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JR東日本カップ2016第90回関東大学サッカーリーグ戦・2部第8節レポート

2016/05/26
 「JR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦【前期】」2部リーグ第8節は、5月21日(土)に2試合、22日(日)に4試合が行われた。



○現在4位、今節で勝利を挙げて上位に食い込みたい中央大学(勝点14・4位)と、2連敗中の悪い流れを断ち切りたい東京農業大学(勝点15・3位)の一戦。

 両チームともFWには長身の選手を起用し、4-2-3-1のフォーメーションで試合に臨んだ。中大はボールを保持しながらも、状況を探りながらロングボールも使いつつ戦う。も、一方、東農大は27番・磯野隆明を起点に素早い攻撃を仕掛けるなど、両チームともにロングボールが多く、FWとDFが競い合うシーンが多く見られた。両者譲らない激しい空中戦が展開されたが、ゴールを決めることができずに前半は終了。
 後半に入ると両チームともに攻撃の勢いが増し、チャンスシーンやシュート数も増加。そんななか、先制したのは中大だった。52分、20番・早坂翔のゴールを狙ったシュートを、19番・矢島輝一がヘディングで逸らしてゴールネットを揺らす。59分には、左サイドバックの2番・懸翔平からのパスを受けた20番・早坂が、中央の位置から右足でシュートを放ち追加点を挙げる。さらに69分、中央でスローインからのパスを受けた11番・翁長聖が右足を振り抜いてダメ押しの3点目。中大が立て続けのゴールで3-0と東農大を引き離す。その後は、東農大も反撃に出たが得点には繋がらないまま試合終了。
 中大は勝ち点3を獲得し3連勝。順位も2位と昇格圏内に入り、勝点では首位の東京国際大に並ぶなど大きな勝利となった。中大の手塚聡監督は「前半はリズムを作れなかったが、後半45分間で狙いとしているサッカーができた」と試合を振り返る。「ここ2試合は点を取っているけれど、1点差にまで追いつめられてバタバタしていた。今日は無失点で追われたことが大きい」と、久しぶりの完勝を評価する。前期残り3試合は上位同士の対戦もあるだけに「失点を重ねるようであれば、勝ち続けることは難しい」と手塚監督。ポイントとなるこの試合で勝ったことで、首位への道筋を拓きたいところだ。一方、敗れた東農大は、3試合連続0-3で3連敗。厳しい現実を突きつけられる結果となった。


○ここ4試合負けなしで勢いがある東洋大学(勝点11・5位)と、勝点を伸ばして首位を堅守したい東京国際大学(勝点17・1位)の一戦。

 試合は開始から東洋大が攻め込む展開となった。東洋大は両サイドハーフの7番・田中舟汰郎と9番・坂元達裕を中心にサイドからの攻撃を仕掛けていく。すると、33分、東洋大はGKの1番・伊藤俊祐のロングフィードから9番・坂元が抜け出し中央にパスを送る。そのパスに反応した10番・仙頭啓矢がトリブルで前線まで持ち込み、シュートを放つ。このシュートはGKに当たりながらも、そのままゴールネットを揺らし、東洋大が先制。そのまま、1-0で前半を折り返す。
  後半に入り、追加点を挙げたのはまたしても東洋大。67分、カウンターからキャプテンの11番・佐藤仁紀がゴール前に走りこむと、DFをかわして落ち着いて決め、2-0とする。試合を優位に進めていた東洋大だったが、東国大も反撃に出る。後半の71分、9番・町田ブライトが前線までボールを持ち上がると、右サイドバックの4番・古川雅人にパス。この4番・古川のクロスボールを11番・進昂平が蹴りこんで1点を取り返す。なんとか追いつきたい東国大はこの後、猛攻を仕掛けて何度となく東洋大のゴールを脅かすも、あと一歩及ばずに試合終了。1-2で東洋大が勝利した。
 東洋大は首位の東国大相手に大きな勝点3を獲得。古川毅監督は「相手が首位の東国大なので厳しいゲームになることは想定していた」としながらも「前半はプラン通り。主導権を握りながらプレーできた」と語る。第6節ではリードしながらもロスタイムに追いつかるなどの課題もあったが、この試合では後半に追加点をあげたうえで完封。「勝利の方程式というか、勝利の流れができているのかもしれない」と手応えを掴んだ様子だった。
 一方、東国大は前期リーグ初黒星を喫し、悔しい結果となった。2位の神奈川大が敗れたため、依然首位の座にはあるが、「前半は色気付いて、後ろのほうでボールを回していた」と前田秀樹監督は厳しい顔だ。それでも後半は修正して1点を取り返したが「DFの処理の問題もある。最終ラインが課題」と次節に向けて動き出した。


