『JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦』3部リーグ第16節は、10月5日(土)に3試合、10月6日(日)に3試合が行われた。
3部リーグ第16節 全結果・順位表
3部リーグ第16節マッチレポート
國學院大學 3(1-1)1 東京経済大学 @國學院大學たまプラーザキャンパスグラウンド
勝点同数の2位・東京農業大学とデッドヒートを繰り広げている首位・國學院大學。7戦負け無しで迎えた5位・東京経済大学との試合は、開始早々にスコアが動いた。キックオフからわずか30秒後、東経大・原耀斗が右サイドを突破しゴール前にクロスを入れる。これを伊崎耕紀が頭で合わせて先制。連敗中の東経大が、挨拶代わりのゴールで國學大を揺さぶる。國學大もすぐさま反撃に移るが、なかなかゴールを割ることができない。それでも37分、大澤昌也が辻友翔とのパス交換でゴール前に抜け出して横パス。これを麻生哲平が右足で合わせ、3試合連続となるゴールで國學大が同点に追いつく。
前半終了間際には、攻撃のキーマンである辻が負傷退場するというアクシデントに見舞われた國學大。だが57分には、大澤のパスを受けた鈴木善がゴール前にクロスを入れると、これを相手GKが処理ミス。鈴木のクロスがそのままネットを揺らすラッキーなゴールで國學大が逆転に成功する。國學大は79分にも大澤がミドルシュートを決めてダメ押しの3点目をマーク。麻生の3試合連続ゴールに加え、大澤が全得点に絡む活躍で國學大が3-1で逆転勝利を収めて首位をキープした。一方、3連敗の東経大はついに5位から転落。7位に順位を落とした。
平成国際大学 1(0-3)6 東京農業大学 @平成国際大学サッカー場
同勝点、得失点差6で首位・國學院大學を追う2位・東京農業大学は降格圏が迫る9位・平成国際大学と対戦。試合は東農大が得点力の高さをいかんなく見せつける形となった。まずは開始早々の3分、東農大は藤井建悟が最終ラインから一気に前線まで駆け上がると、ゴール前の中條歩にパス。これを中條が冷静に決めて東農大が先制する。対する平国大はDFの森下巧が15分に退場となり、数的優位に立った東農大が攻勢を強める。26分に藤井がフリーキックを直接決めて追加点を挙げると、34分にも弓氣田葵のコーナーキックを杉山諒が頭で合わせて3点目。東農大が0-3とリードして試合を折り返した。
退場者を出すなど前半は混乱も見られた平国大だが、後半に入ると落ち着いてゲームを展開。コーナーキックの混戦の中でファウルを誘い、ペナルティーキックを獲得する。このチャンスを屋宜和真が決めて平国大が1点を返し1-3とするが、76分にはコーナーキックの流れから長谷川大貴がミドルシュート。これが相手DFに当たってそのままネットを揺らし、東農大が再びリードを3点に広げる。東農大は90分にも藤井がペナルティーキックを沈めて追加点。アディショナルタイムの90+5分には途中出場の室田賀久がダメ押しの6点目を決めるなど最後まで攻撃の手を緩めず、終わってみれば1-6の大勝。首位・國學大との得失点差を3点に縮めた。敗れた平国大は降格圏の10位へと後退した。
共栄大学 2(0-0)3 中央学院大学 @共栄大学サッカーグラウンド
ともに降格圏に沈む10位・中央学院大学と最下位・共栄大学の対戦。試合は、両チーム一歩もひかないゴールの奪い合いとなった。両チーム、立ち上がりから積極的にゴールを狙いながらも前半は無得点のまま終了。試合は後半一気に動いた。まずは後半開始早々の48分、中院大は田中豪が右サイドからカットインしグラウンダーのクロス。相手GKとDFが防ぎきれなかったボールをファーサイドの坂本治樹が蹴り込んで中院大が先制する。だが共栄大も55分に藤田漣が鮮やかなロングシュートを決めて同点に追いつく。するとその3分後、田中のスルーパスに抜け出した中山葵がシュートを突き刺して再び中院大がリード。しかし共栄大もひるまずに攻撃を仕掛け、64分、中院大からボールを奪った馬場翔太がゴール前にクロスを上げ、これを安倍颯汰が頭で合わせてまたもや中院大が同点に追いつく。
