【結果・まとめ】JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦・3部第22節
2023/12/15
『JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦』3部リーグ第22節は、11月18日(土)に全6試合が行われた。
3部リーグ第22節 全結果・順位表
慶應義塾大学 0(0-1)2 東京農業大学 @慶應義塾大学下田グラウンド
前節で大勝を収めて2部リーグ昇格プレーオフ出場圏内に復帰した3位・慶應義塾大学は、今節に勝利し自力での関東リーグ残留を決めたい8位・東京農業大学をホームに迎えて対戦。他力ながら勝てば2部リーグ自動昇格の可能性を残す慶大だったが、試合は序盤から東農大がチャンスを掴んだ。11分、東農大はペナルティーエリア右から切り込んだ岩永隆利が左足でシュート。これは慶大GK、竹内秀太が弾くが、そのこぼれ球に詰めていた中條歩が右足で押し込んで東農大が先制。その後も東農大がボールを支配し、0-1で前半を終了する。後半に入ると慶大が攻勢を強めるものの、再びスコアを動かしたのは東農大だった。73分、藤井建悟がペナルティーエリア左に抜け出してクロスを上げると、中條がドンピシャのヘディングシュート。中條がこの試合2ゴール目となる得点を決めて東農大がリードを広げる。対する慶大は最後までゴールを割ることができず0-2で試合終了。勝利した東農大は7位へと順位を上げ、自力での3部リーグ残留を決めた。一方、慶大は3位で今季リーグ戦を終え、2部参入プレーオフへ回ることになった。
明治学院大学 3(1-0)1 東京学芸大学 @明治学院大学横浜キャンパスヘボンフィールド
3部参入プレーオフ圏脱出に向け、前節に続く勝利が欲しい10位・明治学院大学と、前節の勝利で都県リーグへの自動降格圏内脱した11位・東京学芸大学の一戦。関東リーグ残留を懸けた10位と11位の直接対決は、前半序盤から明学大が自陣でボールを保持し、ペースを握る展開となった。すると23分、明学大コーナーキックの流れから、東学大DFがハンドの判定を受けてペナルティーキックを献上。これを荒俣圭汰が確実に決め、明学大が幸先良く先制点を挙げる。明学大は後半に入ると、さらに攻勢を強める。まずは後半開始早々の50分、伊井舜哉が豪快なミドルシュートを決めると、60分には渡辺創太が佐藤太星のロングパスに抜け出してそのままゴールし3-0とリードを広げる。他会場の結果次第では、都県リーグに自動降格する可能性のある東学大は、64分に後藤健太のゴールで1点を返すが、その後は追加点を挙げることができず、3-1で試合終了。勝点1差の9位・中央学院大学が引き分けたため、明学大は9位に浮上。この結果、明学大は3部参入プレーオフ圏内脱し3部リーグ残留を決めた。一方、敗れた東学大は12位の共栄大学が引き分けて勝点1を積み上げたため12位に転落。東京都リーグへの自動降格が決定した。
神奈川大学 0(0-0)0 専修大学 @神奈川大学中山キャンパス陸上グラウンド
他力ながら勝てば逆転優勝の可能性がある一方、負ければ2部リーグ自動昇格圏から転落する可能性もある2位・神奈川大学と、2部参入プレーオフ進出が確定している4位・専修大学の一戦。試合は逆転優勝を狙う神大が、前半序盤から神大が攻撃の圧力を強めて専大ゴールへと迫る。神大は藤田仁朗を中心に攻撃の手数を増やすものの、なかなかゴールを決めきることができない。後半も神大がボールを支配して相手陣内に攻め込むが、最後までゴールを割ることなく0-0のスコアレスで試合終了。勝点1を加えた神大は逆転優勝とはならなかったが、今季のリーグ戦を2位で終え来年度は2部リーグに昇格することとなった。一方、専大は今季リーグ戦を4位で終え、2部参入プレーオフへ回ることになった。
東京経済大学 4(2-0)0 平成国際大学 @東京経済大学武蔵村山キャンパスサッカーグラウンド