○現在三連敗中で、なんとか連敗を止めたい青山学院大学(勝点10・7位)と、勝って波に乗り、上位を目指したい朝鮮大学校(勝点7・9位)の一戦。

 前半は青学大がパスを回しながらリズムを作るものの、朝鮮大の堅い守備を崩し切れずゴールまでボールを運ばせてもらえない。一方、朝鮮大は奪ったボールを素早く前に運んでシュートを放つなど、次第に青学大ゴールを脅かしていく。そして迎えた前半24分、朝鮮大は青学大のファールからフリーキックを得ると、6番・洪潤極のボールに7番・高志煌が体勢を崩しながら右足を合わせて先制点を得る。その後31分には9番・韓勇俊のパスを受けてシュートを放ち、45分にも10番・金成純の突破から得たチャンスを押し込むような形で7番・高がゴールを決め、前半だけでハットトリックの活躍を見せる。
 3点のビハインドを負い、守備を立て直して後半に臨みたい青学大だったが、76分にはまたもフリーキックから朝鮮大4番・崔希正に頭で合わせられて失点。朝鮮大が4点差と青学大を大きく突き放す。後半終盤の80分には、細かいパス回しから14番・小泉佳穂が得点を挙げるも、試合の流れを変えることはできなかった。その後も目立った決定機を作れないまま試合終了。90分間タフ試合をした朝鮮大が4-1と青学大に大きく差をつけ、試合を制した。
 ついに4連敗となってしまった青学大。一時は首位に立ったが、ついに8位にまで順位を落とした。ここ2試合で7失点を許すなど、守備の立て直しが急務だ。大量得点で勝利した朝鮮大は7位に。このまま降格圏内脱出を確実にし、上位グループに追いつきたい


○上位に食い込むためには必ず勝利の欲しい関東学院大(勝点8・8位)と、この一戦を勝利して降格圏を抜け出したい拓殖大学(勝点4・11位)の一戦。

 前半の序盤は関学大がボールを保持しているものの、なかなかシュートまで持ち込めない展開だったが、最終的にはともに激しく点を取り合う試合となった。まずは前半24分、拓大の10番・池田直樹が右サイドから上げたクロスは、一度相手DFにクリアされたものの、詰めていた16番・深尾春輝が拾ってシュートを放ち先制点につなげる。しかし前半40分には、関学大7番・亀井大地の直接フリーキックがバーに当たってはね返ったボールを、13番・山崎竜也が押し込んで1-1に。関学大が試合を振り出しに戻して前半は終了する。
 前半から積極的に攻め込んでいた拓大は後半も勢いに乗り、58分には13番・岩出拓也のドリブル突破から14番・小島樹がゴールを決め、またも拓大がリードする展開に。しかし関学大も負けてはいない。76分、7番・亀井のクロスに走り込んでいた30番・見木友哉がヘディングで合わせて追加点を得ると同点に追いつく。だがこの直後の79分、拓大のサイド攻撃からのチャンスボールを関学大GK 21番・田邊快人が弾くも、そこに詰めていたのが交代出場したばかりの9番・小野瀬恵亮。こぼれ球を見逃さなかった9番・小野瀬がそのまま右足でシュートし、拓大が3点目を奪い勝ち越しに成功する。
 このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイムの95分、今度は関学大7番・亀井が、拓大のGK、1番・吉田雅貴のクリアボールを拾い左足を振りぬく。関学大が最後の最後に意地の1ゴールを挙げ、試合終了。
熾烈なシーソーゲームは3?3と互いに大量得点をとり、引き分けに終わった。勝って降格圏を脱出したい拓大だったが、念願叶わず勝点1の獲得に留まる結果に。拓大の玉井朗監督は「出来が悪いわけではないが、勝点3がついてこない」と頭を抱える。それでも、点取り屋の9番・小野瀬が怪我から復帰し、早速ゴールをあげたのは好材料。「若い選手も頭角を表しているし、選手層が厚くなっているのは確か」というだけに、これからの巻き返しに期待したい。対する関学大の石村大監督は「常に先行されていたが、結果的には追い付けたのでよしとしなければいけないと思う」と、最後の最後でもぎとった勝点1を評価しながらも「まだまだ苦しい時のメンタリティが足りない」と顔をしかめる。富樫敬真(横浜FM)をはじめとする主力選手が卒業で一気に抜けた穴は大きく「技術、戦術、メンタル、すべての面で足りない部分がある」と、まだ波に乗り切れていない中、この勝点1を次にどうつなげるかが重要となるだろう。


