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【結果・レポート】JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦・1部第16節

2025/10/13


 『JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦』1部リーグ第15節は10月11日(土)に5試合、12日(日)に1試合が行われた。

 3連戦の最終戦となる第16節では首位・筑波大学と2位・国士舘大学が連勝して勝点を伸ばした一方、3位・明治大学と4位・日本体育大学は揃って黒星を喫し、上位2チームとの勝点差を広げた。ここ数年来のライバル・明大と対戦した筑波大は前半の早い時間に2点を先取。明大も前半のうちに1点を返すが、同点にまで持ち込めず筑波大が5連勝で首位の座を守った。一方、2位の国士大はアディショナルタイムに12位の慶應義塾大学にペナルティーキックを献上して追いつかれるも、その直後にゴールを決めて再び勝ち越し。劇的な展開で首位を勝点1差のまま追随する。
 思わぬ展開となったのが4位の日体大だ。開始早々の3分、11位・流通経済大学に先制点を許すと、あれよあれよという間に大量失点を喫し0-6の大敗。3位・明大も敗れたため順位は変わらないものの、5位・日本大学との勝点差が2に迫ってきた。その日大は7位・東洋大学と直接対決。東京V内定・平尾勇人が2点に絡む活躍で逆転に成功したものの、ペナルティーキック2本を献上し東洋大と2-2の引き分けに。ともに勝点1を積み上げるに留まった。
 下位グループでは、勝点14で並ぶ9位・東海大学と10位・中央大学が直接対決。先制した東海大に対し中大も追いつくが、最後は東海大が突き放して勝利。また勝点1差の6位・東京国際大学と8位・桐蔭横浜大学の試合は桐蔭大が3-1で勝利し、順位が入れ替わることに。勝点を19に延ばした桐蔭大は6位に浮上。東国大は得失点差の関係で"勝点17"グループの最下位となる9位に後退。11位の流経大は6ゴールを挙げて日体大に圧勝したものの、東海大、桐蔭大などが勝利したため10位と順位をひとつ上げるに留まった。

 次節、第17節は10月18日(土)に5試合、19日(日)に1試合が行われる。3連戦で明暗分かれた各チームが、ここからどう巻き返しを狙うのか。優勝の可能性が日本大学までの上位5チームに絞られた今、優勝、そして上位8チーム(総理大臣杯校・東洋大含む)までに与えられるインカレ出場、はたまた1部リーグ残留に向けての厳しい戦いに突入する。


1部リーグ第16節 全結果・順位表





マッチレポート


 首位・筑波大学は3位の明治大学と対戦。両チームの勝点差は現在10ポイント。明大はここで筑波大に勝利しなければその差が広がり優勝が難しくなる。一方の筑波大としても、ここ数年の優勝争いでの接戦を繰り広げてきた明大に負けるわけにはいかない。名実ともに"ライバル"と目される両チームの対戦は早い時間帯にスコアが動いた。まずは19分、筑波大はフリーキックからチャンスを作ると、ゴール前の混戦の中でこぼれたボールを山崎太新が蹴り込んで先制する。筑波大はその2分後の21分にも、中盤でボールを奪った清水大翔がミドルシュートを放つ。ワンバウンドしたボールがそのままゴールネットを揺らして追加点。山崎と清水、ともに2試合連続となるゴールで、筑波大があっという間にリードを2点に広げた。対する明大も36分、ペナルティーエリア内にカットインした稲垣篤志が豪快にシュートを突き刺して1点を返す。だが後半は膠着状態となり、どちらもチャンスをゴールまでもちこめない。ビハインドを負う明大は突破口を開くべく奮戦するも、アディショナルタイムに久保原心優が2回目の警告で退場に。結局、筑波大ゴールを割ることなく2-1のまま試合終了。筑波大がライバル・明大を退けて5連勝。勝点を36に延ばして首位の座を堅持した。


