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【会見】筑波大学Jクラブ加入内定選手合同記者会見

2018/01/02
 さる2017年12月25日、筑波大学キャンパス内にて、筑波大学Jリーグクラブ内定選手合同記者会見が行われました。以下は、会見における各選手、監督のコメントです。


□小井土正亮 蹴球部監督

 今、私の隣にいる4人は、自分が筑波大学蹴球部に着任した年に戦い始めてくれた学年で、私にとっても思いで深い、いろいろなことを経験してきた仲間です。1年目には2部リーグに降格するという本当に悔しい思いをしました。2年目には逆に1部に昇格し、3年目にはインカレで優勝。そして本年度は、いちばん大事にしていた関東リーグ戦での優勝、そして天皇杯での躍進――。皆さんからは躍進と言っていただいていますが、私たちにとっては「もっとできたのではないか」というような、充実感のある戦いができました。もちろん、今シーズンも悔しい思いを何度かしていますし、すべてがうまくいったシーズンはありませんでしたが、彼らと歩んできた時間ははかけがえのない時間でしたし、彼らもこれらの経験で成長してくれたのでは、と思っています。

 簡単に選手の紹介をさせていただきます。

 主将の北川柊斗です。来年はモンテディオ山形さんでプレーをします。得点に取るということに関しては、図抜けている選手だと思います。チームの中でも非常に愛されていて「北川のために」というのがチームの合い言葉だったように思います。人望も厚く、一生懸命戦ってくれました。

 中野誠也は来季ジュビロ磐田でプレーすることが内定しています。彼は今シーズンのリーグ戦でも歴代の最多タイ得点をとったり、チームの得点源として戦ってくれました。リーグ戦では最多出場でも表彰されたように、この4年間、怪我なくプレーをしてくれました。無事これ名馬といいますが、磐田にも行っても怪我なく良さを出してくれるのではないかと思っています。

 戸嶋祥郎は来季、アルビレックス新潟でプレーすることになります。筑波大学には推薦入試もありますが、彼は推薦ではなく、一般入試を受験して入学してきました。年末年始の高校サッカー選手権大会までプレーをし、その後にセンター試験を受けて入ってきた選手です。筑波大学は部員が160名ほどいますが、そのうち大半は一般入試で入ってきて、サッカーも勉強もがんばりたいという選手たちです。そんな彼らにとって、戸嶋は憧れの存在。戸嶋は今夏にはユニバーシアード代表にも最後に追加選手として招集されたのですが、そこでの活躍が認められ新潟との契約にいたりました。

 野口航は来年ギラヴァンツ北九州さんでプレーさせてもらいます。サイドであれば、攻撃でも守備でもやってくれる選手です。U-17代表に選出されたこともあり、大学に入る前は主に攻撃的な部分で評価されていた選手です。ただ大学に入ってからここ2年間は、サイドバックとして不動の位置でプレーをし、いろいろなことができる器用な選手に成長しました。右でも左でも前でも後ろでもどこでもできる。そして、また次のステージで成長してくれたら、と思っています。

 ぜひ、これからの彼らの活躍に期待してください。

□北川柊斗(FW・主将・モンテディオ山形内定)

 全力でプレーしてJ1に昇格することが来年の目標です。まだモンテディオ山形のサポーターの方やスタッフの方は僕のプレーを知らないと思うので、まずは知ってもらうことから始めたいと思います。そして次は認めてもらうことに全力を懸けたいと思います。小井土監督を始め筑波大学蹴球部の仲間、OBの方々、支えてくださったすべての皆様に支えられてここまできました。本当にありがとうございます。最後になりますが、モンテディオ山形に携わるすべての皆さん、北川柊斗をよろしくお願いいたします。

□中野誠也(FW・ジュビロ磐田内定)

 自分は中学、高校とジュビロ磐田の下部組織にいたので、ジュビロ磐田に戻ることができて本当にうれしく思っています。幼い頃から地元がクラブの近くということもあって、ジュビロは憧れの存在でしたし、そこに戻ることができて本当にうれしい。ただ、ここからがスタートだとも思っています。大学に入って、自分もいろいろな面で成長させてもらいました。その成長をピッチで表現したいと思います。まずはいろいろなことをひとつひとつ乗り越えて出場することを目標にし、そしてゴールにこだわって、ジュビロ磐田の勝利に貢献したいと思います。

□戸嶋祥郎(MF・アルビレックス新潟内定)

 チームの目標であるJ1昇格に向かって、自分ができることを精一杯やっていきたいです。アルビレックス新潟のサポーターはJリーグ屈指のサポーターだと思っています。そうしたサポーターの方を擁する、偉大なクラブでプレーできることをうれしく思いますし、クラブをより大きく、より強くできるように、ピッチ内外で貢献していきたいと思います。

□野口航(DF・ギラヴァンツ北九州内定)

 地元でもある九州の地でプロのキャリアをスタートできることを、大変うれしく思います。1年目からチームの中心として、ギラヴァンツ北九州をJ2昇格に導きたいと思います。またこれまで小井土監督をはじめ、蹴球部の仲間や家族、多くの人に支えられてここまでこられました。来季からはそれをプレーという形で表現していけるよう、1日1日しっかりとやっていきたいと思います。