まさに“取って取られて"の繰り返し。大接戦となった試合は2-2のままアディショナルタイムに突入。このまま引き分けで終わるかと思われたが、90+2分に中院大は最終ラインからカウンターを仕掛け、玉置侑の左からのクロスに中山が頭で合わせる。中山のこの試合2点目となるゴールで中院大が接戦を制し、2-3で勝利。7位に浮上し、降格圏を抜け出した。
専修大学 1(1-1)3 作新学院大学 @専修大学生田北グラウンド
3位を勝点1差で追う4位・専修大学と6位・作新学院大学の試合は、開始早々の3分にスコアが動いた。作新大はロングパスに反応した井出蓮が右サイドからボックス内にカットイン。専大DFを振り切って出したパスを受け、高橋昴が豪快なシュートを突き刺して先制する。対する専大も38分、松本皐誠の右からのグラウンダーのクロスに棟方豪郎が合わせて同点に。スコアを1-1にして試合を折り返した。
後半もまた、先に動いたのは作新大だった。後半序盤の51分、藤川壮史のコーナーキックを軽部倭太琉が頭で合わせて追加点。再びリードを奪うと、66分にはゴール前で細かくパスをつなぎ、最後は秋元泰喜が蹴り込んで3点目をマーク。1-3と専大を突き放し、作新大が勝利を収めた。この結果、作新大は順位をひとつ上げて5位に。敗れた専大は4位のままだが、3位との勝点差が4に開いた一方、5位・作新大との勝点差は2と迫られることとなった。
明治学院大学 2(1-0)0 亜細亜大学 @明治学院大学横浜キャンパスヘボンフィールド
前節は首位の國學院大學に大敗を喫した7位の明治学院大学だが、この試合では11位の亜細亜大学を序盤から圧倒。明学大は15分、鈴木太智のコーナーキックを鈴木燦次が押し込んで先制する。一方、前節に10試合ぶりの勝利を挙げ最下位を脱した亜大はチャンスらしいチャンスを作ることのできないまま前半を終えた。
後半に入ると、両チーム途中出場選手が試合の流れを変える。明学大は58分に投入された田中颯真にボールを集めてチャンスをうかがい、亜大も川上旺祐らがゴールを狙うが、なかなかゴールを割ることができない。しかし終了間際の88分、明学大は途中出場の粟江晟が相手のクリアミスを拾い、そのまま右サイドを突破。マイナスに入れたグラウンダーのパスを、田中がゴール左に突き刺してダメ押しの追加点。2-0で完勝した明学大が6位に順位を上げた。
国際武道大学 1(1-1)2 青山学院大学 @国際武道大学サッカー場
首位グループと勝点3差の3位・青山学院大学は8位・国際武道大学と対戦。前節はどちらも勝点3を積み重ね、連勝を狙う両チームだが、先にスコアを動かしたのはホーム・国武大。7分、青学大のボックス内でのパスミスからボールを奪った樋口翔大が、ゴール右隅ギリギリにシュートを決めて国武大が先制する。その後は両チーム一進一退の状況に。国武大リードで試合を折り返すかと思われたが、前半終了間際の45分、青学大はカウンターを仕掛け左サイドにボールを展開。パスを受けた磯村慶人はそのままペナルティーエリアに侵入すると、個人技で相手DFをかわし豪快にゴール右上にシュートを叩き込む。最後に青学大が試合を振り出しに戻して前半を終えた。
国武大は後半の頭から大町泰生を投入。52分、59分にも選手をピッチに送り出すなど、早めの選手交代で追加点を狙う。しかし、どちらも追加点のないまま試合は終盤に突入。すると残りわずかとなった87分、青学大は右サイドから一気呵成に攻撃を仕掛けると、途中出場の瀧口智貴がゴール前にカットイン。ゴール左上にシュートを突き刺して勝ち越し点を決める。逆転に成功した青学大は1-2のまま勝利し、2連勝。首位グループを1ゲーム差のまま追う。敗れた国武大は8位から9位に順位をひとつ落とした。