 首位・筑波大学を勝点1差で追う2位の国士舘大学は、ホームに12位・慶應義塾大学を迎えて対戦。試合は立ち上がり、国士大が圧倒的な圧力をもって慶大ゴールに攻め込むが、慶大はGK・洪潤太のファインセーブを中心に粘り強い守りで得点を許さない。逆に15分を過ぎたころからは徐々に国士大の隙をつき、カウンターを仕掛けて好機を演出。こちらも最終的には国士大の堅固な守備に阻まれるものの、どちらにゴールが生まれてもおかしくない展開に。0-0のまま迎えた後半は、国士大が再び攻勢を強めるが、先制点を焦るあまりかラストプレーに正確性を欠きゴールを割ることができない。そんな均衡状態が破られたのは84分。アシストランキングトップ・田中祉同がハーフウェーライン手前から放ったロングパスに、得点ランキングトップの本間凜が反応。「(田中)祉同くんがボールを持ったら相手GKとディフェンスの間に落ちてくるというのはわかっていた」(本間)。しかし、雨のため予想外に伸びたボールは慶大GKが先に触るものの、ルーズな処理でとりこぼしたボールを本間がすかさずキープ。無人のゴールに流し込んで国士大が先制する。だが、慶大はここから猛攻を仕掛け、何度となく国士大ゴールを脅かす。するとアディショナルタイムに突入した90+5分、慶大のコーナーキックからの攻撃を防ごうとした鈴木優真のプレーがハンドの判定で退場となり、慶大がペナルティーキックを獲得する。90+7分、慶大はこのチャンスに角田惠風が冷静に決めて同点に追いつく。残る時間はあとわずか。誰もが引き分けかと思っていたが、最後にもう一波乱が待っていた。慶大の同点弾からわずか50秒後、慶大のクリアボールを右サイドで拾った皆川春輝が、相手DFふたりを振り切ってカットイン。追いすがるDFをボックス内でも振り切るとそのまま豪快なシュートをゴール左上に突き刺して追加点。最後の最後に国士大が勝ち越し点をあげてタイムアップ。交代出場、皆川の劇的なゴールで国士大が勝利し、首位・筑波大との勝点1差をキープした。



 4位・日本体育大学と11位・流通経済大学の試合は、アウェーの流経大が立ち上がりからアグレッシブに日体大ゴールへと迫る展開に。開始早々の3分には相手DFがクリアしたボールを、長野内定・清水蒼太朗が頭で押し込み先制する。その後も試合は流経大が支配。36分には大氏凛州がペナルティーエリア外から左足を振り抜き、カーブのかかったミドルシュートを突き刺して追加点。0-2というスコア以上に流経大が試合を圧倒する前半となった。日体大はハーフタイムに天野悠斗を投入。天野の突破で何度かチャンスを作るものの、流経大の勢いを止めるまでは至らなかった。キックオフから降り続く雨がさらに強くなってきた59分、流経大は細谷怜大が中盤でボールを奪いドリブルで中央突破。いったん松永颯汰にボールを預けるとゴール前で再びパスを受け、ゴール右隅にシュートを突き刺す。71分には鈴木奎吾がフリーキックを直接決めて4点目を上げると、82分にはGKのこぼれ球を田口空我がダイビングヘッド。ダメ押しの5点目を挙げるが、まだまだ流経大の攻撃は止まらない。終了間際の90+2分、流経大は鈴木のフリーキックを奈須琉世が頭で合わせて0-6でフィニッシュ。リーグ戦再開後はここまで白星がなく「決して試合内容は悪くなかったし主導権も握れてはいた。ただ、ゴールだけが決まらなかった」(中野雄二監督)という流経大だが、その鬱憤を晴らすかのように大量6ゴールを挙げての大勝。この結果、流経大は順位をひとつ上げて10位に。降格圏脱出はならなかったものの、待望の後半戦初白星で自動降格圏から抜け出した。