□質疑応答

――目標とする選手と、来シーズンの具体的な目標があれば教えてください。

北川 目標とする選手はFCバルセロナのスアレス選手です。プレースタイルが自分に似ていると思っているので参考にしています。あれだけ得点力があってサポーターを満足させられるようなプレーができる選手なので、スアレス選手のようなプレー、けれど自分ならではのオリジナルなプレーをしていきたいと思っています。個人の目標は1年目から試合に出場して二桁得点、10点以上は取ります。

中野 自分が目標とする選手は、幼い頃から見てきた中山(雅史)選手です。ずっと中山選手を目標にしてきましたし、憧れの存在です。自分のプレーも、ゴール前の駆け引きなどは中山選手の動きを参考にしているので、少しでも中山選手に追いつけるようにがんばりたいと思います。自分はひとつひとつ乗り越えていくタイプなので、来季の目標は数字というよりはまずは出場、そしてゴールを取ることを目標に、ひとつひとつ乗り越えていきたいと思います。

戸嶋 目標とする選手がたくさんいすぎて、「これ」という選手が言えないので、目標のほうを話させていただきます。チームがJ1昇格という目標を掲げているので、その目標に貢献できるよう、まずは試合に出場することを目標にしていきたいと思っています。

野口 自分が目標とする選手は、川崎フロンターレの車屋紳太郎選手です。車屋選手は高校大学と、とてもお世話になった先輩です。また今は、自分と同じ左サイドバックをやっているので、常に車屋選手のプレーを見ながら自分の参考にしています。来シーズンからはサイドバックに限らず、与えられたポジションで、求められるプレーを全力でやっていきたいと思います。

――この4年間で、それぞれ思い出に残っていることを教えてください。

小井土 私も筑波大学蹴球部のOBですので、その歴史を負う者として2部降格の瞬間は今でも目に焼き付いています。ただ、そこから歩んできたこの3年間は本当に密度の濃い時間でした。選手たちは毎日歯を食いしばって、自分たちが新しい歴史を作るのだという思いでやってくれた。その日々というのが、2部に降格した古河(サッカー場)での光景よりも心に残っています。思い出に残ったのは降格の瞬間、けれど積み上げてきた時間すべてが思い出に残っているというのが、率直な感想です。選手たちは「小井土に怒られた瞬間」とかいろいろあると思うので(笑)。たぶんこの後は、北川が面白いことを言ってくれると思うので期待してください(笑)。

野口 この4年間で2部降格、インカレ優勝、リーグ優勝と、チームとしても個人としても悔しい思いもうれしい思いもたくさんしてきました。けれどそのすべてが、今の自分の財産となっています。それをしっかりと、次の舞台でも活かしていきたいと思います。その中でも特に印象に残っているのは、今シーズンの関東大学リーグ戦の優勝です。このリーグ戦優勝は、僕たち試合に出場している選手だけではなく、応援してくれている蹴球部の同期、後輩、支えてくれている人たちのおかげでなし得た結果です。大学最後のシーズンで、リーグ戦優勝というとても価値のあるタイトルを手にすることができて、本当に素晴らしいチームになったと思います。

戸嶋 僕も小井土監督と同じく、印象に残っているのは2部に降格してしまったあの試合です。悪かったことだとは思っていないけれど、この4年間でいちばん悔しいと思った試合だと思っています。よかったと思った試合は、今年の天皇杯の大宮アルディージャ戦。試合には負けてしまいましたが、今までサッカーを続けてきたなかで、ああいった大きな舞台はなかなか経験できなかったので……。あの試合で改めて「プロになりたい」と強く思いました。これからも、ああいった舞台にまた立てるようがんばりたいと思います。

中野 1年のころは苦しいシーズンでしたし、いろいろな重圧から辛いシーズンを過ごしたと思います。ただ4年間を振り返ってみると、筑波大学にも大学サッカーにも本当にお世話になったと思います。特に今年に関しては、天皇杯ですごく注目していただいたことで、少しでも大学サッカーの強さ、価値を高められたのではないかと思います。以前小井土監督がおっしゃっていたのですが、大学サッカーの中には高校選手権で優勝しているメンバーもいます。高校選手権では多くの観衆がいる中でプレーした選手たちですが、大学サッカーはまだまだ注目度が低い。もっと注目されていい存在だと思うので、もっと大学サッカー価値を高めていきたいというのが、今年1年、自分として取り組んできたことでした。それを天皇杯で少しでも示せたことは、自分としてはよかったと思う瞬間でした。

北川 小井土監督から振られて困ってしまったのですが……(笑)。自分の言いたいことは、みんなに言われてしまったのですが、僕は今年1年、本当に充実していたというのが率直な気持ちです。主将をやらせてもらっていてもわからないことがたくさんありました。チーム作り、4年生としての気持ちや考え方など、苦しいこともあったのですが、同期が助けてくれたことで乗り越えられました。今年1年は、たぶん自分にとって一生忘れられない、また成長できた1年だったと思います。そして、それ以上の年を作れるようこれからプロとしてやっていきたいと思います。

――プロで対戦したい相手、そしてチームメイトとして一緒にプレーすることを楽しみにしている選手は?