○そろそろ勝点を得て下位争いを脱したい東京学芸大学(勝点5・9位)と、現在3連勝中と勢いに乗る東海大学(勝点11・6位)との一戦。

 序盤は両者ともにチャンスを作れないまま試合が進んだ。東学大はディフェンスラインからゲームを組み立て、10番・平田惇を中心にパスを回し、30番・色摩雄貴、34番・宮地裕次郎の1年生二人が積極的に仕掛けチャンスを作る。一方の東海大も10番・田村翼と11番・諸星匠のスピードを生かしたカウンター攻撃でチャンスを演出。セットプレーからは36番・笹原脩平と37番・半沢拓也といった長身の選手が幾度となく決定機を作るも、東学大のGK1番・木村真がこれを阻止。両チーム無得点のまま前半を折り返す。
 後半に入っても、両チームともにチャンスは作ることができても、なかなか得点に結びつかない時間が続いた。終盤に差し掛かると東学大は34番・宮地に代え24番・山本紘夢、30番・色摩に代え21番・高橋滉也、9番・増田侑也に代え11番・岸寛太と前線の選手を次々と投入、攻撃にリズムを与える。すると90+2分、ついに均衡が破れる。13番・大竹陸のフィードから混戦になったところを24番・山本がスルーパス、裏へ抜け出した8番・南直志がゴールネットを揺らす。試合終了間際に東海大も反撃を仕掛けるが、1点を守り切った東学大が1-0で勝利を収めた。
勝ち星から遠ざかっていた東学大にとっては、うれしい勝点3。他会場の結果により順位こそ変わらないものの、下位の2チームと勝点差を広げることができたのは大きい。一方の東海大は後半シュート数が0と、攻撃面での課題の残る試合となった。


○勝てば首位に浮上する神奈川大学(勝点16・2位)と、何としても勝点がほしい明治学院大学(勝点0・12位)の一戦。

 前半立ち上がりに主導権を握ったのは明学大だった。攻めの姿勢を見せ、果敢に神大ゴールへ迫る。得点が動いたのは前半30分。明学大16番・新井博人のゴール左前からの直接フリーキックを、4番・横山充が頭で合わせるが、神大GK21番・中村圭吾が弾き返してゴール前は混戦に。そのこぼれを、1年生の37番・加藤克が右足で流し込み、明学大に待望の先制点が生まれる。前半はそのまま0-1で明学大がリードして折り返す。
 後半に入ると神大もゴールを狙うが、明学大DFに守りきられ、なかなか得点に結びつけることができない。73分にはカウンターから左サイドを駆け上がった明学大9番・行武大希がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。これを、怪我から復帰したばかりの16番・新井が冷静に流し込み、リードを2点差に広げる。結局神大はゴールを挙げることができずに、0-2で明学大が勝利した。
ここで勝てば首位浮上となった神大にとってはあまりにも痛い敗戦となった。一方の明学大は8節目にして待望の初勝利。ついに勝点3を手にすることができた。次節の東学大戦は下位校どうしの対戦となるが、この流れに乗って勝点を積み重ねていきたいところだ。



 次節第9節は、5月28日(土)に龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて、関東学院大学と東京農業大学、中央大学と朝鮮大学校、東洋大学朝霞グラウンドにて、東洋大学と青山学院大学、神奈川大学と東京国際大学が対戦。5月29日(日)には東海大学湘南校舎サッカー場にて、東海大学と拓殖大学が、東京学芸大学と明治学院大学が対戦する。
 明治学院大学がジャイアントキリングを起こし今季初勝利。第9節もどこの大学が勝利するのかわからない。勝利を掴むためひたむきにゴールを目指す選手たちの熱い戦いに期待だ。
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