初の関東リーグ参戦となった今シーズン、5位フィニッシュを決めたい東京経済大学と、前節の勝利で3部リーグ残留を決めた7位・平成国際大学の一戦。試合は一気に動いた。29分、東経大はスローインの流れからチャンスを掴むと、相手GKの弾いたボールを佐瀬祐人ゴールが押し込んで先制。さらにその1分後の30分にも左サイドを崩し、吉田拳也のクロスに佐瀬がダイビングヘッドで合わせて追加点。わずか2分間、佐瀬の2ゴールで東経大が2点を先取して試合を折り返す。後半に入ると東経大はさらに攻勢を強め、55分には岡田倫太朗がペナルティーエリア内の混戦の中で左足を振り抜いてシュート。試合を決定づける3点目を挙げた。東経大は84分、平国大・原ブライアンイケチュクの突破を止めたプレーが得点機会阻止と判断され、GKの吉野政仁が退場となってしまう。東経大は交代枠をすべて使いきっていたため、DFの桑名創がゴールマウスを守ることに。だが直後のピンチも防ぎ切った東経大は終了間際の90分にも渡邉建太がダメ押しの4点目を決めて4-0で試合終了。東経大が4ゴールの大勝で勝利を収め、5位で今季リーグ戦を終えた。一方、敗戦した平国大は順位を1つ落とし、8位に後退した。
國學院大学 1(1-0)0 城西大学 @國學院大學たまプラーザキャンパスグラウンド
前節の勝利で3部リーグ残留を決めた6位・國學院大学は、3部リーグ初の王者を目指す首位・城西大学と対戦。勝てば自力優勝、引き分けでもほぼ優勝と有利な状況にある城西大だったが、先に動いたのはホーム・國學大だった。開始早々の2分、國學大はペナルティーエリア左でボールを収めた長内岳人がドリブルで抜け出し、右足を振り抜く。鮮やかなミドルシュートがゴール右隅に決まり、國學大が先制点を奪う。その後は両チーム攻め込みながらも決め手を欠き、1-0で國學大リードのまま試合を折り返した。後半に入ると城西大が一気にギアを上げ、吉川元輝を中心に國學大ゴールへと攻め込む。だが、どうしてもゴールを割ることができない。後半終盤にかけては、両チーム攻守が激しく入れ替わる展開となったが、スコアは動かず1-0で試合終了。國學大が6位をキープしてシーズンを終えた。一方、城西大も2位の神奈川大学が引き分けに終わったため、3部リーグ優勝が決定。最終節に敗れはしたものの、3部リーグ初代チャンピオンに輝いた。
共栄大学 0(0-0)0 中央学院大学 @共栄大学サッカーグラウンド
負ければ都県リーグへの自動降格が決まる12位・共栄大学と、他会場の結果次第では3部参入プレーオフ圏内に転落する9位・中央学院大学。ともに降格回避のため負けられない大一番は、どちらも身体を張ったディフェンスで相手のチャンスを防ぎ得点を許さない。スコアレスのまま迎えた後半、攻勢を強めたのは中院大だった。中院大は上野光永を中心に共栄大ゴールへと迫るが、どうしても得点までは至らない。すると、終盤が近づくにつれ、共栄大がコーナーキックなどのセットプレーから決定機を作る。しかしこちらもゴールを割ることのないまま0-0で試合終了。勝点1を積み上げた共栄大は、11位の東京学芸大学が敗れたことで順位を1つ上げて11位に浮上。都県リーグへの自動降格圏内を脱し、3部参入プレーオフに回ることとなった。一方、中院大は10位の明治学院大学が勝利したことにより、順位を1つ落として10位に後退。3部参入プレーオフへと回ることに。スコアレスドローの痛み分けは、共栄大と中院大に対称的な結果をもたらし、両チームともに3部参入プレーオフ出場という結果となった。
3部リーグは最終節となった今節は、城西大学が優勝決めて幕を閉じた。また、城西大とともに神奈川大学の来季2部リーグへ昇格が決定。2部参入プレーオフには慶應義塾大学と専修大学が出場権を得た。来季3部リーグで戦うのは、5位・東京経済大学、6位・國學院大学、7位・東京農業大学、8位・平成国際大学、そして最終節の勝利により1つ順位を上げて残留を決めた9位・明治学院大学。3部参入プレーオフには10位・中央学院大学と、最終節で都県リーグへの自動降格圏内を脱した11位・共栄大学の2チームが出場する。都県リーグへの自動降格は12位・東京学芸大学となった。
今季新しく創設された関東3部リーグは、最後まで優勝・昇格・降格が決まらない接戦が続いた。関東大学サッカーリーグ戦の新たな歴史の1ページとなった3部リーグ。来季もまた、熱い戦いを期待したい。