北川 対戦したいのは、高校時代のチーム(名古屋U18)の同期だった、ガンバ大阪の森勇人選手です。彼とは中学、高校と6年間同じチームでコンビを組んでいたのですが、リーダーシップもあり、本当にうまい選手。プロになったらぜひ対戦したいです。もちろん、僕が勝ちますけど(笑)。一緒にやるのが楽しみな選手は、瀬沼優司選手です。筑波大の先輩でもありますし、同じFWなので。来年、2トップになるか1トップになるか、それともほかのポジションになるかはわかりませんが、一緒にやってみたいと思います。

中野 対戦したい選手はJ1のすべての選手です。Jリーグはクオリティー高いセンターバックの選手ばかりですが、自分はFWなのでそのどの選手とも戦うのを楽しみにしています。自分は特別指定選手として、1ヶ月くらいジュビロ磐田でプレーしているので、すでに一緒にプレーできてはいるのですが(笑)、やはり中村俊輔選手のパスを受けてゴール決めたい、という気持ちはあります。そこは楽しみにしています。

戸嶋 対戦したい選手は、広瀬陸斗選手(ヴォルティス徳島)と、大山啓輔選手(大宮アルディージャ)です。広瀬選手とは中学時代一緒にサッカーをしていて、大山選手とは同じ高校に通っていました。そういった選手と、同じJの舞台で戦うことを楽しみにしています。ほかにもふだんテレビで見ているような選手とも対戦してみたいのですが、特にそのふたりとは対戦をしてみたいです。一緒にプレーしたいのは、田中達也選手と渡邉新太選手、大谷幸輝選手です。田中選手と大谷選手は、以前浦和レッズでプレーしていたのですが、自分は埼玉県出身なので小さい頃には浦和の試合にもよく行っていました。その浦和でプレーしていた選手とプレーできるのは、本当に楽しみです。渡邉新選手は大学時代、僕が目標にしていた選手です。そういった選手に負けないようにがんばりたいと思っています。

野口 自分が対戦したいのは大津高校の先輩にあたる、川崎フロンターレの車屋紳太郎選手と、鹿島アントラーズの植田直通選手です。ふたりともJリーグを代表する選手と思うので、自分自身も同じ舞台でもう一度対戦できるように、まずは北九州でしっかりがんばりたいと思います。一緒にプレーするのが楽しみな選手は、本山雅志選手です。自分が夏に練習参加をさせていただいたさいに、本山選手のひとつひとつのプレーにこだわる姿勢だったり、ピッチ外での人間性――人としても本当に素晴らしい方だと感じました。そのような偉大な選手と同じチームとプレーすることが、今の自分の目標です。ぜひ来シーズンは、同じピッチで立って自分もプレーできるようがんばりたいと思います。

――大学4年間で自分のサッカー感やサッカーの質が変わったことはありますか?

野口 途中でポジションが(サイドバック)に変わったことですね。でもサイドであることは同じなので、前でも後ろでも求められていることは同じだと思っていました。その中でも守備のウエイトは、サイドハーフの時に比べて重くなりました。僕はフィジカル能力はそんなに高くはないですし、(身長の)高さがあるわけではありません。けれど試行錯誤して取り組んできた中で、1対1での守備は自分の持ち味のひとつになったかな、と思います。天皇杯でJの選手と対戦したときも、そういった部分は読みなどで対応できると思いました。

北川 根本的なものも含め、すべてがガラッと変わりました。高校までは感覚だけでサッカーをやってきました。それがサッカーの原理原則や理論的な部分を考えるようになった。ずっと感覚でやってきた人間なので、そうした部分を学んだことでプレーの幅が広がりました。ピッチ外についても同じなのですが、サッカーを多く知ることができました。守備の仕方も攻撃の仕方も、計算するというか、練習することによって、プレースタイルも少し変わったかと思います。

中野 ほぼ100パーセントに近く感覚でやっていたところを、プラス要素として考えてできるようになったと思っています。動き直しのとき、もちろん自分の感覚だけで動くときもありますが、相手の動きを見ながら、自分の感覚を含めてみたいな考え方もできるようになりましたし、相手が嫌がるところにポジションをとり続けるとか。本当に何気ないところですけれど。そういう部分は、筑波大に入ってだいぶ変わったと思います。もともと点を取る部分については評価されていたと思うのですが、今回こうして(ジュビロに)戻ることができたのは、そういう細かい部分も評価してくださったのかな、と思っています。

戸嶋 自分は高校時代まで“ひたすらにやること”、そして“がむしゃらにやること”を当たり前のことだと思ってやってきたのですが、筑波大に入って、それが自分の特徴になる、武器になるということに気づきました。意外にがんばり続けられる選手というのは少ない、ということがわかりました。けれど、ただ歯を食いしばるだけではなく、より効率的にパワーを使うということにも気づいた。質よくがんばるということを学べたと思います。

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