位の国士舘大学という難しい試合だが、残留するためにも是が非でも勝点3を欲しい。



 次節、第18節は10月21日(土)に国士舘大学町田キャンパスサッカー場にて拓殖大学と神奈川大学、国士舘大学と日本大学が、早稲田大学東伏見サッカー場で東京学芸大学と青山学院大学、早稲田大学と東海大学が対戦。立正大学熊谷キャンパスサッカー場では立正大学と朝鮮大学校、東京農業大学と中央大学が戦う。
 後期リーグも折り返しに入り、残る試合は5試合。優勝、昇格、残留争いともに上位との勝点差が気になるところだ。今の勝点差をキープするため、あるいは奇跡の逆転を目指して、どの試合も最後の最後まで目が離せない。

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