 前節、4位の日本体育大学に勝利し9位に浮上した東海大学は、同じ勝点14で並ぶ10位・中央大学をホームに迎えて残留争いの大一番となった。勝てば降格圏を大きく抜け出せる可能性が高いものの、負ければ自動降格圏内に沈む可能性も。それだけに前半はどちらも慎重な入りとなり、前半は両チームなかなかチャンスを作れないまま0-0で後半を迎えた。スコアが動いたのは後半序盤の56分。東海大は栃木SC内定・堤陽輝が相手のクリアボールを拾い、ペナルティーエリア手前からゴール前にクロス。これを鳥取内定・星景虎が頭で合わせて先制点を挙げる。一方、攻め手を欠く中大はハーフタイムに古川大洋、61分に尾川丈と倉上忍、65分には横山俊介を投入するなど、早めの選手交代で流れを引き寄せようとする。すると73分、中大は牧嶋波亜斗が右サイドからドリブルで中央突破。武本射雅にボールを送ると、武本がGKの前に落ちる絶妙なパス。これを交代出場の尾川が蹴り込んで中大が同点に追いつく。だが東海大もその4分後、大戸太陽が左サイドから入れたクロスがワンバウンドし、そのままゴールネットを揺らす。再び勝ち越した東海大が、そのまま1点差を守り切り2-1で試合終了。東海大は順位をひとつ上げて8位に、敗れた中大は自動降格圏の11位に沈むこととなった。



 5位・日本大学はホームに7位・東洋大学を迎えて対戦。試合は前半、日大が主導権を握るものの攻めきれず、逆に42分には荒井涼のクロスに抜け出した村上力己を倒して東洋大にペナルティーキックを献上。東洋大はこれを村上自身がきっちりと決めて先制。0-1と東洋大がリードをして試合を折り返した。ビハインドを負った日大はハーフタイムに突破力のある大久保帆人と、特別指定選手として参加した東京Vでプロ初ゴールを決めた平尾勇人を投入。すると65分、日大は浦和内定・植木颯のクロスに平尾が頭で合わせて同点に追いつく。日大はその10分後の75分にも、大久保のグラウンダーのパスを平尾がつなぎ、最後は石川晴大が豪快に突き刺して追加点。スコアを2-1とし逆転に成功する。だが85分、日大はハンドにより再び東洋大にペナルティーキックを与えることに。東洋大はこれを富山内定・湯之前匡央がゴール左隅に沈めてスコアを2-2に。試合はそのまま終了し、両チーム勝点1を分け合う結果に。順位は変わらないながらも、東洋大は降格圏との差が勝点1差にまで縮まった。


 一方、一度は降格圏に沈みながらも着々と順位を上げているのが8位・桐蔭横浜大学だ。だが勝点1差の6位・東京国際大学との試合は、開始早々の6分に失点。東国大はフリーキックの跳ね返りを拾った花松隆之祐が、左足のミドルシュートを突き刺して先制点を挙げる。また桐蔭大はフリーキックの直撃を受けた櫻井勇斗が負傷退場となるアクシデント。急遽、久永瑠音がピッチに入ることになるが、その後は桐蔭大が主導権を握り東国大ゴールに迫る。すると31分、横浜FM内定・関富貫太のアーリークロスに永井大士が反応。ゴール前にグランダーのクロスを入れると、これに久永が合わせて試合を振り出しに戻した。これで勢いに乗った桐蔭大は、前半終了間際の45+2分にも、関富のロングパスに久永が抜けだしてシュート。これは相手GKに防がれるものの、こぼれ球を浦和内定・肥田野蓮治が拾い根本鼓太郎へ。根本のヒールパスを梁俊虎が合わせて2点目をゲット。桐蔭大が逆転に成功して前半を終えた。1点を追う立場となった東国大は、ハーフタイムに先制点を挙げた花松やU-22代表の古谷柊介らを下げて、大坪聖央、猪狩鉄太、齋藤晴の3人を一気に入れる大胆采配。だが試合の流れを変えるまでは至らない。桐蔭大はアディショナルタイム突入直後の90+1分、池田柚生のロングパスに抜け出した佐藤雄が、GKの頭上を越すループシュートを決めて勝負あり。3-1で東国大を下した桐蔭大が勝点を19に伸ばして6位に浮上。2連敗の東国大は、6位から9位に大きく後退。勝点17に3チームが並ぶ状態ながら、降格圏まであと一歩の危機的状況となった。


※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。
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