夏の全国大会『総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント』を挟み、約1ヶ月間の中断期間を経て再開された『JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦』。1部リーグ第14節は、9月21日(土)に5試合、9月22日(日)に1試合が行われた。
1部リーグ第14節 全結果・順位表
1部リーグ第14節マッチレポート
東京国際大 0(0-1)2 筑波大学 @東京国際大学第1グラウンド
首位の筑波大学と3位の東京国際大学の上位対決。試合は筑波大が主導権を握りながらもなかなか決められない時間が続く。しかし32分、筑波大は清水大翔が蹴り入れたコーナーキックを内野航太郎が頭でつなぎ、最後は小川遼也がヘディングシュートでネットを揺らし先制。東国大も古澤ナベル慈宇がゴールに迫るがゴールには至らず、試合は0-1のまま終盤へ。すると終了間際の90分、途中出場の半代将都が倒されてペナルティーキックを獲得。これを半代自身が決め、筑波大が0-2で東国大に完勝。首位をキープした。
日本大学 2(1-2)5 東海大学 @日本大学アスレティックパーク稲城 サッカー場
6位・日本大学と7位・東海大学の直接対決は、思わぬ大差がつく結果となった。開始早々の7分に先制点を叩き出したのは日大。関日向多がGKのこぼれ球を押し込んでゴールネットを揺らした。しかし東海大も18分、渡邊翼が右サイドからペナルティーエリアにカットイン。上げたクロスを桑山侃士が頭でそらし、最後は遠野翔一が右足で合わせて試合を振り出しに戻した。東海大は38分にも大塚瑶平がシュートを放つが、これは日大GK木村凌也が弾く。だがそのボールを遠野が押し込んで追加点。遠野のこの試合2点目となるゴールで東海大が逆転に成功する。
東海大は後半の65分にも、大塚の左からのクロスに桑山が頭で合わせて3点目。対する日大もその5分後、ペナルティーエリア内に侵入した植木颯が倒されてペナルティーキックを獲得。72分、これを熊倉弘達が決めて2-3と1点差に詰め寄った。しかし85分、東海大・相川陽葵がゴール前に入れたグラウンダーのクロスが日大DFにあたりそのままゴールへ。東海大がオウンゴールで4点目を挙げて日大を突き放すと、終了間際の90+5分には東海大GK・笠原駿のロングキックを小田晄平が頭でつなぎ、最後は伊藤ジョフリーがゴール右隅に決めてダメ押しの5点目。シュート数5本で5得点と、100%の決定率で東海大が勝利を収めた。この結果、東海大は順位をひとつ上げて6位に。一方日大は8位に後退した。
桐蔭横浜大学 0(0-0)3 流通経済大学 @桐蔭学園多目的グラウンド
勝点15で並ぶ7位・桐蔭横浜大学と8位・流通経済大学の同勝点対決は、後半にスコアが動いた。流経大は61分に松永颯汰が鮮やかなシュートを突き刺して先制すると、77分、81分と立て続けに中島舜が2得点を挙げて0-3に。残り時間を危なげなく守りきった流経大が0-3で完勝した。この結果、流経大は7位に浮上。敗れた桐蔭大は9位に順位を落とした。
中央大学 1(1-2)2 東洋大学 @中央大学多摩キャンパスサッカー場
勝点4差の4位・中央大学と5位・東洋大学の試合は、序盤から大きく試合が動いた。20分、中大は加納大が前線に抜け出しドリブルで独走。ゴール前にスルーパスを入れると、これを左サイドから上がってきたルーキー・岡野一恭平が押し込んで中大が先制する。しかし東洋大もその4分後、最終ラインから稲村隼翔が入れたロングキックに湯之前匡央が反応。大きくバウンドしたボールをコントロールすると、GKの頭上を越す形でゴールネットを揺らし、試合を振り出しに戻した。東洋大はさらに34分、中大DFのクリアボールを拾った鍋島暖歩が、鋭い右足シュートをゴールに突き刺して追加点。1-2と逆転に成功して前半を終了した。
1点のビハインドを負った中大は攻撃のギアを上げて後半に臨むが、60分に先制点を挙げた岡野一が2枚目の警告を受けて退場に。すると数的優位を得た東洋大は1点のリードをきっちりと守りきり1-2のまま試合終了。結果、両チームの順位こそ変わらなかったものの、東洋大は4位の中大を勝点1差、3位の東国大を勝点2差と射程圏内に捉えた。
関東学院大学 1(0-2)3 国士舘大学 @関東学院大学金沢八景キャンパスグラウンド
ともに降格圏に沈む11位・国士舘大学と12位・関東学院大学の対戦。試合は立ち上がりから国士大が積極的に攻撃を仕掛け、21分に加藤史也のコーナーキックを菅澤凱が頭で合わせて先制。その2分後にも小西慶太郎が入れた低く速いクロスを本間凜が左足で合わせて追加点。国士大が0-2とリードして試合を折り返した。
後半はどちらも攻撃のリズムをつかみきれず、一進一退の展開に。しかし72分、国士大は鮮やかな切り返しで相手をかわした本間が左サイドからクロスを上げると、これを東川続がダイビングヘッドで合わせて試合を決定づける3点目。関東大もその5分後、中田舜貴が強烈なシュートを突き刺して1点を返すが、追加点を重ねることはできず1-3で終了。1-3で勝利した国士大は10位に順位を上げて自動降格圏を脱出。関東大は11位との勝点差が8に開く、厳しい状況となった。
駒澤大学 0(0-0)1 明治大学 @駒澤大学玉川キャンパス
首位・筑波大を勝点1差で追う2位の明治大学は10位の駒澤大学と対戦。唯一、9月22日(日)に行われた試合は、両チーム決定機を決めきれず90分を過ぎてもスコアは0-0のまま。スコアレスでドロー決着かと思われたが、アディショナルタイムの90+5分、明大は林晴己のコーナーキックを多久島良紀が頭で合わせてゴール。これが決勝点となり明大が勝利を収め、筑波大との1差をキープした。明大は9月25日(水)、落雷のため延期となった第12節の試合を行う。この試合で引き分け以上の結果を出せば明大は首位奪還となる。